武蔵野大学「アントレプレナーシップ学部」創設!!

僕は2006年3月、日本の教育を改革したいという思いから、ドリームビジョンを設立した。大学の仕組みを変えたかった。

しかし、僕なりにフィージビリティ・スタディ(事業性の検証)を進めるうちに、当然と言えば当然だが、僕如きでは「象牙の塔」に針一本も刺せないだろうと判断したことと、いわるゆライブドアショックが起こり、ベンチャー氷河期が来るだろうと思い、その構想は断念した。その後、2008年9月、リーマンショックが起こり、スタートアップの世界は文字通り、氷河期に突入した。

そのような経緯で、僕の「教育改革」に対する構想は「お蔵入り」させたままだったのだが、2019年11月15日22時27分、「1分で話せ」で有名な伊藤羊一さんから、FBメッセンジャーで連絡が来た。

「唐突で恐縮なのですが、現在、私は武蔵野大学で新学部(アントレプレナーシップ学部)開学するべく、プロジェクトリーダーとして準備中で、教員としていらしていただけないか、というお誘いであります」と!

伊藤さんとは、スタートアップ関連のイベント等で何度かお会いしたことがあったくらいで、それほど親しくしていたわけではなかったが、僕が非常勤で教えている法政大学経営大学院(MBA)のシラバスに書いておいた「ひと言」を読んで、是非、一緒にやりたい!と思っていただいたそうだ。

そのような経緯で、2021年4月から、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部で教員として働くことになった。とても光栄なことだ!

担当するのは、Gobal Startup Ecosystem等、世界のスタートアップエコシステムを学ぶことで、僕が自分の人生で実践してきたことだ。学部のメンバーは、トップページ右横のメニューバー「MEMBER」を参照されたし。

アントレプレナーシップ学部のイメージ動画はこちら!

もうひとつ申し上げると、インタースコープ時代からの盟友、大谷真樹さん(インフォプラント創業者で、元八戸学院大学の学長)から、インフィニティ国際学院の設立に伴い、ナビゲーター(要するに非常勤の教員)として参加してくれませんか?という打診が、さらに1年前にあった。

自分の能力では成し得なかったことでも、こうして、他の人からの協力要請で自分の想いが具現化するということを、大谷さん、そして、伊藤さんからのメッセージで理解した。

僕は「コンプレックスの塊」のような人間で、長い間、他人を羨む人生を送って来たが、上述のお二人を含めて、多くの方々のお陰で、ようやく、自分自身を肯定し、自分の個性を尊重し、お互いの違いを認められるようになってきた。本当にありがたいことだ。

新しい学部の創設としては、これ以上ない「最悪」のタイミングかもしれない。でも、文字どおり、アントレプレナーシップを発揮して、この難局を乗り越え、武蔵野大学の理事会、教務部の皆様、そして、西本照真学長をはじめ、創設メンバー全員で力を合わせて、2021年4月の学部開設を実現させたい!!

自作の座右の銘(3部作):人生は短い。人生はすべて必然。人生には勇気と自信が必要だ。

まだまだ書きたいことはたくさんあるが、今日のことはひとまず、新たな挑戦のご報告として!

2020年4月2日@自宅にて。

まずは手を挙げる。

ここ数年、ブログの更新が滞っていた。せいぜい、1か月に1回か2回くらいしか書けなかった。書きたいテーマが無いわけではなかったが、多忙な時間を縫って書こうというほどの強いものではなかった。それが最近、久しぶりに、書き残しておきたいことが出てくるようになった。

最近のエントリーを書いていて再認識したことがある。それは、僕が書きたいことは一貫して、自分という「個性」を認めてもらえなかったことに対する「鬱屈した想い」と、そういう「日本の教育制度に対する苛立ち」だということだ。

経営学やイノベーション論で著名な「米倉誠一郎」教授に初めてお会いしたのは、まだサンブリッジグローバルベンチャーズを経営していた頃だった。ある日、都内の某高層ビルにある米倉教授のオフィスを訪ねた。

何の用だったかは憶えていないが、挨拶こそ交わしてくれたものの、ろくに僕と目を合わせてくれない教授に対して、失礼な人だな…と思ったことを憶えている。

その何年か後、偶然、日比谷線の中で教授に遭遇した僕は、恐る恐る「米倉先生ですよね?」と声を掛けてみた。すると「なんだ。同僚じゃないですか!」と、予想もしていなかった言葉が返って来た。なんだ、見た目通り、ファンキーな人なんだ!と思ったw。

米倉教授は、一橋大学を退職された後、僕が非常勤でお世話になっている法政大学のMBA(イノベーション・マネジメント研究科。略してイノマネ)に着任された。僕が2010年からイノマネにお世話になっていることを話したところ、そう仰った。

その米倉教授にまつわるエピソードで、とても共感させられる話がある。

詳しくは、下記のブログをご一読いただきたいが、要するに、間違ったらどうしよう? とか、気恥ずかしいとか、そんなことはバッサリと捨てて、とくにかく「手を挙げる」ことが極めて重要だということだ。

※写真は下記のブログより掲載。

『誰も、誰一人として手をあげませんでした。すると、むしろ先生が手をあげてマイクをとり言うのです。「例えばな、こういう時、手を挙げることを俺は0.1と捉えるんだ。そしてお前ら一人一人を 1とするだろ。そうすると、手を挙げたやつは1+0.1=1.1になるわけ。で、例えば手を挙げないとするだろ。そうすると手を挙げないやつってのは 1-0.1=0.9になるんだよ。つまり、チャンスを一個失ったからさ、1であることすら保てないわけだよ。さてここで問題だ」。

この先に米倉教授は、極めて重要なことを仰った。

「手を挙げる」ということに関して、思い出したことがある。中学生になって間もない頃のことだ。

僕が卒業した小学校は新設校だったこともあってか、とても自由闊達な校風だった。我先にとまではいかなくても、授業中は質問の答えが分かれば必ず、手を挙げた。

それが、中学に行ったら、誰も手を挙げない。皆、分からないのかなぁ…と思っていたら、当てられると、ちゃんと答える。それは、本当に不思議だったし、とてもガッカリした。

僕が卒業した小学校ではない小学校から来た生徒たちは、そういうカルチャーの学校で育ったんだろうな…。分かるからといって、ハイ!と手を挙げるのは、慎ましやかじゃないとか、謙遜が足りないとか、自慢はよくないとか・・・。

でも事の本質は、日本の「失われた20年(そろそろ30年になる!)」の原因でもある「減点主義」で育てられたからだろう。手を挙げて、もし、答えが間違っていたらどうしよう・・・、自分は「頭の悪い児童(小学生)」と思われるんじゃないか? という「源点主義」な校風、もっと言えば、尊敬なんて言葉からは程遠い教師(と言うに足らない!)たちに教育された被害者だったんだろう。

ところで、僕の盟友、インフォプラント創業者で、インフォプラントをYahoo! Japan に売却した後、八戸学院大学の学長を6年務めた大谷さんは「日本の教育を創り直す!」ことをこの先の人生のミッションとして、インフィニティ国際学院という、ミネルバ大学の高校版を創設した。

その大谷さんに声を掛けていただき、インフィニティ国際学院のナビゲーターなる役職を仰せつかり、時代遅れも甚しい日本の教育をDisrupt!し、ReDesignしていくことに携わる貴重な機会を頂いた。また、まだここには書けないが、もうひとつ、日本の教育の世界をRock! する、極めてエキサイティングなプロジェクトに参加することになった。

僕の能力では実現出来なかった「教育の世界を改革する」という想いを「問題意識を共有する人たち」と力を合わせることで具現化できるとしたら、Connecting the dots. ということだ。

2006年3月にドリームビジョンを創業した時から、さらに言えば、小学校の時の担任、中学校の最初の中間テスト(数学だけ出来なかった)で担任に言われた一言、高校の古文の教師、高校生のくせにチケットを売ってライブをするのはNGだといって、無理やりキャンセルさせられたり人が大勢集まると、ケンカ等が起きるかもしれない!=問題&リスク回避=保身)等に対する怒りと疑問を持ち続けてきた。

大学に至っても、同様である。とても残念なことに、まだ67歳にして亡くなられたクレイトン・クリステンセン氏やマイケル・ポーター氏、そして、MBAを痛烈に批判しているミンツバーグ教授等、経営に関する素晴らしい研究成果を残している方々もいらっしゃる一方、株式を発行したこともなければ、銀行から融資(住宅ローンではない!)を受けたことも、従業員を採用したり、ましてや解雇したこともなく、経営が何たるかを理解しているとは思えない方々が「経営学部」の「教授」なる役職に就かれている。尚且つ、教授になったら「降格はおろか、解雇されることはない」。

また、大学の「経営」という観点で見れば、どこからどう見ても「教育機関」であり、「教育産業受験料収入授業料、そして、文科省からの助成金(我々の税金)で大学の経営は行われている。一部の大学は寄付もある)」であるにも関わらず、教授になるためには、査読付きの論文を何本書いたか? 学会発表を何回行ったか? 等で、「研究成果」で評価される。つまり、教育に力を注げば注ぐほど、研究のために費やす時間は無くなる。教授への階段は遠くなるのが現実だ。

こうしてブログに書いているだけで、ふつふつとした怒りがこみ上げて来る。

50代半ばにして、それらの「象牙の塔」の課題を解決すべく「挑戦する」ことが出来るとしたら、相手に不足はない・・・よねw!

The’s the way an entrepreneur goes!