Connecting the dots. Future is the result of today.

ドリームビジョンを再始動させて今日でちょうど一週間。サンブリッジ グローバルベンチャーズの退任挨拶のメールには、思いの外、たくさんの方から返事があり、久しぶりに会おう!ということで、ありがたいことに、ランチやディナーのお誘いを頂戴した。年齢のせいもあってか?少々お疲れモード・・・。

ところで、新生ドリームビジョンの初仕事?として、来週月曜日(7/10)、古い友人の一人の松谷さんからの依頼で、彼が主催している「Innovation Leaders Summit 2017 Kick-off Conference」というイベントに登壇させていただくことになっている。

僕に課されたお題は「どうすれば日本企業がシリコンバレーの『インナーサークル』に入れるか?」。シリコンバレーの起業家の友人2人を招聘し、What’s new in Silicon Valley?  Challenges & Opportunities for the Japanese companies? について、トークセッションを行うことになった。

一人は、何と3回もEXITしている Ron Drabkin というシリアルアントレプレナー。もう一人は、Tripping.com という急成長中のスタートアップの創業経営者 Jen O’Neal。彼女たちには、リクルートも出資している。

Ron と初めて会ったのは、たしか、2007年か2008年の8月だった。法政大学の田路教授と一緒にサンフランシスコはプレシディオにある Just Answer のオフィスに彼を訪ねて、ランチをした。

Ron はLos Angeles 出身。彼のお祖父さん、お父さんは、当時まだ長閑だったLos Angelesで農園や薬局を営んでいたそうだが、周囲には日本人の移民がたくさんいて、彼らも農園を経営していたらしい。それがある日突然、彼らは、日本人の強制収容所に連行されてしまう。Ron のお父さんは、彼らが強制収容所に連れて行かれる前に、彼らの土地を高く売ってあげた。戦争が終わった後、彼らが生活が困らないようにしてあげるためだった。

その話を聞き、僕は彼のお父さんに会ってみたくなった。今年4月、New York, Pittsburgh, San Francisco に出張した際、叔父の墓参りを兼ねてLos Angelesに行き、Ron の実家に彼のお父さんを訪ねた。想像通り、とても柔和でステキなお父さんだった。

Ronは、彼のお祖父さん、お父さんから「日本人はとても勤勉で素晴らしい人たちだ。日本に行くといい」と聞かされて育ち、ICUに交換留学した。まあ、祖国を離れて異国に渡り、自らの力で人生を切り開いた人たちなわけで、勤勉でガッツがあり、起業家精神に富んだ人たちだったのは当然ではあるが・・・(残念だが、真逆な日本人もたくさんいる)。でなければ、異国の地で成功するはずがない。

Jen に初めて会ったのは、2013年6月。TechCrunch Co-founder で、Archimedes Labs というモバイルに特化したインキュベータを運営していた Keith Teare と一緒に、Innovation Weekend Silicon Valley というワークショップを開催した時だった。

彼女は、Ron の紹介だった。Ron がJenと知り合ったのは、彼女が Just Answer の面接に来た時だったという!Ronは彼女を採用したかったが、彼女はその後、起業した。つまり、Tripping.com を立ち上げた。Jenは、とても繊細だが、同時に、内に秘めた芯の強さがある女性起業家だ。ここまで来るには様々な苦労があり、最初のモデルは上手く行かず、当時のスタッフはレイオフした。文字通り、The Hard thing about hard things を経験して来ている。

彼女には、起業に至るまでと、起業してから今日に至るまでのストーリー、そして何故、リクルートという日本企業を株主として選んだのか?を日本の大企業の方々に語ってもらおうと思っている。

2011年3月。サンブリッジの仕事を始めた時、こんな日が来るとは想像すらしていなかった・・・。

スティーブ・ジョブズが言ったとおり、Connecting the dots. そして、Future is the result of today.