初めてインターネットに接続したのは、1994年だった。
使用したブラウザは、モザイクだったと思う。
友人から接続マニュアルのようなものをもらったような気もするが、技術に明るいわけではない僕がどうやって繋いだのか?は、憶えていない。
まだまだ細い回線で、画像がゆっくりゆっくりとダウンロードされてきて、「これがインターネットか!?」と思った。
その頃の僕の周囲には、一昨日、朝食を共にした友人をはじめとして、ネットビジネスに関わり出した人達が何人かいて、その中に「ISP(プロバイダー)」を始めた人達がいた。
当時の「ネットビジネス」は、まずは「インフラ整備」ということで、ベッコアメ、リムネットといったプロバイダーが主流で、ベッコアメの尾崎さんは、当時のスター的な存在だった。
プロバイダーといえば、インプレスの「インターネットマガジン」の巻末に「プロバイダーマップ」なるものが載っており、毎月毎月、物凄い勢いで、プロバイダーが増えていった時代だった。
プロバイダー全盛期は、その数、1,000社以上あったように思う。
さて、そんな感じだったインターネットが本格的にビジネスになり、ネットバブルなるムーブメントが始まったのは、1998~1999年頃。ISPブームから、約4~5年の時間を要した。
僕が自分でネットビジネスの立ち上げに関わるようになったのも、やはり、1998年頃からだった。
つまり、ロジャースのイノベーター理論が示すとおり、世の中の「熱伝導効率」は、それほど高くないということだ。
しかし、シリコンバレーの友人は、1984年頃から、毎月何十万という大枚をはたいて「専用線」を敷設し、大手広告代理店等にインターネットが何たるかを教えていたわけで、僕には見えていなかったビジネスチャンスが見えていたのだろう。
その彼が「シリコンバレーには、.com(ドットコム)バブルの頃と同じような熱気がありますよ」と言っていた。
彼の話を聞くと「なるほど・・・」と、僕でもそのビジネスチャンスを理解できるが、自分からそのモデルを発案することはできない。
彼が取り組んでいるビジネスは、技術に対する理解がなければ出来ないものであり、そこが決定的な違いである。
僕が理解でき取り組めるのは、そういうインフラを使って行うビジネスである。
でも、今後、ネットビジネスに取り組むことは、ないと思う。理由は単純で、今の20代30代の人には敵わないから。
しかし、友人が言うよな新たな潮流は、インターネットの世界に留まらず、すべての領域に及ぶだろう。
そのどこかで、新しいチャレンジをしたいと思っている。