妻の入院。

WiFi only か3G付きにするかで暫く逡巡し、ようやく注文した「WiFi onlyモデル(32GB)」の「iPad」が昨日の朝、届いた。

・・・と思ったら、その直後に妻の具合が悪くなり、入院。

TO DO LIST を終らせたら、iPad の設定をしよう!などと考えていたが、その誘惑は未遂に終った。

昨日は、幸か不幸か午前中のアポがキャンセルになったので、妻の入院手続きをすることができたが、もし、僕が家を出た直後に、彼女があのような状況になったとしたら・・・。

人生は、偶然の悪戯で出来ていることを痛感する。

彼女の掛かり付けのクリニックに電話をし、容態を説明したところ、入院の必要性があるかもしれないとのことで受け入れ先の病院を紹介してもらい、救急車を呼び、彼女の勤務先に電話を入れ・・・と、午前中は慌ただしく時間が過ぎた。

CT検査の結果、脳には異常はないだろうということで、まずは安心した。

ところで、今日の夜は、ドリームビジョンの投資先であるイミオの新しく株主になっていただいた皆さんとの会食があった。

こんな状況故、もちろん、参加することは出来なかったが、ヨーロッパから一時帰国の方もいらしたり、皆さん多忙な経営者の方々で、このタイミングを逃すといつ会えるか分からず、挨拶だけでもと思い、病院を出た後、子供を連れて、会場のお店に伺った。

このご時世にも関わらず新しく株主になっていただいた皆さんは錚々たる顔ぶれで、イミオの未来は明るいと確信した。

それは良かったのだが、明日は、法政ビジネススクール(イノベーション・マネジメント研究科)のプロジェクト中間発表で、僕が指導担当を仰せつかっている学生の方々がプレゼンテーションされるのだが、さすがにそこに子供を連れていくことはできず、明日は欠席させていただく旨を、小川教授と学生の皆さんにメールした。

昼過ぎから夜まで何とか子供を預かってもらえないかと思い、保育園繋がりのお父さんお母さんや、家族ぐるみでの付き合いがある友人に連絡をしたのだが、諸事情を考慮し、今回は断念した。

こういう時ほど、都内なり横浜や千葉等、近くに両親なり親戚がいてくれたら・・・と思うことはない。

さて、話を子供に戻すと、20:45頃に帰宅し、ざざっとお風呂に入れ、いつの頃からか、彼と彼の母親に明け渡したベッドに行き、彼を寝かしつけた。

法政の皆さんにメールを書かなければ・・・と思いながら眠ってしまい、23時半過ぎに起きてきた。

メールを送ったり、返事を書いたりしながら、ふっと、今日は僕が子供と一緒に寝るんだな・・・と思うと、何とも不思議な感じがした。

「そうか。君はもういないんだな・・・」とかいう見出しの小説があったが、変な話、そんな感覚を覚えた。

保育園に迎えに行き、クルマに乗った後、母親の入院を告げられた我が子は、最初こそ動揺した表情を見せたが、「いい子にしてないと、お母さんが心配しちゃって、よくならないからね」という僕の言葉の意味を理解したのか、病院に行き、病室のベッドに横たわる自分の母親を見ても、冷静な態度を保っていた。

子供は、こうして成長していくのかもしれない。

さて、来週をどうやって乗り越えようか・・・。

「計画された偶発性」。

今日は「女性の生き方とキャリアを考える」というテーマのもと、法政ビジネススクールでオープン講座を開催した。

僕の役割は、ゲスト講師のリクルーティング。

今回は、Klabのゴルフコンペで知り合った、アップウェブというウェブ製作会社を経営されている藤田尚弓さんをお招きした。

彼女の話を聴いていて印象に残ったのは、「勝てるゲームをすればいい」というメッセージ。

昨日のエントリーで紹介した「変化率の高い」時期という出張さんの言葉と共に、僕の心に引っ掛かった。

ところで、「勝てるゲーム」という文字を見て僕は、このブログでも何度か紹介した「Given Means & Given Goals」という話を思い出した。

米国ワシントン大学のある方が書いた論文で知ったことだが、成功した起業家20人にインタビューした結果、誰一人として、最初から現在のビジネスをやろうと思って始めた人はなく、その時々の自分(自社)が持っていた「材料(Means)」で何ができるか?を考えてやってきた結果、今のビジネスに行き着いたらしい。

僕自身の今までの人生も、まさしく「Given Means」だった。

また、この「Given Means」という法則?は、起業家のみならず、個人のキャリア全般に言えることらしい。

というのは、スタンフォード大学教授のジョン・D・クランボルツ教授の研究によると、個人のキャリアの8割は「予期せぬ偶発的なこと」によって決定されるらしく、「計画された偶発性(Planned Happenstance Theory)」という概念として提唱されているそうだ。

まったく以て同感である。

因みに、ネットで検索したところ、こんなことが書いてあった。

・予期せぬ出来事が個人のキャリアを左右する。
・予期せぬ出来事を避けるのではなく、起きたことを最大限に活用する。
・偶然を積極的につくりだし、キャリア形成の力にすることが重要。

そして、その「計画された偶発性」は、以下の「行動特性」を持っている人に起こりやすいという。

1. 好奇心(Curiosity):新しい学習機会の模索
2. 持続性(Persistence):めげない努力
3. 柔軟性(Flexibility):新しい機会を「実現可能」と捉える
4. 楽観性(Optimism):信念、概念、態度、行動を変える
5. 冒険心(Risk Taking):結果が不確実でも行動に移す

さて、今の僕が「持っている材料(Given Means)」は何だろうか?

「変化率」の高い時期。

インタースコープを経営していた頃、オデッセイコミュニケーションズの出張さんという方と知り合った。

当時のインタースコープは株式公開を目指しており、また、出張さんも株式公開を考えていたようで、何か接点がないかということで、野村證券の方が引き合わせてくれた。

出張さんは投資銀行出身で、株式公開のメリットもデメリットもよく理解されており、業績的にはすこぶる順調にも関わらず、結果的には株式公開はしないことにしたようである。

因みに、近年はテレビCMまで流している。

ところで、その出張さん自らが音頭を取って発行されている「オデッセイ・マガジン」なるフリーペーパーがある。

ありがたいことに未だに僕のところにも送り続けていただいているのだが、今月号に「変化率」というキーワードが書かれていた。

巻頭特集に「この人に会いたい」という、出張さんとゲストとの対談コーナーがあるのだが、今回のゲストは、ミスユニバース2010日本代表の「板井麻衣子さん」だった。

板井さんは現在、25歳。

出張さんはご自身が25歳の時のことを思い出し、人生には「変化率の高いとき」があり、その時にどれだけ頑張れるかが勝負を決めると話していた。

彼は25歳でハーバードビジネススクールに留学した時、人生が新しいステージに移った気がしたという。

会社を立ち上げてからも、何度か「変化率の高いとき」があったそうだが、そういう期間は「そう長くはなく」、ほんの数年間で方向が決まってしまうと述べていた。

自分自身のことを振り返ってみても、たしかにそう思う。

25歳の時の僕は、オーディーエスという、一風変わったコンサルティング会社に転職して一年目だったが、あの会社の理念や思想には、とても大きな影響を受けた。

「公私混同する(ひとつの軸で考える)」。自分はひとりしかいない。仕事かデートかその時間はどちらかしか選べない。

「言わないことは聞こえない」。文字どおり、自己主張を大切にする。

相手を呼ぶ時は「さん」付けか「呼び捨て」。君や役職では呼ばない。

「自分の価値観」に忠実に生きる。すべては自己責任。

それまでの僕にとっては、天変地異が起こったか?というぐらいインパクトがあった。

その次に「変化率が高かった」のは、やはり、インタースコープを創業した時だった。

あの頃の数年間は、文字どおり、僕の人生を変えた。

そして、ドリームビジョンを立ち上げたものの、紆余曲折の結果、2008年末で人材紹介から撤退したこと。

こうして振り返ってみると、色々な「節目」があり、その内容は異なるものの「変化率の高い時期」が何度かあった。

こうして書きながら思い出したが、中学浪人(高校中退)をした時期もそうだった。

でも、最も大切なことは、「その先の未来をどうしたいのか?」ということである。

そのことを忘れないようにしたい。

久しぶりに会った彼は、経営者の顔になっていた。

今日は、ある人と会うために、久しぶりに渋谷マークシティに出掛けた。

彼は以前、ある未公開のベンチャー企業で営業責任者(だったと思う)をされていたが、1年半ぐらい前に、新興市場に上場するベンチャー企業の子会社の社長に就任された。

久しぶりに会った彼は、経営者の顔になっていた。

以前の会社で現場で働いていた時は、自分が事業を創っているという自負があったらしいが、経営者になってみて、今まで見えなかったものが見えたらしい。

以前は、調整というとAとBをどうするか?だったが、経営者になった今は、調整すべき要素がAからZまであるという。

そうなると、すべてを満足させることはできず、自ずと意思決定の「軸(判断基準)」が必要になる。

当然、嫌な思いもすることになる。

横から見ているのとは違って、自分でやってみて初めて見えることがある。

着実に成長の階段を登っている彼を見て、僕も頑張らなければと思った。

次回は、僕のベンチャー仲間でもある彼の元上司(彼の古巣の創業者)も誘って、3人で会いたいと思う。

「家族の季節」と「盆踊り」。

これだけ暑い夏は、記憶にない。

「地球温暖化」と言ってしまえばそれまでなのだろうが、変化の真っ只中にある世の中のエネルギーのようにも思える。

話は変わるが、先週金曜日はほぼ丸一日、iPhoneとMacBook Pro 13インチのトラブルシューティングで潰れた。

iPhone のバックアップができなくなり、最初はiPhone のトラブルかと思っていたが、試行錯誤の結果、MacBook Pro の問題であることが判明し、最後の手段とも言える「初期化」を行った。

つまり、様々なアプリケーションをインストールし、たくさんのデータが保存されているハードディスクを、「工場出荷時」と同じ「まっさら」な状態に戻したということであり、もう一度、すべての作業をやり直した、ということである。

便利なI.T.デバイスに囲まれて生活しており、「Foolproof(誰にでも扱える、間違いようのない)」な社会とも言えるが、その分、一度、トラブルが発生すると、大きななダメージを受ける。

その事実を身を以て実感した。

話は変わるが、土曜日は、昨年まで通っていた保育園の「夏祭り」なる催し物があり、生後6ヶ月から4年間通った懐かしい保育園に、半年ぶりに足を踏み入れた。

僕たちの子供は、あれだけ懐いていた先生を前に、妙に照れていた。

成長を感じた瞬間でもあった。

ところで、その夜は、広尾公園の盆踊りに出掛けた。

シリアルアントレプレナー  「3度目の起業」と「初めての子育て」

独身時代や結婚しても子供がいなかった頃は、近所の盆踊りに出掛けても、特に知り合いに会うわけでもなく、地域社会との繋がりを感じることはなかったが、昨日は、保育園で一緒だった人達と会い、同じ地域に住んでいるということを実感した。

僕たちの子供や彼の友達にとっては、ここが「古里」なのである。

その「古里」で、今日は区営プールに出掛けた。

そこでも、保育園繋がりの友達と彼のお母さんに会った。

区営施設では「お祭り」で出店がたくさん出ており、プールから出た後は少し早い夕食を食べた。

我が子が親と過ごすよりも友達との時間を優先するようになるまでの、家族の季節を大切にしたい。

「想い」は「数字」があって「初めて具現化する」。

先日のエントリーで、今のところ、暑い夏を楽しんでいると書いたが、昨日から少々熱っぽい。

精神的には夏バテしていないつもりだが、身体は疲れているのだろう。

ところで、4月からお世話になっている法政イノマネのメインカリキュラムと言ってもよい「プロジェクト(事業計画立案)」なる取り組みの「中間発表」が、この月末月初に行われる。

一人当たりの持ち時間は、発表25分、質疑応答20分。

その準備に、学生の皆さんは、一生懸命に取り組んでいる。

昨日も「プロジェクト」の授業(ゼミ形式での指導・議論)があったが、それを通じて僕自身が学ばせてもらっていることを書いておこう。

何か事業を興そうと思うのであれば、その根源となる「想い」が必要なのは言うまでもないが、想いだけでは事が前に進まず、大切なことは「数字(売上・コスト・利益・客数・単価等)」と、その根拠である。

その緻密さが、勝敗を分けると言って間違いない。

今までの自分を振り返ってみると、そこが甘かったと素直に認めざるを得ない。

それでも何とかやって来れたのは、平均以上の「幸運」に恵まれたからに他ならない。

もうひとつ大切なことは、経営チームをどう創るか?(創れるか?)である。

2008年度の下半期に、法政のもうひとつのビジネススクールでご一緒させていただいた田路先生の著書に、「経営チームの大きさと成長性の高さには相関がある」ということが書いてある。

また、前刀さん(元アップル日本代表、元祖ライブドア創業者)から「経営チームを創れるかだよ」というアドバイスを幾度となく頂いていたが、それは本当にそうだと思う。

インタースコープの頃は、様々な問題があったにしても、山川さんと僕を中心とし、他の創業メンバーを含めて、事実上、5人で創業している。

それと比較すると、ドリームビジョンの場合、事実上、僕ひとりで経営してきており、その違いが如実に結果に表れたと思っている。

さらに、もうひとつ重要なことは、経営チームで「カルチャー」が共有されていること、具体的には「同じ組織で働いた経験」を持つメンバーで経営チームを構成すると、コミュニケーションが円滑になり、意思決定がスムーズに行われるということ。

因みに、インタースコープの時は、この点に難があった。

こうして文字にすると当たり前のことだが、その当たり前のことを「実現」するのは、容易ではない。

リクルート出身の人達が創った会社は成功することが多い(少なくとも僕の周囲では)のは、上記の2点を満たしやすいからだろう。

では、どうすれば、上記の2点を満たした「経営チーム」が創れるか?であるが、それは「起業家」自身の人間的魅力や器が重要のは間違いないが、もうひとつ、成し遂げようとしている「テーマ」の社会的影響力(の大きさ)が大きいと思う。

その事業が成功した時、社会にどんな「変革(イノベーション)」をもたらし、社会をどう変えられるのか?ということである。

つまり、個人レベルの欲を超えて、どれだけ社会的なインパクトを考えられるか?だが、それを左右するのは、その人の「原体験」だろう。

僕の身近なところで言えば、インフォプラント創業者の大谷さんプロジェクトニッポン(ドリームゲート)の松谷さんは、成し遂げようとしていることのスケールが大きく、一個人のレベルを超えている。

ソフトバンクの孫さんは、幼少の頃、日本人として認められたいという強烈な動機があったそうだが、それが原動力となり、日本に対する愛情に繋がっていったのだろう。考えさせられる話である。

さて、話が大きくなってきたが、学生の皆さんのプランを伺い、それをブラッシュアップすることをお手伝いさせていただいていることが、ボク自身の学びになっているのは間違いない。

ゼミの運営をご一緒させていただいている小川先生が、学生の皆さんに対して「平石さんをあまり『こきつかわないで』ください」と言って下さっているが、学生の皆さんが僕をこきつかってくれるのは(そうは思っていないのでご安心下さい/笑)、「僕との議論が有益である」という評価だと理解しているので、「扱き使われている」うちが「花(華?)」だと思っている。

また、彼・彼女達との議論を通じて、僕自身がもう一度、何かをやりたいという「想い」を刺激されている。

残りホールが、まだあるうちに・・・。

「猛暑」だった「20歳」の夏。

今朝10:30頃、所用から戻り、自宅の駐車場で車載の温度計をチェックすると、36.5度!!

暑いはずである。今年は猛暑になるだろう。

ところで、この3連休、僕たち家族は「3日連続でプール」に行った。

区営施設で50メートルの屋外プールがあり、大人200円、子供100円で格安!!

我々の自宅からクルマで5分とかからない距離にあり、この夏の定番になりそうである。

GDPには殆ど貢献しないが・・・。

ところで、猛暑というと、忘れられない夏がある。

今から27年前、大学2年生の夏、上野で町工場のような会社を経営している親戚のオジさんのところで、力仕事のアルバイトをさせていただいた。

日給5,000円。賄い(お昼)代が500円差し引かれ、一日4,500円の収入だった。

当時の僕は、免許を取ったもののクルマがなく、オジさんの会社の配達の仕事でブルーバードのライトバンを運転するのがとても楽しみだった。

時には、デートにその「ライトバン」を借りたこともある(笑)。

話を「猛暑」に戻すと、その夏はとても暑い夏で、33~34度の日が続いていた。

ある日、今日は滅茶苦茶に暑いな!と思った日があり、帰ってテレビを見ていたら、最高気温が「37.4度」だったことを知り、「そりゃ暑いはずだよな!」と思ったことがある。

あれから27年後の東京は、35度以上が「日常」になった。

「地球温暖化、ここに極まれり」である。

30代の半ばまでは、とにかく「暑い夏」が好きだったが、ある時から、暑い夏に閉口するようになった。

でも、身体が慣れたせいか?それとも肉体的 and/or 精神的(こちらの方が大きいかもしれない)なスタミナが戻ってきたせいか?今年は今のところ「暑い夏」を楽しんでいる。

僕にとっては、47歳の「第2四半期(7月~9月)」でもある「夏」を充実した時間にしたい。