「批評は易く、行うは難し」。

経営者に求められる仕事で、最も重要なものは「意思決定」だろう。

誰でも分かるようなものは別として、経営的判断を求められるものに、唯一絶対の解はない。

というか、そもそも、誰にでも「意思決定」できるようなものであれば、それは経営者の仕事ではないとも言える。

そもそも、ビジネスには「絶対」という「保証はない」。

どんなに事前に調査分析をしても、論理的に考えても、リスクは付きものだ。

「合理は語れない。不合理はストーリーになる」と東大の元教授である片平先生(現在は、名誉教授だったと記憶している)がおっしゃる所以である。

失敗すれば叩かれ、成功すれば賞賛される。でも、次の勝負で失敗すれば、手のひらを返したように叩かれる。

「批評は易く、行うは難し」である。

経営者には「信念」が必要と言われる所以でもある。

難易度は高いし、プレッシャーもかかるし、ストレスも溜まるが、それが経営者としての仕事の醍醐味でもある。

遅まきながら、そんなことを考える今日この頃である。