「荒川静香」。

何気なく見たテレビで、前回の冬季オリンピックで「金メダル(フィギュアスケート)」に輝いた「荒川静香」選手の軌跡に関する番組が放映されていた。

荒川選手と言えば「イナバウアー」が有名だが、評価方式の変更に伴い、「イナバウアー」は採点の対象とならなくなったことを、ご記憶の方も多いと思う。

彼女は「イナバウアー」を一度は演技から外したものの、トリノオリンピックのフリー演技では、自分の「信念」に立ち戻り、「イナバウアー」を取り入れ、「勝ち(記録=金メダル)に行くのではなく、『記憶』に残る演技をしたい」と思って滑ったことなど、今だから言える当時の苦悩や葛藤を語っていた。

安藤美姫浅田真央といった、自分より5~6才も若い選手の台頭も、スランプに陥っていた時の彼女に、大きなプレッシャーをかけていたことは想像に難くない。

彼女の幼少期からトリノでの金メダルに至る道のりを、たった数分で紹介していたが、そこには、高みに登れば登るほどやってくる葛藤や悩みがあったのだろう。

「決断力」や「持続力」等、何かを成し遂げる人というのは、その「精神力の強さ」にこそ、人並み外れたものがあるのだと思う。

涙もろい僕は、テレビを観ていて目頭が熱くなった。

追伸:久しぶりに見た荒川静香選手は、現役時代よりも、とても垢抜けていて、気品あるキャリア女性という雰囲気だった。