久しぶりの「デジタルガレージ」。

8月下旬、久しぶりに富ヶ谷にあるデジタルガレージのオフィスに林さん(グループCEO)を訪ねた。

本当はもっと早くにご挨拶に伺いたいと思っていたのだが、ただでさえ超多忙にしている林さんの時間を割いて頂くのは申し訳ないので、Yahoo! JAPAN とインタースコープのM&Aディールが終わり、ある程度、落ち着くまで待っていた。

デジタルガレージとの接点は、僕がインタースコープを経営していた2004年の春先、ある証券会社の方の紹介で同社に訪問したことがきっかけだった。

その後、デジタルガレージにインタースコープへ資本参加してもらったが、残念ながら、あまり良い結果をもたらすことはできなかった。それにも係らず、林さんと役員の方が、笑顔で僕を迎えてくれた。とてもありがたいと思った。

ところで、昨日から、そのデジタルガレージが主催する「THE NEW CONTEXT CONFERENCE」なる会合が、恵比寿のウエスティンホテルで開催されている。林さんのご好意で招待していただいた。

スケジュールの都合上、最初の講演しか聴けなかったが、ソニーコンピュータサイエンス研究所の取締役副所長である北野宏明氏の話は、とても示唆に富んでいて勉強になった。

掻い摘んで説明すると、世の中に存在する「ネットワーク」の構造は、生物の細胞やゲノム等のネットワークの構造と酷似しているということだ。

確かに、人間の営みも生物としての営みの延長線上に位置づけられるわけで、我々の行動が細胞のそれと同じでも不思議ではないと思った。

であるので、北野氏の話の大半は、ウェブやインターネットのことではなく、生物学的なメカニズムの説明に費やされていた。

実は、北野氏とは、10年以上前に、一度だけお会いしたことがある。

ご本人は僕のことを覚えてはいないだろうが、元アップルの前刀さん達が運営する勉強会のメンバーのひとりとして、忘年会か何かにいらしたことがあり、その時に紹介された。その時、彼は、宇宙事業団だったかに所属されていたと思うが、当時の僕は、彼がどんなに凄い人であるかは全く知らなかった。

さて、今日はこの後、あるアポイントに出掛けた後、「THE NEW CONTEXT CONFERENCE」の講演者として招聘されている「wikipedia」の創設者の話しを聴きに行く予定である。

前回もそうだったと思うが、このカンファレンスは海外からの講演者が多く、その殆どは、デジタルガレージの共同創業者である「JOI(ジョイ)」こと、伊藤穣一氏の人脈により招聘されている。

JOI とは、テクノラティというブログ専門の検索エンジンの事業で一緒に仕事をさせていただいたことがあるが、彼は、インターネット関連に関してはまさしく「天才」であり、日本における第一人者と言ってよいだろう。彼の才能は、本当に素晴らしい。

これを機に、デジタルガレージの人たちとも、また、何らかの接点が持てれば嬉しい。

Connecting the Dots.

追伸:そういえば、デジタルガレージ10周年記念のカンファレンスでは、「リサーチプラットフォームとしてのブログの可能性」というようなテーマで、僕も話をさせて頂いた。今にして思うと、とても光栄なことだった。