初めての Liverpool。

中学一年生で初めて英語の授業を受けた時、世の中にこんなにおもしろいものがあったのか!と思ったことは、今でも憶えている。

この話は、僕の親しい友人には何度もしたことがあるし、僕のブログにも何度か書いているので、ご存じの方もいるかと思う。当日の僕は、福島県郡山市という、典型的な地方都市に住んでおり、東京は「憧れ」の場所だった。ましてや海外の国々など、空想の域を出なかった。

中学二年生の時だっただろうか、アメリカのある州にある中学校との交換留学の話があり、僕は是非、行ってみたいと思ったが、当時の担任の先生と両親(特に父親だったと思う)が、海外留学するなら、大学生になってからの方が良い・・・ということで、断念した記憶がある。その時、どうしても行かせて欲しいと執拗にせがんでいたら、全く異なる人生を送っていたかもしれない。

あの頃の僕は、何となく、アメリカ英語よりも、イギリス英語の方がカッコイイと思っていたが、僕が身につけた英語は典型的なアメリカ英語だ。数学が致命的に出来ず、苦労をしたが、英語に関しては、2年制までは(3年生になると、さすがにそうはいかなかった)、予習も復習もせずに「単語」は授業だけで一発で憶えられたし、発音は当時から褒められていた。

さて、そのイギリスには2012年、ロンドンオリンピックの年に初めて訪れた。それ以来、今回を含めて4回目になる。今までは、ロンドンとケンブリッジにしか行ったことがなかったが、今回の出張では、アポの無い週末を使って、マンチェスターとリバプールに行ってみることにした。

マンチェスターは、ロンドン以上に赤茶色のレンガ造りの古い建物が多く、古都という雰囲気が漂っている街である。リバプールと言えば、ビートルズを思い出す人が多いだろう。Manchester Oxford Road Station から電車に乗り、約1時間。リバプールは海に面した街だ。

Matt Web というイギリス人の起業家の友人がいるが、彼の奥さんはリバプール出身だ。彼女に言わせると、ロンドンの人々よりも、リバプールやマンチェスターの人々の方がフレンドリーで気さくだそうである。サンプル1なので、たまたまかもしれないが、僕が泊まったマンチェスターのホテルのスタッフは、とてもフレンドリーだった。

僕自身は、それほどビートルズが好きだったわけではないが、僕の弟はかなりのビートルズファンだった。彼へのお土産を探しつつ、初めてのリバプールを満喫することにしよう。

on my way to Liverpool from Manchester by train.

Entrepreneur First。ロンドン発「起業家養成スクール」!

Entrepreneur First(EF)は、McKinsey London オフィスで同僚だった Alice BentinckMatt Clifford の2人が立ち上げたLondon のアクセラレーター。Chris Wade というイギリス人の知り合いにAliceを紹介されて初めてEFを訪ねたのは、2015年7月だった。その時は、たった9人だったスタッフは、この2年間の間に「45人」になっていた!

今回のLondon & Berlin 弾丸出張中に2年ぶりに訪れると、オフィスが拡張されており、その雰囲気からも事業が順調に発展していることが感じられた。簡単にEFの概要および今日のMTGで聞いたことを紹介したい。

2011年設立。当初は、女性のファウンダーに特化したアクセラレーターだったが、現在は約3割ほど、男性もジョインしている。

彼女たちがEFを立ち上げた理由は、理工系の優秀な学生、特に、PhD取得者に、アカデミアや企業の研究職以外に「起業」というキャリアを提案したかったからだそうだ。

現在は、シンガポール(英語圏且つアジアという理由だろう。日本は日本語を母国語(兼公用語)とし、英語教育で失敗しているハンディが痛いし、悔しい!)でもプログラムを展開している。

EFは、各バッジで100名を集めるために、なんと「6,000人」に、EFの方からアプローチするという!アプリケーションを待っているのではく、彼女たちからアプローチし、優秀な学生および大学院生、博士号取得者を「起業」させるべく、アプローチする!それを可能にしているのは、欧州の約200の大学に張り巡らされたネットワークだ!

各バッジに選出された100人には、10K(英ポンドか米ドルかは未確認)を8%のシェア(株式を取得する)で投資する。また、Demo Day(DD)に進んだチームには、Convertible Note で70Kをローンする。

DDに進めるのは、100人中40人。正確には、1チーム2人で計20チーム(=40人)。つまり、100人の中からチームビルディングをするということだ。彼女たちの経験則から、3人よりも2人のチームの方が成功確率が高いという。

各バッジは、6ヶ月間。バッジ終了後も最大2年間、EFの施設に留まって仕事をすることができる!

上記のエコノミクスの意味は、60人はドロップオフするということでもある。では、その60人はどうするのか?と尋ねると、大きく2つあるそうだ。

1つは、もう一度、バッジにアプライする。もうひとつは、過去のコーホート(バッジ)が立ち上げたスタートアップにジョインし、そこで働く。EFのネットワーク以外で起業したり、働くことも勿論、可能だが、ほぼ全員がEFネットワークの恩恵に預かった方がメリットが大きいとして、何らかのかたちでEFネットワークで仕事を継続するらしい。素晴らしいことだ!

ところで、そのEFに、初めてのビッグEXITが生まれた!

Magic Pony Technologies というスタートアップを、Twitter が、$150M(100円/ドル計算で150億円!)で買収したそうだ!

他にも2社、EXITしたスタートアップがあるらしいが、彼女たちが投資する前だったらしい(最初は、10K for 8%では無かったのだろう)。

ところで、今日、この2年間の奇跡を説明してくれたのは、Jade Read という若い女性なのだが、彼女は元々、EFのプログラム参加者だったそうだ。大学でComputer Sceience だったかを勉強し、卒業と同時にEFのプログラムに参加したという。ご両親はどういう反応だったのか?と質問したところ、父親は Angel 投資家をしていたらしく、やってみれば!という感じだったそうだ。

2年ぶりにEFを訪れ、詳しい話を聞き、彼女たちがLondon と Singapore でやっていることを是非、日本でもやりたいと思った。

すぐにはできないとしても、最初は小さくてもいいので、少しずつ形にしたいと思う。

共感してくれる方がいたら是非、連絡を頂きたい。

日本を変えるには、若者に投資するしかない!!!