昨晩は、ある方の「還暦祝い」を兼ねて会食をした。
ある方とは、僕が20代の時に勤めていた外資の広告代理店での間接的な上司にあたる方で、インタースコープの創業時に、個人株主のひとりとして出資してくださっていた方である。
昨晩は、僕の親友でありドリームビジョンの株主でもある佐藤裕氏も一緒だった。
僕の元上司と佐藤裕氏とは、ゴルフを介して紹介し、それから、彼らは���事上でも接点ができ、こうして、3人での付き合いに発展している。
その会食の帰り道のことだが、裕が僕に、「迎合して欲しくないんだよね」と言った。
それは、ドリームビジョンの経営がまだまだ軌道にのっていないことを心配してのことだが、だからと言って、とにかく「売上と利益」をあげさえすればよいということではなく、「平石の拘りを大切にして、その拘りのもとで売上と利益をあげて欲しい。そうじゃないと俺は認めないし、そうでなければ、あそこまで行ったインタースコープを退任してまで創めた意味がないでしょ」ということだ。
とてもありがたいことである。
ところで、今週の月曜日、渋谷でのアポの後、ちょっと時間があったので、東急プラザの紀伊国屋書店に立ち寄った。
そこで、たまたま見つけた講談社から出ている「セオリー」というムック(MOOK)を購入した。
テーマは、「上質な人生」。
各界の実力者たちの「生き方」を取り上げている雑誌だが、その中のひとりとして、ルイ・ヴィトン日本法人の創業社長でもある「秦郷次郎」さんという方が紹介されていた。
彼の言葉に、「人生に必要なのは、『勇気』と『忍耐』だと僕は思っています」という一節があった。
ここでいう「忍耐」とは、「仕方無しに我慢してやることではなく、やりたいことをやるための忍耐」であり、「勇気を持って、やりたい人生に踏み出す。そして、実現できるまで、忍耐で踏ん張る」と説いている。
そして、だからこそ「勇気」が意味を持ってくるとも言っている。
裕が僕に言いたかったことも、そういうことだろう。
とても良い言葉を教わった。
僕の人生の座右の銘に加えようと思う。
「言葉の力」は偉大である。