地鎮祭

僕と同年代の方はご経験があるのではないかと思うが、子供の頃の思い出に、近所の家の「地鎮祭」というものがある。僕が生まれ育った福島県郡山市では「建前(たてまえ)」と言っていた。

まだ柱しかない家の屋根や二階から、ちり紙にくるんだ5円玉や10円玉、お餅などを家の前に集まった人たちに向かって放り投げる。

僕たち子供達は、臨時のお小遣いを求めていそいそと出かけていき、本気になって、その包みを取ろうと頑張った。極稀に、50円玉や100円玉が入っていることもあり、それをゲットした時は、宝くじが当たったような気分だった。

あの頃は、すべてが「アナログ」であり「リアル」であり、自分の目と耳と口と鼻と皮膚で感じていた。

それを検証することは出来ないが、そういう「プリミティブ(原始的)な経験」が今の自分の「感受性」を育んでくれたように思う。

東京で生まれた僕らの子供にも、出来るだけ「プリミティブな経験」をさせてあげたいと思う。

「国民の品格」。

藤原正彦さんが書かれた「国家の品格」を読んだのは、約2ヶ月前。かなり考えさせられるものがあった。

つい先日、リンクアンドモチベーションの小笹さんから、ご自身の著書である「会社の品格」という本を贈呈いただいた。こちらは、まだ、目次に目を通しただけだが、何を訴えたいかが伝わってくる。

さて、国家にしても会社にしても、それを構成しているのは「国民」である。

僕は、すべてのことは「国民のレベル」に帰結すると考えている。

あれから、1ヶ月ほど経ったのだろうか? 安倍総理の辞任について、僕は「安倍首相ひとりの責任か?」というエントリーを書いた。

最近で言えば、「亀田親子」の事件に関しても、同様なことを感じる。

彼らが取った行動は、スポーツ選手以前に、人間として認められるものではない。

しかし、彼らがあのような行動を取った背景には「国民の品格」という問題があるように思う。

言葉を選ばずに言えば、彼らは、学歴もない、教養もない。それを前提として社会で伸し上がるには、普通の人には出来ない、ある意味で特異な分野で勝負するしかないだろう。それが彼らにとってはボクシング(格闘技)だったということだ。

マスコミは、彼らを「商売のネタ」として祭り上げた。そして、実際にかなりの商売をしただろう。しかし、それが成り立ったのは、それを求める「国民(視聴者)」が存在したからだ。

これは突飛な論理かもしれないが、亀田親子が、いわば、国民的スターのような存在に祭り上げられた背景には、今の日本の社会構造に対する不満があるように思う。

つまり、「割を食っている」と思っている人達が、自分の「才能」だけで伸し上がってきた、社会に対する謙遜もなく不遜な態度をとる若者を支持することで、「権力者」に対する溜飲を下げていた。そして、それを煽るようにマスコミが取り上げた、ということではないだろうか?

人間は期待が大きければ大きいほど、その期待が裏切られた時の反動が大きい。亀田親子の「記者会見」に対して、抗議が殺到しているのは、そういうことだろう。

支持した層は異なるかもしれないが、ある意味、ライブドアの堀江さんが支持されたことと似ているような気がする。

「東京ミッドタウン」の開発秘話。

昨晩は、僕のブログでも何度か紹介している「QM義塾社長大学」のセミナー&懇親会に参加した。

講演者は、今年3月30日に「東京ミッドタウン」を開業した「三井不動産」の「岩沙弘道」社長。場所は、パソナのオフィス(セミナー施設等がメイン)がある三菱地所の「新丸ビル」。組み合わせが何とも妙だが、南部さんと岩沙さんの信頼関係ということだろう(笑)。

さて、岩沙さんのお話で印象的だったのは、東京ミッドタウンの開発に伴う苦労話しである。

三菱地所が、旧防衛庁跡地を落札したのは、ネットバブル崩壊後の2001年9月。

実は、落札価格が当時の市況からするとかなり高額(1,800億円と仰っていた)だったことと、同社が落札した直後に、米国同時テロ「9.11」があったことにより、同社の株は売りが先行し、とても大変な時期を過ごしたらしい。

ところで、東京ミッドタウン開発においては、実は、小泉首相の政策が功を奏しているらしい。

具体的には、2001年には、経済対策閣僚会議「都市再生本部」が設置が決定され、2002年には、都市再生特別措置法が制定(都市再生緊急整備地域指定)、2003年には、「全国都市再生モデル調査」の選定等の政策が実行された。

小泉首相(当時)が自ら指揮を取り、政府が「法整備」の面で「都市再生(大規模開発)」を支援したが、税金の投入は一切なされず、あくまで「民間主導」での都市再生であったという。だから(税金を使わない)小泉さんが後押しをしてくれたそうである。

さて、話しが少々堅苦しくなったが、上記のような政策面での支援の最大のメリットは、東京ミッドタウンの「開業までに要した時間の短さ」にある。

因みに、森ビルが行った「六本木六丁目再開発」=「六本木ヒルズ」開発には、なんと「20年」の歳月を要したらしいが(確かに、僕が社会人になった頃に知り合った森ビルの方の名刺に『六本木六丁目プロジェクト』とかいうタイトルが書いてあったことを覚えている)、「東京ミッドタウン」は、落札から開業まで「5年」で実現している。

これは、土地の「資産価格の変動リスク」や「金利負担」の軽減という意味で、物凄い大きなメリットがあるだろう。

岩沙さんは、1998年頃に三井不動産の社長に就任したらしいが、役員報酬もカット、役員賞与も返上して経営に望んでいたこともあり、社員の方々が「社長に腹を切らせては可愛そうだ」ということで、全社が一致団結し、一丸となってミッドタウンの開発を進めていってくれたことが大きいと仰っていた。

不退転の決意で事業に望むという「トップの強い意志」が現場を動かすということを、改めて考えさせられた。

岩沙さんは、東京ミッドタウンの開発に「自分の不動産ディベロッパーとしての集大成」として取り組んで来たと仰られていた。

ところで、QM義塾社長大学に出席される方々には、非ネット関連の経営者が多くいらっしゃる。

過去10年間、ネットビジネスの世界で生きてきた僕にとっては、今までの僕の人脈にはない方々と知り合えるのが、とても大きなメリットである。

貴重な機会を提供して下さっているパソナの南部さんをはじめとする事務局の方々に、心から感謝を申し上げたい。

追伸:東京ミッドタウンの開業日は、僕の誕生日である。

「実力」だけが頼り。

またまたゴルフの話題で申し訳ないが、今日の日経新聞の夕刊に、女子プロゴルファーの「不動裕理」選手の記事が載っていた。

最近の女子プロゴルフ界は、実力はもちろん、ルックスにも優れる選手が増えてきており、人気に陰りの見える男子ツアーを尻目に、女子のツアー数と賞金総額が増加してきているのは納得がいくところである。

そんな女子プロゴルファーの中で「不動裕理」選手は、本人には申し訳ないが、お世辞にも「美人」とは言えない。

彼女の人気を支えるのは、「実力」しかない。

その不動選手は2005年シーズンで、6年連続で賞金女王を獲得した。まさに「実力者」である。

しかし、不動選手自身は「V6は決まらなかったと思うほうが、自分の中ではスッキリする」と言っている。

シーズンを通じて僅差で賞金女王レースを争っていた「宮里藍」選手が、翌年(2006年)のシーズンから米国ツアーで闘う資格を獲るために、「最終戦」は出場しなかったからだ。

そんなこともあってか、彼女は昨年、初めて「海外メジャー4大会」のすべてに出場した。

従って、国内の試合には計16試合(国内女子ツアー数の半分以下)しか出場しておらず、最初から賞金女王は狙っていなかったそうだ。その不動選手に代って昨年の賞金女王になったのが「大山志保」選手である。

さて、そんな不動選手であるが、僕が時々レッスンを受けている、片山晋呉プロのコーチを務める谷将樹さんに言わせると、日本女子プロの中では「不動裕理」と「宮里藍」の2人のスイングは、群を抜いて素晴らしいらしい。

不動選手は、今月14日に、31才になったばかりである。

横峰さくら」選手とは別の意味で「不動裕理」選手の活躍を期待したいし、応援しようと思う。

祝:横峰さくら優勝!!!

昨日は朝早く、末弟から電話があった。何かと思ったら、自分は仕事で行けないが、「砧公園」で子供達を遊ばせないか(従兄弟同士の交流)という提案だった。

午後一番で用事があったが、それを夕方に変更し、11時頃に家を出た。「砧公園」は、今年3度目だ。

彼らの子供と僕らの子供では年齢の違いがあり、知能にしても運動神経にしても、その発達レベルが全く違うので、ふたりで遊ぶというのには限界があるが、両親を早くに亡くした僕ら兄弟は、家族の繋がりに、普通の人よりも強い拘りがあるのだろう。

僕は砧公園の芝生の上で、甥っ子を相手に久しぶりに「サッカーボール」を蹴った。とてもよい運動になった(笑)。

クルマに乗り、帰路に着くと、僕らの子供は、その数分後には眠ってしまった。

実は、日曜日は男子の「日本オープン」と女子の「富士通レディース」があり、家に着いても子供が寝たままでいてくれれば、数ヶ月ぶりにテレビでゴルフ観戦が出来るな・・・と思いつつ、家に着いた。

ラッキーなことに、子供はそのまま昼寝を続けてくれたので、僕は今年の春先以来となる、日曜日のゴルフ番組を観ることができた。

男子の「日本オープン(NHK)」は、時間帯からして生中継のようだった。結果は、谷口徹選手が2度目の優勝を飾った。

「富士通レディース」は、時間からして録画だろうと思うが、賞金女王レースのトップを走る「上田桃子」と現在3位の「横峰さくら」の一騎打ちとなっており、その結果が気になった。

因みに、僕は「横峰さくら」ファンである。

ゴルフの才能自体は「宮里藍」の方が上かもしれないし、今季は「上田桃子」の方が勢いがあるしスウィングはキレイだと思うけど、「横峰さくら」の方が、他のふたりよりも「情緒的」というか、感情を表に出すというか、「生身の人間らしさ」が伝わってきて、ついつい感情移入をしてしまう。

「横峰さくら」が勝っても、僕には何のメリットもないが、ファン心理とは不思議なものだ。

心理学的に言うと、人間は自分が自分に抱いているイメージを反映している「物財」を購入するらしいが、プロスポーツの世界で誰が好きか?ということ等においても、そういう「心理」が関係しているのかもしれない。

「横峰さくら」選手には是非、今季の「賞金女王」を獲って欲しい。

ところで、土曜日は、1ヵ月ぶりの「ゴルフ」に行った。

スコアは、「47+51=97」で、久しぶりに100を切れた。

メンバーは、元ゴルフダイジェストオンラインCOOの金田さん、同じく元GDOで現在はアライドアーキテクツというWeb2.0モデルのベンチャー企業を経営する中村さん、そして、ベンチャーリパブリックというベンチャー企業を経営する柴田さんだった。

金田さんも中村さんも、80台前半。金田さんは、後半は「39」。最終ホールがパーだったら、「79」だった。残念!! いずれにしても、僕とはレベルが違う。

さて、「97」という平凡なスコアであるが、僕にとっての一昨日の勝因は、技術的なこともあるとは思うが、やはり、精神的な部分が大きいと思う。スコアは気にせず、とにかく、1打、1打、毎ホール、目の前のことに集中することが出来た。

反省点としては、アイアンの飛距離に自信が持てず、ついつい大きめのクラブ選択をしては、グリーンオーバーしてしまったことだ。

でも、この点は、昨日のテレビを観ていて、あることに気づいたので、次回からは「正しいクラブ選択」が出来るような気がする。

仕事も同じように、自信を持って取り組みたい。

祝ゴア前米副大統領<ノーベル平和賞>受賞

すでにご存知の方も多いと思うが、ゴア前米副大統領が「ノーベル平和賞」を受賞された。

とても素晴らしいことである。

フロリダ疑惑によりブッシュ現大統領に破れたことは、個人的には極めて残念に思っているが、大統領にならなかったこと、その後の大統領選にも出馬しなかったことで、「不都合な真実」をはじめとして、世界中の人々に「地球温暖化」のリスクを訴えられたことは、我々全世界の人々にとって良かったのかもしれない。

ゴア氏は「大統領になるよりも、他にやることがある」と言っていたが、そのことが実証されたと言っても良いだろう。

人生は、何がどう功を奏するか、本当に分からない。

僕たちに出来ることは、すべてを前向きに受け入れることだけなのかもしれない。

ライブドアの平松社長

数日前のエントリーで紹介したセミナーに、ライブドアホールディングスの平松社長がいらしていた。出井さんの講演後に、質問をされていた。

平松さんは覚えていては下さらなかったが、平松さんとは、ネットエイジ(現ngi group)の上場記念パーティでご挨拶をしており、先日のセミナーでお会いしたのは2度目だった。

ネットエイジのパーティーでお会いした時は、緊張感が漂っていたが、先日のセミナー会場でお会いした平松さんは、とてもリラックスした表情をされていた。

「だいぶ目処がついたんだろうな・・・」と思っていたら、今朝の日経新聞に、今年12月の株主総会で、任期満了で退任するという記事が載っていた。

心からお疲れ様でしたと申し上げたい。