日本の未来。

急性副鼻腔炎にも関わらず、土曜日は子供の保育園繋がりの友達家族と「筑波宇宙センター」に出掛けたり、日曜日は公園に遊びに行ったりとアクティブに活動していたせいか、今朝はかなり疲れが残っていた。

ところで今日は、ある方のお誘いで安倍元首相の昼食セミナーなる会合に参加させていただいた。

僕は安倍さんの支持者というわけでもないし自民党の支持者でもないが、講師の田原総一郎氏の話を聴きたいと思ったのが理由だった���

しかし、実際に出席してみると、予想に反して、とても勉強になった。

疲れが溜まっており集中力がないので、今日は詳細は割愛させていただくが、田原さんの話は「日本の近代史」。日本は「どこで間違ったか?」というもの。

田原さんが信頼しているという、近代史が専門の東大名誉教授「坂野潤治」氏に、「日本はどこで間違ったのか?」と質問をしたところ、その一年後(と言っていたと思う)に電話があり、日本は「満州事変」で間違えたという話だったそうである。

不勉強な僕は「満州事変」については中学で習っただけで、今は詳しいことは殆ど何も分からないが、それまでの日本は「アジアの植民地を欧州から解放する」ことを理念に外交をしてきたそうである。

日本が満州事変に突入した背景には当時、同盟関係にあった「イギリス」の支持が得られるだろうという目論みがあったそうだが、結果的にはイギリスに裏切られ(支持を得られず)、また、日本は「国際連盟」を脱退し、国際社会で「孤立」したという。

そこから、日本は「おかしくなった」そうである。

それを今日に置き換えると「日米同盟」ということになるのだろう。

ここから先は、田原さんの後を受けて挨拶をされた安倍さんの話だが、日米同盟の第五条には「米国の日本防衛義務」が記載されており、その代り、日本は「米軍に基地を提供する」ことが第六条に明記されているそうだ。

つまり、集団的自衛権を行使できない日本は、同盟国である米軍に「基地を提供する」ことで、辛うじて「対等」な立場を保っているということだ。

さらに言えば、日本に何かがあった場合、アメリカの「若い兵士」が命を懸けて戦うということを意味しているが、その逆はない、ということである。

昨年のいつだったか、あることで外務省の方と会った時、その方も同じことを言っていた。

にも関わらず、あたかも「日本から出て行け」と言わんばかりの鳩山政権(首相?)の対応は、アメリカにとっては「それでいて、困った時は助けてくれ」という虫のいい話は勘弁してくれと映っても仕方ないだろう。

オバマ大統領と僅か10分、それも正式な首脳会談ではない場での会話しかできなかった日本に対して、90分もの時間を割いてもらっている中国という構図が、今の日本の立場を如実に物語っているだろうし、このままでは、それこそ日本は国際社会で孤立しかねないと思う。

ところで、セミナー終了後、安倍さんと少しばかり話をさせていただく機会に恵まれたので、今日のような機会を「高校生や大学生、20代の社会人といった若い人にこそ是非、提供していただきたい」と提案したところ、真剣な表情で聞いて下さった。

欲を言えば、僕の話に「分かりました。そのような機会を是非、提供して下さい」と仰っていたことを、「そのような機会をつくります!」と言って欲しかった。

「票」にも「政治資金」にも繋がらないが、彼らこそ、日本の将来を担っていくわけで、彼らに「投資」しなければ、どこにも投資するところはないと思う。

話は変わるが、今日の夜はETICで、Mr. Jed Emerson という、米国初の「ベンチャーフィランソロピーファンド」設立者の話を伺った。

僕は彼のことは存じ上げなかったが、「Blended Value」なるコンセプトの起案者であり、簡単に言うと、利益を上げることと社会貢献的インパクトは両立するということを早くから提唱されている人らしい。

色々な意味で国際的に大きな転換期にあるのは間違いなく、その中で、自分がどんな役割を担うべきか?について、改めて考えさせられた一日だった。

貴重な機会を与えていただいたことに感謝したい。

追伸:ETICの宮城さんから、Mr. Jed Emersonとの懇親会にお誘いいただいたが、体調が優れず、丁重に辞退した。僕の信条として、縁がある人とは必ず、また会えると思っている。