慶応大学ビジネススクール(KBS)での講義。

今月28日(木)、慶応大学ビジネススクールで講義をすることになった。

講演のテーマは「起業」。

具体的には、

・なぜ起業したのか?
・起業するにあたって考えたこと。
・どうやって起業したのか?(アイディア、資金、人、etc.)
・連続して起業することになった経緯。
・起業のおもしろさ、難しさは?
・なぜ、結果を出せたのか?他の人達との違いは?
・起業できる(成功する)人間と、そうでない人間の違いは?
・MBAの学生へのアドバイス

というものである。

過去の外部講演者とテーマは、

★グロービス 堀さん  「日本におけるベンチャーキャピタルの課題」
★伊藤忠商事 丹羽さん 「リーダーの役割と責任」

だという。

このおふたりの後で話すのは相当なプレッシャーを感じるが、幸いにしてテーマは僕の人生そのものだ。
KBSの皆さんにとって少しでも役に立つ話しができればと思う。

オプトの鉢嶺氏

オプトの鉢嶺氏とは、かれこれ13~14年の付き合いになる。彼のことは仲間内ではハチと呼んでいる。

そのハチをゲストに迎えて、9/25(月)、4回目になる法政大学ビジネススクール(イノベーション・マネジメント研究科)との提携によるオープン講座を開催することになった。

彼はとにかく謙虚な人間で、自分が経営する会社がJASDAQの公開企業になっても、以前と何ら変わることがない。

オプトの前身であるデカレッグスという有限会社を経営していた頃のハチのままだ。

そのハチに関して、是非、紹介したいエピソードがある。

それは、彼が何故、起業したか?についてである。

僕の記憶が正しければ、彼が大学生の頃の話だと思うが、アフリカに旅行に行った時、ナイル川の両岸に住んでいる人たちが、ハチのような観光客に対して食べ物やお金をせびってくる姿をみて、とても考えさせられたという。

「自分たちは、こうして何不自由の無い生活をしているが、それは自分たちの努力の結果ではなく、自分たちの親にあたる世代が、戦後の復興期に、それこそ血みどろの努力をしてきた結果であり、自分たちはその恩恵に与っているに過ぎない」と思ったそうである。

そして、「自分も世の中に対して価値を生み出す人間になり、より良い社会の実現に貢献したい」と思い、そのために「起業」という選択肢を選んだそうである。

因みに、彼の自作の座右の銘は、「先義後利」である。

果たすべき「義務」を先に果たせば、自ずと「利益」はついてくる、という意味だそうである。

先日、久しぶりに彼を社長室に訪ねた時も、筆で書かれた「先義後利」という文字が掲げてあった。

彼とのセッションが楽しみである。

僕も彼のような人間になれるよう、精進を重ねようと思う。

最後は「人」で決める。

先日、NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組を見た。

出演者は、ザインエレクトロニクスの飯塚哲哉さん。彼が出るから見たと言っていい。

僕は飯塚さんとは話しをしたことがないが、EOY等のベンチャー関連のイベント会場では何度も居合わせたことがある。飯塚さんは朴訥とした方で華やかさはないが、信念のようなものを感じさせる方だ。

彼は、43才の時、東芝の事業部長のポジションを捨て、起業をされたそうだ。ちょうど今の僕の年齢である。

そんなこともあり、親近感を持った。

番組の中で紹介された彼の「言葉=信念」で印象に残ったものがある。

特に印象的だったのは、
「最後は人で決める」
「どんな相手も切り捨てない」
「金にこだわらないやつは本気でビジネスを考えていない」
という言葉。

それ以外では、
「甘い言葉を吐くやつは信用できない」
「信じられるのは、自分にも相手にも厳しい人間」
「朝令暮改」
など。

そして、何よりも僕が驚いたのは、来年59才になるという事実。とても還暦を迎える人には見えない。
液晶モニター(TV)を通して、エネルギーが伝わってくる。

飯塚さんの生き方を見て、勇気と自信が湧いた。

ネットエイジ、いよいよ明日、上場!!!

1999年の年末近かったと記憶しているが、寒い雨が降る中、渋谷にある東急文化村のカフェ・ドゥ・マゴで、ビットバレーの決起集会?が開催された。僕が参加したビットバレーの集まりは、経営者の会合を除くと、その決起集会が最初で最後だった。

あれから約7年。いよいよ最後の大物ネットベンチャーの上場である。

ネットエイジは、9月14日に上場を予定している「MIXI」の株主でもある。ネットエイジの上場は、2000年前後から続いたネットベンチャーブームの終わりでもあり、第2章の幕開けでもあると思う。

そういえば、今朝の日経朝刊の一面に「ネット企業 世代交代の波」という見出しの記事があった。MIXIの月間閲覧者数が楽天のそれを追い抜いたグラフが掲載されていた。

ネットエイジとMIXIの上場を節目に、ネットビジネスの景色が大きく変わっていくだろう。

3年後にどんなプレイヤーが凌ぎを削っているのか? 楽しみである。

マクロミルの杉本さん

昨日の市場が閉まった後、マクロミルから業績並びに代表取締役および役員の異動に関するリリースがあった。

マクロミルの創業者であり、現在、代表取締役会長CEOである杉本さんが、来月の定時株主総会および総会後の取締役会議における決議を経て、代表取締役を退任し、取締役に就任するという発表がなされた。
http://www.macromill.com/ir/pdf/release_20060811a.pdf

杉本さんとは、マクロミルおよびインタースコープの創業の年である2000年からの付き合いであり、今に至るプロセスをお互いに知る関係でもあり、また、インフォプラントの大谷さんと共に、インターネットリサーチ業界を創ってきた「業界の盟友」でもあり、僕にとっては同業他社の役員人事という出来事を超えて、とても大きなインパクトがあった。

今年の3月、僕がインタースコープを退任するに際して、同じく「業界の盟友」であるインフォプラントの大谷さんに挨拶に行った際にも同じようなことを言われたが、インターネットリサーチ業界にとって、ひとつの「時代」が終わったという気がしている。

今回の意思決定の背景には部外者には計り知れないものがあると思うが、数年後に振り返った時、今回の出来事が、マクロミルという会社に留まらず、インターネットリサーチ業界全体の分岐点になったという理解がなされるように思う。

今月30日のネットエイジの上場も、ある意味、ひとつの時代の「区切り」であり、2000年前後から始まったネットベンチャー・ムーブメントの第1章の終わりであり、第2章の幕開けでもあるような気がする。

時代は変わる。でも、「起業」という「イノベーション」は変わらない。

ネットエイジ伝説のインターン「小室淑恵さん」

僕のブログを読んで頂いている方の中には、小室淑恵さんという女性をご存知の方も多いことと思う。

彼女は、ネットエイジでのインターン時代、営業成績の約90%叩き出したことで有名である。大学卒業後、資生堂に入社し、わずか2年目で本社に呼ばれ、経営企画部に配属になるなど、その美貌も相俟って、マスコミからも注目されている。

その小室さんがつい最近、「仕事と子育ての両立」をテーマとした株式会社ワーク・ライフバランスという会社を立ち上げた。いよいよ起業である。

彼女は、資生堂を辞めた後、日本アンチエイジング研究所という会社のサラリーマン社長として経営にあたっていたが(20代���サラリーマン社長というのも凄い!!!)、考えるところがあったらしく、この度、自分で「起業」をされた。日本アンチエイジング研究所の株主の皆さんも快く送り出してくれたそうである。

その小室さんをゲストにお招きし、法政大学ビジネススクールとの提携による「D&I オープン講座」で、「子育てとキャリアの両立」をテーマに、特別編としてセッションを開催することになった。

「起業」というと、とかく「徹夜」や「ハードワーク」といったことを想起されると思うが、今の彼女は、生後3~4ヶ月のお子さんの育児と起業(経営)を両立され、とても生き生きと仕事をしている。

彼女が何故、起業に至ったのか? 自分らしく生きる・働くための秘訣、そして、どのようなビジネスを立ち上げようとしているのか? について、熱く語ってくれることになった。

同じ「子育てアントレプレナー」として、僕とのQ&Aセッションも予定している。

年齢や性別に関係なく、興味のある方は是非、受講して頂ければと思う。
http://www.dreamvision.co.jp/

宜しくお願いします。