第05回 伊佐山 元氏 vol.1 (1)

第05回 伊佐山 元氏 vol.1 (1)

サンドヒルで最初の日本人ベンチャーキャピタリスト。

「シリコンバレーで挑戦する日本人シリーズ」最終回の今回は、日本人で初めて「サンドヒル」ベンチャーキャピタルのパートナー(共同経営者)になった伊佐山さんのこれまでの「人生の軌跡」を辿ってみることにする。(サンドヒル:シリコンバレーの著名ベンチャーキャピタルが軒を連ねる通りの名称。)

本題に入る前に、まず、伊佐山さんのプロフィールを紹介したい。

写真:伊佐山 元 氏

シリコンバレーのサンドヒルにあるDCMのオフィスにて。

「ベンチャーキャピタル(VC)」という存在は知っていても、実際にVCと接触し、VCから資金調達をした経験のある方は、この「挑戦する生き方」を読んで下さっている方の中にも殆どいないだろう。

そのVCという世界において、それもVCの聖地とも言えるシリコンバレーの著名VCで「パートナー(共同経営者)」をしている日本人は、今のところ、彼しかいないと聞いている。少なくとも、彼が「最初の日本人パートナー」である事実は、今後も変わることはない。

伊佐山さんは1973年生まれ。東京都出身。東京大学を創業後、日本興業銀行(現みずほ銀行)に就職。行内留学でスタンフォードにてMBAを取得した後、とある縁でDCMに入社し、現在に至っている。

僕が彼に会ったのは、この原稿を書くためのインタビューが「2度目」であるが、彼が僕と似たような経験をしてきていることを聞き、もう随分前から知っている人のような気になってしまった。