「豆腐」が「500円」になる日。

先日のエントリーで何十年ぶりかで「扇風機」を買ったことを書いたが、今日はそれに関連することを書こうと思う。

日本経済は今、デフレと言われるが、はたしてそうなのだろうか?

たしかに、継続的に物価が下落していっているという意味ではデフレなのだろうが、その原因を考えると、経済のグローバル化とテクノロジーの進歩による当然の帰結のようにも思う。

因に、我が家で購入した扇風機は「YUASA」というメーカーのものだが、マイナスイオンの発生機能も付き、リモコンも付いて、約3,200円。

記憶は定かではないが、僕が大学生の頃は、扇風機は「1万円以上」はしたように思う。

Googleで検索しても、YUASAというメーカーのウェブサイトを見つけることができず、製品のスペック等は確認できていないが、おそらく、中国製だろう。

技術はコモディティ化し、人件費の安い中国で作れば、3,200円で売ることが可能なのだろう。

他の例としては、ユニクロを挙げることができる。

リーバイス等のブランドと同列に語るわけにはいかないが、それでも、あのクオリティで2,000~3,000円である。

景気が悪くて、つまり、需要が供給を下回っているから値段が安くなったのではなく、ビジネスモデルを進化させた結果、値段を安くすることができたのである。

因に、僕が高校生や大学生の頃、リーバイスのGパンは、6,000円~7,000円ぐらいだったと思うが、楽天でチェックすると、5,000~6,000円ぐらいだった。

地球規模でビジネスが行われるようになった結果、pHバランスが中和するように、日本国内の物価水準ではなく、物価も地球水準になるということだ。

ところで、一昨日のNHKの番組で、タイでの日本企業の悪戦苦闘ぶりが「脱日入亜」として、紹介されていた。

タイの企業が、自動車の金型メ���カーとしては世界水準の日本企業を買収し、製造業における立場が逆転していることが印象的だった。

また、今朝の日経新聞では「豆腐が500円になる日」というセンセーショナルな見出しのもと、中国のバイイングパワーの影響力が論じられていた。

中国が大豆やトウモロコシを買い占めるようになると、たちまち、価格が上昇するということだ。

今までの日本の産業構造では立ち行かなくなっているのは、紛れも無い事実である。

「労組」を最大の支持基盤にしている「民主党政権」に、その事実は見えているのだろうか?

菅さんと小沢さんで火花を散らしている場合ではない。