祝「起業25周年」。父の思い出。

桜の季節になると、父のことを思い出す。今日(4/4)は父の命日。昭和6年4月27日に生まれ、昭和62年(1987年)4月4日に亡くなった。55歳だった。

父には色々なことを教わった。

「いいか、世の中には2種類のタイプの人間がいる。一人は自分で経験したことからしか学べない人間。もう一人は、本を読んだり、歴史から学んだりできる人間だ。何でも経験できるに越したことはないが、人生の時間は限られている。ところで、お前はどちらの人間だ?」

僕がいくつの時のことだったかは忘れたが、その時の父の気持ちが、今は痛いほどよく分かる。というか、申し訳なくて、涙が出そうになる…。

大腸ガンになり、あまり先が長くないと知っていた父は、ある時、僕たち3人兄弟を病室のベットの足元に立たせて、ひとりずつ、説教をした。僕に対しては、こんな話をした。

「お父さんが生きていれば、お前が結婚する時には、マンションの頭金ぐらいは出してやれる。事業を始める時には、資本金ぐらいは出してやれる。でも、これからは一切、そういう援助は無いと思って生きていけ。それがどういう意味か分かるか?お前の友達が一万円を使うとき、お前は五千円しか使えないぞ。もし、お前も一万円を使いたいなら、友達の2倍のおカネを稼ぐ必要がある」。

放蕩息子だった僕も、こうしてブログに書けるほど(今までにも何度か書いているし、「挫折のすすめ」にも書いた)、よく憶えている。

実際、周囲の友人たちが結婚するようになり、僕は父の言葉の意味を理解した…。

もし、今、父が目の前に現れたら、僕は何と報告すればいいだろうか・・・?子供(おそらく、特に男の子)の躾や行動は、「父親」の日頃の行動に強く影響を受けているという。

天国の父親にこれ以上、心配を掛けないように。そして、子供たちが立派に育っていけるように。日々の感情や怠惰な心に流されず、少々のことにへこたれず、立派な人間になれるように・・・。