「干し柿」と「こびとのくつ」。

「師走」とは「師=先生」も「走る」という意味で、そのぐらい忙しいということを表現しているらしい。

ところで、先月まで顧問契約をしていた「こびとのくつ」という一風変わったベンチャー企業の「女性」社長から「干し柿」を頂いた。

なんと、彼女のお母様のお手製らしいが、これがかなりイケていて、僕の「ワインのお伴」になっている(子供の頃は、僕の祖父母が作っていた)。

ところで、「こびとのくつ」という会社のビジネスは、「レタッチ」という、写真の「補正・修正」である。

概念としては知っていたが、実際にどのように仕事を進めて行くのか?、その業界がどうなっているのか?、その実態はまったく知らなかったが、顧問として、彼女達の問題意識を理解し、あるプロジェクトを一緒に進めいくプロセスを通じて、様々なことを学ばせていただいた。

I.T.化の進展に伴い、カメラマンが撮った写真をそのまま入稿することは稀で、殆どのケースで何らかの「レタッチ」処理が施されているらしく、広告の種類や媒体にもよるのだろうが、最近では、レタッチを専門とする会社ではなく、印刷会社が「レタッチ処理」を担当しているケースがかなりあるという。

そんな中、「こびとのくつ」は独自のポジションを構築しており、有名企業からの指名の仕事が入って来る。

非常に「玄人肌」の会社で、インタースコープ時代を思い出したりした。

しかし、どんな世の中にも「技術革新」や「構造改革」は付き物であり、また、昨秋のリーマンショックに端を発する世界的な経済の停滞はこの業界にも如実に表れており、彼女達も自らのイノベーションに取り組んでいる。

そんな彼女達との仕事を通じて再認識させられたことは、何事も「継続は力なり」であり「好きこそものの上手なれ」ということだ。

「儲かる」から始めた仕事は、儲からなくなったら「さようなら」だが、「信念」がある仕事は、逆境にこそ「ブレイクスルー」を見出そうとする。

顧問という立場ではなくなったが、これからも彼女達の挑戦を応援していきたい。