「人間関係」構築力。

「官製不況」なる言葉があるが、「普天間基地」問題に対する鳩山首相のはっきりしない対応により、米国(オバマ大統領)との間に生じた不協和音は、はたしてどのような結末を迎えるのか?

ところで、「落ちこぼれ」シリーズの続きとして「学生時代」のことを書こうと思いつつ、師走の慌ただしさで時間が取れずにいたが、僕にとっての大学生活は、ある意味で「失われた4年間(高校時代も入れれば7年間)」だったこともあり、何を書こうか?書くことで何を消化しようか?(そもそも消化することがあるのか?)をはっきりさせることができなかったことも、書けなかった理由である。

大学生活が僕にとって「失われた4年間」だった理由は、「目的意識の欠如」と「将来展望」を描けなかったことにあったと思う。

高校生活では、「追試の連続」で学業が嫌になった話や「中学浪人」をしたことによる「年齢差」がクラスメートとの距離を作っていたことは以前のエントリーで書いたとおりだが、大学生活では、不本意な大学に行ったということと、周囲の学生と話が合わなかったことにより、またしても「自分の居場所」がなかった。

しかし、どんな環境にあっても、自分のアイデンティティをしっかりと持ってさえすれば、明確な目的意識と将来展望を持てるはずであり、現実から逃げていたのだと思う。

ただ、別の視点で大学生活を振り返ると、バイト先で知り合った仲間や、以前のエントリーで書いたH2Oの赤塩正樹氏との交流、そして、独学での英語の勉強とカナダ人が経営していた六本木の「不良外人バー」で知り合った外国人の友人達との付き合いは、今の僕の構成要素となっており、充実した時間でもあった。

また、当時付き合っていた彼女は、僕の大学生活の大きなウエイトを占めていた。

話は変わるが、数週間ほど前、インタースコープ共同創業者の山川さんとメールのやり取りをした時に、彼から見た僕の「強み」と「弱み」を、忌憚なく3つずつ挙げてくれとリクエストしたところ、以下のような返事がきた。

★強み:
1. コミュニケーション能力。人の話を聞く力、概念を捉え整理する力、人に伝える力。
2. プレゼン能力。特に英語のほうがよりその能力が発揮される。
3. 人間関係構築力←人間的温かさ、誠実さによるものが多い。ただし継続するかはまた別。

★弱み:
1. 実現力、実行力、具体的な落とし込み力。
2. 継続力、一貫力、
3. 情緒的、精神力。

山川さんは、「『ドラッカーの7つの窓』ではありませんが、一人の人をいくつかの窓から見ているに過ぎないので、あまり納得性はないかもしれません」とコメントをつけていたが、上記はいずれも「ピンそば30センチ」という内容である。

また、「僕にないところが強みと僕が思うところの様な気がしますし、強みは弱みの裏腹だったりしますしね」ともあり、一時期は「最悪の関係」だったこともあったが、改めて考えると、ドラッガーの言う「弱みを無意味なものにする」関係であり、インタースコープの成功は、間違いなく、そのような組み合わせがあったからこそだったと言える。

さて、話を僕の学生生活に戻すと、あの「失われた4年間」で僕が得たものは、大学でのそれは別として、「人間関係」構築力だったのかもしれない。

因みに、あの頃に築いた「人間関係」は、今も続いている。

大切なことは、自分の「居場所」と思える「コミュニティ」を築けるかどうか?なのだろう。