日本のハンディキャップ。

昨日は、僕がアドバイザリーボードの一人として関わっているドリームゲートと元日銀総裁の福井さんが会長を務められるSEOU会との朝食会があり、07:15に家を出た。

地下鉄に乗ると慶応幼稚舎と思しき小学生たちが、「戦争になったらどうなるんだろう?北朝鮮が核兵器を使ったら、放射能が漏れちゃうじゃん…」と、笑いながら降りて行った。

延坪島(ヨンピョンド)には、小学校も中学校もある。

そして、ソウルは北朝鮮との軍事境界線から、50kmしか離れていない。

東京都心から鎌倉までと同じ距離である。

日本は幸か不幸か(平和である前提に立つ限りは間違いなく幸である)、日米安全保障条約の下、諸外国と比べて極端に少ない防衛予算で平和を享受してきたが、中国の台頭により、世界のパワーバランスが変わったことで、そのリスクが顕在化したということだろう。

平和が続いている間は、政治(安全保障)と経済がシンクロしていなくても問題なかったかもしれないが、尖閣諸島や北方領土の問題で、安全保障の問題と経済活動を切り離しては考えられないことを、国民も理解したと思う。

中国は共産党一党独裁の政治体制で、事実上の国営企業が多数?あり、政府主導で経済運営がてきるが、日本においては、そうはいかない。

米ソの冷静構造に終止符が打たれ、I.T.の発展と規制緩和によりグローバル化が進展し、経済力が国力の源泉となったかに見えたが、時計の針が一回りし、政治、軍事力、経済が「三位一体」でなければ機能しない時代に逆戻りしたのだろう。

日本が今さら軍事力を増強することは、国際世論的にも財政的にもリアリティがないことを考えると、日本の将来には、厳しい現実が待っている。

僕たちの子供の世代は言うまでもなく、平均寿命を考えれば、僕らの世代にもあと30年の人生が与えられている。

国民ひとりひとりが真剣に、日本の将来を考える必要がある。

そのためにも、何にも増して「教育」が重要である。

時既に遅しではないことを祈りたい。