「執念」と「練習」。

今日はラソナの経営会議があった。

先月はどうしても都合がつかず欠席だったので、2ヶ月ぶりだった。

詳細はもちろん書く訳にはいかないが、上半期は、事業計画を大きく上回る利益をあげることができた。

新規事業にチャレンジしたが上手くいかず、かなりの痛手を負ったところにリーマンショックが重なって、一時期は本当に厳しい状態が続いていたが、よくもここまで回復したと思う。

要因は、とにもかくにも社長の岡村の「執念」である。

そして、もうひとつ大きな要因は、今までは両足を突っ込んで社業(経営)に邁進しているのは社長の岡村ひとりであり、僕たちはあくまでも「社外取締役」だったが、フルタイムの取締役として村元という人間が加わったことである。

彼の加入で経営が「見える化」され(科学的になり)、効率が良くなり、その結果、社員の士気も上がり、業績も上がるという、まだまだ予断は許さないものの、よいスパイラルができてきたと思う。

ここ3年のラソナの変遷を見ていて思ったのは、やはり、経営者がどれだけ自社の事業に「執念」をもって取り組めるか?ということに尽きる、ということだ。

それと、経営は「ひとりではできない(機能しない)」ということである。

余程のスーパーマンでない限り、社長以外に「経営者」の視点で物事を見ること&話ができる人間がいないと、会社に厚みはでない。

ところで最近、何冊か、以前に読んだ本を読み返してみた。

要するに「復習」をしてみたわけだ。

初めて読んだ時には気づかなかったことに気づいたり、理解の幅や深さが違ったりと、得るものが多々あった。

話は変わるが、ここ1ヶ月、我が子は毎日、「鉄棒」の「練習」をしている。

同じ年齢の子と比較して運動神経の発達がいまひとつの彼は、サッカー教室からドロップアウトしたことは以前のエントリーで書いたとおりだが、何でもいいから、本人が「自信」を持てるものが必要だということで、妻が鉄棒を教えたことが始まりだった。

我が家のリビングには、ミニチュアの滑り台とジャングルジムとブランコが一体となったものがあるが、ブランコのパーツを取り除くと、4歳半の子供にはちょうどよい高さの「鉄棒」に早変わりする。

その鉄棒で僕たちの子供は練習をしているのだが、最初の数回で上手に前回りができたにも関わらず、ある時、手を離して下に落ちてしまったのが「トラウマ」になってしまったらしく、その後しばらくは、怖がって全くできなくなってしまっていた。

それでも、なだめたり、叱ったり、励ましたりしながら、とにかく「練習」が「大切」だと言い続け、毎日毎日、練習を続けてきたところ、今ではジャンプ台がなくても、床から直接ジャンプして、鉄棒に登ることができるようになった。

彼に「どうして、できるようになったと思う?」と聞くと、「練習したから」という答えが返ってくる。

本は、2度3度と読んで初めて、その「本質」を理解でき、「栄養」を吸収することができるのだろう。

子供に教えるだけでなく、親も実践しないといけない。

「明日は、無名の人たちによって今日つくられる」。

今日は、新聞社・折込広告社・新聞販売店関係の方々による勉強会にお招きいただき、「新聞販売店の未来を考える」と題して、講演をさせていただいた。

少人数の勉強会だったこともあり、講演後の質疑応答も盛り上がり、僕自身がとても勉強になった会だった。

ところで、その講演資料作成の合間に読んだダイヤモンドオンラインの記事に、「明日というものは、無名の人たちによって今日つくられる」というドラッガーの言葉が紹介されていた。

著名な政治家や経営者やあるいは霞ヶ関の官僚によってではなく、勤勉に働く普通の人たちの手によって文明は創られるという。

「僕が一生懸命に内容を考えて話をしても、世の中、変わらないよな」と思ったりもするが、その言葉に勇気づけられ、時間ギリギリまでモチベーションを保って講演内容を考えることができた。

まあ、何だかんだ言って、僕はいつも一生懸命にやるんだけどね(笑)。

ところで、勉強会の後の「第2部」は、とても楽しいひと時だった。

午前中に耳鼻科に行ったところ、アルコールのドクターストップが解除され!、約1ヶ月ちょっとぶりに「美味しいビール」を飲んだ。

彼らが「ジャーナリズム」に関わる人達だからかどうかは分からないが、テーブルを囲んだ人達(僕よりも年上の人が多かった)と話をしていてふっと思ったのは、彼らが「反体制的」な人達で、ベンチャー関連の友人と相通ずるものがあるということだ。

尚かつ、教養があって話の内容に深みがあった。

明日を創る者のひとりとして、今日一日の生き方が問われている。

ドラッガーの言葉と教養豊かで反体制的な人たちとの会話通じて、そう思えた一日だった。

明日も頑張ろう!!

シリアルアントレプレナー  「3度目の起業」と「初めての子育て」
★1ヶ月ちょっとぶりの生ビール!

シリアルアントレプレナー  「3度目の起業」と「初めての子育て」
★レトロな店内

シリアルアントレプレナー  「3度目の起業」と「初めての子育て」
★風情のある入口

「国立を満員にする」。

今朝は、投資先のイミオでの経営会議があった。

詳細は今はまだ書けないが、ここ2~3ヶ月でビジネスモデルを大きく見直し、急ピッチで事業の運営方法を変更してきた。

今年度の後半には、その効果が数字となって顕れてくると思う。

ところで、イミオが発行している「GREEN」というフットサルのフリーペーパーがある。

最新号(5/4)はワールドカップ特集で、元日本代表「北澤豪」氏のインタビュー記事が掲載されている。

その記事の中に、彼のこんな発言が紹介されていた。

「当時、カズさんは、新聞の見出しになるようなフレーズを自分で考えて言っていたからね。人を惹き付ける為に。だからマスコミが集まるんです。三浦知良だからじゃなくて。あの人がブラジルから帰ってきたときは、『国立を満員にする』とか、『ワールドカップへ行く』とか、大きなビジョンがあった。だからそういう行動をしていたし、我々も学んだし、一緒にそういうことをやってきた。それは今との違いとしてあると思う」。

そういう僕自身もそうだが、今年のワールドカップは、以前の時ほどの盛り上がりを見せていないと言われる。

日本がワールドカップに行くのが何となく当たり前になってしまったり、今年の代表チームの戦績がいまひとつだったりと、その理由は色々とあると思う。

「ドーハの選手はいつも言っていたんだよね、『時代を変える』とか」。

「我々の頃は、サッカー界全体や、それを超えたところを、みんなが意識していた。我々のそういう思いを、見ている人が感じてくれたというのはあるんじゃないかな。『何かが変わるんじゃないか』というのが、人が関心をもつ理由の1つではあるから」。

「時代の違いはあるし、ヨーロッパや南米みたいにサッカーが定着していれば別だと思う。ただ、今のサッカー界に必要なものは何かということは、常に考えながらやって行かないといけないと思う。それは自分達にまた戻ってくることだから」。

記事を読みながら、今の自分に足りないのは、そういうことなんだろうと思った。

「インターネットで旧態依然とした調査業界を変える!」とか、「インターネットリサーチを主流にする!」とか、もっと大きなことを言えば、「インターネットやベンチャーや起業というものを通じて既得権益を打破し、社会を変えて行く!」とか、自分自身や自社(インタースコープ)のことを「超えたこと」を考えていた。

時代が変わったと言えばそれまでだが、ここ数年の僕は、大きな失敗をしたことで、心が縮こまっていたと思う。

そのことに気づかされた。

ところで、ここ数日、スペンサー・ジョンソンの「頂きはどこにある?」を読み返してみた。

改めて読んでみると、昨年の秋には気づかなかった、たくさんのことに気づいた。

特に「次の山に到達するには、『自分の具体的なビジョン』、つまり、自分にとって『意味』があり、現実的で、本当に望めば達成できるビジョンをつくり、従うこと」というメッセージは、僕の心に響いた。

「国立は満員になった」し、「インターネットリサーチは主流になった」。

これからの僕にとって「意味」があり、本当に望めば「達成可能(現実的)」で、尚かつ、自分の人生を超えて、社会全体にとって「意味」があるビジョンを考えたい。

そう簡単じゃないけど、それがないと、僕のこの先の人生は進まない。

「MBA」はエリートか?

HBS(ハーバード・ビジネス・スクール)やスタンフォード等を出られた方は、言うまでもなく、エリートだろう。

日本では、KBS(慶応ビジネススクール)、WBS(早稲田ビジネススクール)、一橋ビジネススクール等を指向する人はエリートと言っていいだろうし、グロービスもそういう人が多いだろう。

では、僕がお世話になっている「法政ビジネススクール(イノベーションマネジメント研究科:通称イノマネ)」はどうか?

色々な見方があるが、誤解を恐れずに言うならば、僕は「イノマネ」の学生の方々は「エリート」というより、むしろ、「知的リスクテイカー」と形容した方が合っていると思う。

HBSやスタンフォード等はさておき、KBSやWBSを出た方は、起業するよりも、以前の会社に戻ったり転職する方が多いと聞く。

それと比較して「イノマネ」の場合、「起業志向」の人が多い。

修士論文の代わりに「プロジェクト」と呼ばれる「事業計画書」の作成が必須となっており、当然とも言える。

30代40代の彼・彼女たちは、自らの意思で「安定した仕事(勤めていた会社)」を辞めて(中には企業派遣の方もいる)、人生の「シフトチェンジ」をするために「イノマネ」に来ている。

そんな彼・彼女達のプランは、20代から30代前半の人達が手掛ける最先端のネットビジネスとは違う面白さがある。

昨年度のグランプリを取ったプロジェクト(事業計画書)は、一昨日、会食をした「虎の穴」社長の吉田さんのプランだったが、今年は誰のどんなプランが栄冠を手にするのだろう?

「知的リスクテイカー」が増えれば、日本は活性化すると思う。

人生(人間?)は、すべて「必然」。

昨夜は、法政ビジネススクールが縁で知り合った「虎の穴」の吉田さんが主催する会食に参加させていただいた。

一次会は「神田淡路町」にある静かな中華料理のお店だったが、二次会は「秋葉原」にある「コスチュームプレイ」の「ライブバー」を初体験!!

昨夜は「ナース」の衣装を着た可愛い女性が「初音ミク」のナンバーを熱唱。

途中から、我々中年男性もフロアに連れ出され、なんとも不思議な夜を過ごした。

そんなことで深夜1時近くに帰宅すると、リビングのテーブルの上に、なにらや「手紙らしきもの」を発見。

なんと、我が子が「初めて書いた手紙」だった。

シリアルアントレプレナー  「3度目の起業」と「初めての子育て」

「おとうさん たべないで こんどかあした どっちか たべようね」と書いてある。

実は、GW中に上京していた母親が「生の落花生(ピーナッツ)」をフライパンで炒ってくれたのだが、少し残っていた落花生を妻(彼の母親)と一緒に炒ったようで、手紙の下に「落花生」が入った器が置いてあった。

今朝、妻が「初めての手紙が『お父さん、たべないで」っていうのもね・・・」と笑っていたが、彼にとっては僕に食べられてしまっては大変!!(後で一緒に食べたい)ということで、初めての手紙を書く「モチベーション(必然性)」があったのだろう。

ひらがなの本を見ながら、一生懸命に書いていたらしい。

人生(人間?)は、すべて「必然」ってね(笑)。

人生には「今」しかない。

今日は、あるアポで会う方に渡そうと思い、自分の著書(自分でできるネットリサーチ)を買いに行った。

以前にも何度か自分の著書を買ったことがあるが、何となく照れくさいものがある。とは言え、書店の人が僕が著者だと知る由もなく、単なる自意識過剰でしかない(笑)。

ところで、著書を買いに行った本屋で、東洋経済の「Think!」を立ち読みした。

僕が読んだ記事は、マッキンゼー出身の経営コンサルタントの波頭亮さんと、同じくマッキンゼー出身のDeNAの南場さんとの対談。

「ニッポンを構想する」という特集タイトルも手伝い、「読みたいな・・・」と思ったものの、色々とやることがあり、一度はその場を立ち去ろうとしたが、「でも、本当に後で読むだろうか?」と思い直し、所要時間が20~30分であれば、今、読んだ方がいいと判断した。

実際、所要時間、約20分。

定量的に検証したことはないが、「後で・・・」と思ったことで実際に実行に移したことは、そう多くはないと思う。

すべては「今」しかない。

そのことを実感したと共に「実行」した。

たまには、自分で自分を褒めてやろうと思う。

さて、その特集であるが、20分という投資時間を回収して余りある内容だった。

論点は「経営者」に求められるものと「経営コンサルタント」に求められるものは大きく違う、ということ。

具体的には、以下の5つ。

1. 経営コンサルタントに求められるのは「正しい判断」能力だが、経営者に求められるのは「決断力」であり「胆力」である。自分の「決断」が「正しい決断」になるように血みどろの努力をするのが経営者に求められること。

2. 自分の意思決定で会社を潰すかもしれないというプレッシャーを受けながら経営できるコンサルタントはいない。そういうプレッシャーがないから、客観的な提案ができる。

3. 判断基準のすべてにおいてそこそこの評価をつけられる選択肢ではなく、他はすべて「×」でも、ひとつだけ「◎(二重丸)」なものの方がうまく行くことが多い。

4. 「合理的」な判断ではなく、「土下座」してでも提携先の了承を取り付けることが必要な場合がある。しかし、コンサルタントには「土下座をする」という提案をすることはできない。

5. A案とB案は僅差でありA案を選択すると、その直後から予期せぬ問題が発生し、それはA案にとって都合の悪い問題であることが多い。そのことで最も揺らいでいるのは自分であるが、そんな素振りは微塵も見せてはいけない。

上記は、波頭さんの発言と南場さんの発言が混ざっているが、南場さんの発言には、ドリームゲートが運営する「大挑戦者祭」の基調講演で話されていたことが多く含まれていた。

「経営者」に必要な能力は「胆力」ということと、5.で書いたことである。

ところで、僕にとっても最も大きな収穫は、波頭さんがマッキンゼー時代や独立して暫くは、自分では現場目線でのコンサルティングをしていると思っていたが、実はそうではなかったということに気づくまでに、「10年」という時間を要したということだ。

僕は幸運にして(ある方の紹介で)波頭さんと一度だけお目にかかったことがあるが、あの波頭さんでさえ、物事の本質に気づくまで「10年」も要したということを知り、大きく勇気づけられた。

ましてやこの僕が、1年や2年で物事の本質に気づける訳はなく、挫けずに努力を続けていくことが必要であり、また、そうして努力を続けて行けば、きっと、ブレイクスルーがあるに違いない。

僅か20分の時間をケチらなかったお陰で、人生には「今」しかない、ということを実感することができた。

そして、人生は「合理」だけではない、ということも。

「ディディエ・ドログバ」。

僕は大のサッカーファンというわけではないが、先程のNHKスポーツニュースで見たプレミアリーグ「チェルシー」の「ディディエ・ドログバ」選手の表情には、言葉に表せない「強さ」と「美しさ」と「存在感」があった。

過去3年間(だったと思う)、ライバルの「マンチェスターユナイテッド」にリーグ優勝をさらわれているチームに何とか優勝をもたらしたいという思いが、全身に表れていた。

ウィキペディアを読むと「テクニックそのものは並外れたレベルにある訳ではないが、アフリカ大陸をルーツとする選手特有の高い身体能力を誇る。(中略)ポジションの関係上被ファウルも多いが、自らがファウルを犯す事も多い辺りに彼の献身的な一面が窺える」とあり、彼のそういう「人間味」がプレーと表情に滲み出ているのだろう。

小賢しい人間には、到底、到達できない世界に生きているのだと思う。

ところで、サッカー日本代表メンバーが明日、発表されるらしい。

今年もまたサプライズがあるのだろうか?