「お待たせ!」。大学生らしい女性ふたりが席に座ると、「久しぶり!」と、先に来ていたふたりが挨拶を返した。
僕たちの後ろの席は、一瞬にして賑やかなテーブルとなった。
12月下旬並みの寒さとなった今日の東京は、新宿御苑や砧公園に子供を連れ出すには寒過ぎ、久しぶりに横浜まで出掛けた。
思いの外、道路が空いていて、自宅から「赤レンガ倉庫」まで、約30分で着いた。
ベイクオーターやランドマークは何度も行っているが、赤レンガ倉庫は初めてだった。
赤レンガ倉庫には、1号館、2号館とふたつの建物があり、2号館の横には、ところどころ芝生が敷き詰められた広場がある。季節が違えば、子供を遊ばせるには、ちょうど良いスペースだ。
「子供は風の子、大人は火の子」のとおり、僕たち夫婦が寒さで縮こまっているのを尻目に、僕らの子供は鳩を追いかけるのに夢中になっていた。
ところで、横浜は、思い込みもあるのだろうが、独特の雰囲気がある。
たぶん、その雰囲気や文化が好きなのだろう。横浜に生まれ育った人は、東京に移り住もうとしない。
銀座でリサーチ会社を経営している元上司やマクロミル創業者の杉本さんなど、僕の周りにもそういう人が何人かいる。
自分の生まれ育った街に「誇り」を持つことは良いことだ。
後ろの席の大学生たちは、出身がどこかは知らないが、横浜国立大学か横浜市立大学か、あるいは、フェリス女学院か、いずれにしても、横浜にある大学に通っているいるのは間違いない。
ゼミの話やバイト先の話が、子供に昼食を食べさせている合間に聞こえてきた。
ところで、今日は、女子ゴルフの賞金王が決まる大事な日。
保育園繋がりのお父さんから妻のケイタイにメールが入り、急遽、横浜から自宅近くの公園に向い、彼女と子供を降ろした後、クルマを置きに帰宅したついでにテレビをつけると、「横峯さくら」選手が映っていた。
見事にフェアウエイを捉えたティーショット後の二打目は、なんと、あわや直接カップインか?というミラクルショットで、カップの横5センチぐらいのところにつけた。
「これはいけるかも?」と思いつつ、妻のダウンコートと子供のマフラーを持ち、近所の公園に向かった。
公園では、地元の小学生と思しき子供たちが、寒さをものともせず、元気に遊んでいた。
さて、自宅に帰ってテレビをつけると、「横峯さくら」選手がトップでホールアウトしていた。
飯島茜選手がバーディパットを外した瞬間、僕が応援していた「横峯さくら」選手の優勝と逆転での賞金女王が決まった。
来年はきっといい年になる。