「絵本」で「起業」。

一昨日のエントリーで激しい頭痛に見舞われたことを書いたが、その後、吐き気が酷くなり、昨日、CTを撮ったところ「急性副鼻腔炎」であることが判明。

アルコールのドクターストップがかかり、暫くは大人しく生活することになった。

そんなことで、昨日今日といくつかのアポをキャンセルせざるを得なかったのだが、今日のお昼、「絵本ナビ」というベンチャー企業を訪問した。

同社を経営されている金柿さんがTwitterで僕の発言に絡んでくれたことがきっかけで、彼らのウェブサイトを拝見したところ、グロービス(僕がインタースコープを経営していた時もグロービスから出資を受けていた)から出資を受けていることを知り、よりいっそう親近感が沸き、オフィスにお邪魔させていただいた。

グロービス繋がりということで、何となく従兄弟のような感じがした(笑)。

彼は元々、銀行系のシンクタンクでシステムエンジニアとして働いていたが、お嬢さんが生まれたことがきっかけで「絵本」を読み聞かせることになり、その「絵本」に関するウェブサイトを探していたが、これといったサイトがなく、「であれば、自分でつくってみようか・・・」と思ったことが起業のきっかけだったそうだ。

何事も「原体験」に基づくものはリアリティがある。

さて、その金柿さん、最初の頃はおカネもなく売上も思うように上がらず、でも、小さな子供がいるということで、自分は「昼夜」2食とも「きつねどん兵衛」で過ごしていた日々もあったらしい。

ところで、金柿さんは、なんと以前から僕のブログを読んでくれていて、苦しい時に励まされたという。

とても光栄であり、心から嬉しく思った。

そういう僕も1年半で夫婦での外食が「たったの1回」という貧乏な時代や、色々な意味で苦しかった時に、友人の何気ない「ひと言」やウェブや雑誌等で出会った「言葉」にどんなに助けられてきたか、数えられない。

そんなこともあり、それが僕のブログというのが照れくさいが、金柿さんの気持ちは痛いほどよく分かる。

極一部の例外を除き、起業した人はみんな、そういう苦労をしてきているのである。

ところで、現在の日本社会は、ライブドアショック以降、新興市場に対する風当たりが強くなり、市場の規制はどんどん厳しくなって、どこからどうみてもベンチャーに強烈な逆風が吹いているが、彼のような志の高い方が立ち上げたベンチャーは必ず成長していくと思う。

起業とは、そして、ベンチャーとは何か?何が大切か?

色々なことを考え直すきっかけになり、心地よい刺激と示唆を与えていただいたアポイントだった。

金柿さんに感謝である。

「急性副鼻腔炎」ごときでダウンしている場合じゃない!!

酷い場合は手術らしいので、そうならなかっただけでもラッキーである。

でも、マジメな話、昨日は生きた心地がしなかった(笑)。