今回のNew York 出張は、楽しかった。

今回のNew York 出張は、楽しかった。

1986年2月に初めて訪れて以来、かれこれ30回近く、NYCに行っているが、今回の2泊3日(両側は移動日で、実質一日)のNYC訪問は、僕は何を大切にしているのか?何にモチベートされ、何を求めているのかを再認識する良い機会となった。

本当は2/27(土)に San Francisco から New York に移動するはずだったが、大阪市主催のシリコンバレーツアーで連れて行っていた学生&社会人(総勢約40名!)の中の3人がインフルエンザに罹ってしまい、27(土)のフライトに乗れないという事態が発生。その対応でシリコンバレー滞在を2日ほど延長した。

正直、実質一日のためにNYCに行くべきかどうかギリギリまで悩んだが、結論として、強行軍で行くことにした。

NYCには、僕らの投資先である「Peatix」と「Material Wrld」というスタートアップがある。3/1(火)の昼過ぎにPeatix のオフィスを訪ね、その後、昨年秋にBrooklynに引っ越した Material Wrld のNew Office を訪ねた。

Peatix はTokyoで生まれたスタートアップだが、2013年から、Co-founder/CEOの原田さんが育った街でもある New York に進出した。彼らが戦う市場にはEventbright というガリバーがいて、米国市場でPeatix の橋頭堡を築くのはそう容易いことではなく、正直、かなり苦労をしているが、原田さんの挑戦を応援したい。

Peatix は2011年5月20日、ベンチャーナウの竹内さん、ネットエイジ創業者の西川さん、そして僕とで始めたピッチイベント「Innovation Weekend」の記念すべきKick off イベントでの優勝チームである。当時は、Orinoco という社名だった。その年の12月、僕らは彼らに投資した。彼らが他の事業を整理し、Peatix に懸けることを決めたからだ。

Material Wrld とは、投資先のLanguage Cloud のJohn から紹介されて知り合った。Co-founder のRie とJie は Harvard Business School で知り合い、共に働いていたファッション業界で感じていた問題意識で意気投合し起業。僕たちは、一度も彼女たちに会うことなく、Skype で話をしただけで、投資することを決めた。

Rie(日本人)は外交的な性格でチャーミング、華があり、人を惹きつける魅力を持っている。Jie は Cool Beauty なチャイニーズ。非常に Practical というか、Operation Excellent な女性で、この2人の相互補完関係なら成功するだろうと思った。実際に2人に会ったのは、投資してから1年後ぐらいだった。

NYC時間で3/1(火)のディナーは、Material Wrld の Rie とJie、Peatix の原田さん、CFOのAkikoさん、事業開発のDaniel、として僕というメンバー。

facebookにも書いたが、全員がスタートアップの世界に生きており、お互いの事業の進捗状況、競合の状況、日本のスタートアップ界隈の噂話(笑)、米国のスタートアップ事情、そして、お互いの「人生観」を含めて、なんと4時間もの間、様々な話題に花が咲いた。

僕以外は全員、英語のネイティブスピーカーで、Jie と Daniel は日本語が話せないし、当然のことだが、会話は英語だった。中にはよく聞き取れない会話もあったし、自分が思い描くレベルには程遠く、自分自身の英語力にストレスを感じたが、それでも8割方は理解でき、彼らとの会話を楽しむことができた。

福島県郡山市という地方都市で生まれ育ち、一度も海外に住んだことがない僕が、こうして、NYCに投資先ができ(海外という意味では、Silicon Valley にもLondonにもある)、彼らと想いを共有でき(それは、僕自身が起業家として成功も失敗も経験してきたからだ。そのことは自信をもって言える。)、楽しい時間を共にし、そして「人生観」という深い話を「英語」でできるなんて、僕にとってそんな幸せなことはない。

あんな楽しい夜は、記憶にないほど久しぶりだった。

学生の頃、ぼんやりと夢見ていたことは、こういうことだったのだろう・・・。

願わくば、あと10歳、若かったら・・・と思うが、自作の座右の銘のとおり、「人生はすべて必然」であり、僕にとっては今が、そのタイミングなのだろう。

この生命があと20年、できれば、あと25年、続いてくれたら幸せである。

on my way back to Tokyo by Narita Express(に加筆修正)