「幸せの黄色いハンカチ」と「7社目の創業」。

皆様、新年明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願い申し上げます。

今年初のエントリーは、新しい挑戦について書くことにします。

2012年1月5日。株式会社 サンブリッジ グローバルベンチャーズ の登記申請が完了しました。

株式会社サンブリッジ グローバルベンチャーズは、僕にとって「7社目の創業」にあたりますが、今までの6社とは異なり、株式会社サンブリッジ創業者のアレン・マイナーと創業メンバーを中心に、「ベンチャーハビタット」として2000年より運営してきた「ベンチャー企業の投資・育成事業」を会社分割によりスピンオフし、設立した「ベンチャー企業」です。

つまり、僕がスクラッチから立ち上げたわけではなく、アレン達が築き上げたブランドと経営資源を受け継ぎ、バトンを受け取る形で創業した会社であり、創業時から既に「公器」と言っても過言ではありません。

その「公器」の代表取締役社長を仰せつかり、大きな責任をひしひしと感じています。

ビットバレーに沸いたネットバブルから約10年。インターネットは今、スマートフォン、ソーシャルメディア、そしてクラウド・コンピューティングという「3大潮流」により、新たなムーブメントを迎えています。

また、こうしたムーブメントにより、起業に際する資金的ハードルが大きく低下したことを受け、若い世代を中心に起業意欲の高まりが見られ、それに呼応する形で、ネット第一世代の起業家によるエンジェル投資やシードアクセラレーターによるインキュベーション型の投資スタイルが台頭する等、起業を取り巻く環境は大きく変わってきています。

そのような環境変化を踏まえ、サンブリッジ グローバルベンチャーズは、ベンチャーハビタットとして約10年の投資・育成活動で培ったノウハウとリスクマネーを供給すると共に、シリコンバレー&サンフランシスコ、東京、大阪に加え、アジアの玄関口である福岡(準備中)の4拠点を活用し、世界市場に挑む若い起業家を、国境を越え、Global Seed-Accelerator として、シームレスに支援していきたいと考えています。

そして、僕たちの活動が、日本社会の復興の一助となれれば、とても嬉しく思います。

話は変わりますが、1月2日、「幸せの黄色いハンカチ」で有名な「山田洋次」監督が、東北の被災地を巡りながら、これからの日本を考えるシーンを綴ったNHKの番組を見ました。

陸前高田(だったと思います)に住む元大工さんが「津波に流された自宅跡地」に「幸せの黄色いハンカチ」を掲げたところ、ある人がその光景を写真に撮り、山田洋次監督に送ったところ、感動した山田洋次監督が、元大工さんにお礼の葉書を出したことが紹介されていました。

本当はもっと長々と書きたいのですが、日付が1/5のうちにこのエントリーをアップし、facebook に投稿したいので手短にしますが(後日、続編を書こうと思います)、僕はその番組を見ながら、サンブリッジ グローバルベンチャーズとして、僕は「社会にどんな貢献ができるだろうか?」と考えていました。

僕が生まれ育った「福島県」は原発の事故により、大きな被害を受け、そこに住む人達はとても苦しんでいます。

しかし、僕は、こうして何事も無かったかのように東京で普通に生活をしており、直接的には何の貢献もできません。

僕ができることは、自分自身が起業家としてビジネスを立ち上げること、世界市場に挑む若い起業家をGlobal Seed-Accelerator として支援すること、そして、法政大学経営大学院(MBA)で学ぶ人達に僕の拙い経験を踏まえてアドバイスすることであり、それを通じて、日本社会の復興に貢献することです。

この世の中の「すべての営み」は「人」が為すことです。

「世界に挑戦する人を創出し、広く社会に『勇気と自信』と『希望』をもたらす、新しい社会的価値を創造する」ことを理念とし、甚だ微力ながら、元大工さんが「幸せの黄色いハンカチ」に託した想いに負けないよう、心を強くもって頑張っていこうと思います。

僕たち世代が生まれ育った「昭和の高度経済成長期」の先達の皆さんに負けないぐらい、頑張っていこうと思います。

サンブリッジ グローバルベンチャーズ創業メンバーを代表して、皆様方のご指導とご鞭撻をお願いし、新年の抱負とさせていただきます。

宜しくお願い申し上げます。