優先順位は、変わる。

鳩山政権の閣僚の皆さんの就任挨拶を聞いていると、皆さん、口を揃えて「マニフェストを遂行する」と仰る。

一見ごもっともに聞こえるが、はたして、そうだろうか?

日本の政治を行うには、国内に限らず、諸外国の動向や状況の変化を見極めながら、常に軌道修正していく必要があるわけであり、金科玉条のごとく、マニフェストと言っていれば済むというものではない。

どうも、マニフェストを「隠れ蓑」にしているように思えてならない。

そもそも、民主党のマニフェストを評価して、貴重な一票を投じた人がどれだけいるだろうか?

「308議席」は、自民党に対する「アンチテーゼ」というのが実情だろう。

僕も民主党に投票したひとりだが、僕が鳩山政権に期待するのは、とにもかくにもマニフェストを実行することではなく、時々刻々と変化する国際情勢に配慮し、政権について初めて取得できる情報の精査を踏まえ、その上で最も良いと思われる政策を立案し、実行することである。

鳩山首相が言われたように、試行錯誤は当然であり、国民は理解を示すと思う。

ミスショットを恐れず、改革していって欲しい!!

と僕は思っている。

自分のフェアウエイ。

ゴルフであれば、技術がなければ、球をフェアウェイに飛ばすことはできない。

でも、人生における「選択」に関しては、自分のフェアウエイをきちんと把握してさえいれば、それほど難しいことではないはずである。

しかし、僕の場合、「自分のフェアウエイ」が曖昧だった。

コンスタントに結果を残すには、イチローが「打率」ではなく「ヒット数」に重きをおいたように、「自分のフェアウエイ」を定めることが重要である。

プロフェッショナルの仕事。

昨夜遅く(正確には今日)、「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組の再放送を見た。

今回は、ヘリコプターで現場に駆けつけ、一命を取り留めるべく格闘する、「救急医」の仕事についてだった。

力及ばず、尊い命を救えないことも多々あるだろうその仕事は、余程の「信念」がなければ、できないだろう。

絶対金額だけを見れば、世の中の平均よりは高いだろうが、その重圧を考えたら、というか、報酬の話を持ち出すこと自体、失礼な話なのだろう。

これが自分の「一生涯の仕事」と言えるものを仕事にしている人を「プロフェッショナル」というのかもしれない。

保育園の「連絡帳」。

嫌なことがあり、自分の気持ちを消化できないまま、夜遅くに帰ってきても、保育園の「連絡帳」で我が子の様子を読むと、心が柔らかくなる。

そういう時は、お風呂に入って気持ちを解きほぐし、ビールを飲んで寝てしまおう。

悩もうが何しようが、今すぐには解決できないことは仕方が無い。

生真面目過ぎるのは、疲れるだけだから。

創り出したい未来。パート2

時代の曲がり角だからなのだろうが、最近、自分以外のベンチャー経営者の相談にのることが多い。

その内容は例外なく、事業領域をどうするか?ビジネスモデルをどう変えるか?等、自社の「事業の定義」に関することである。

これも例外のないことだが、ベンチャー企業の場合、創業経営者の「人格」や「価値観」以外に、その会社のベースになるものはない。

要するに、何のためにビジネスをしているのか?何を成し遂げたいのか?ということであり、彼・彼女の「人生と向き合う(向き合ってもらう)」ことが不可欠になる。

同時にその「問い」は、自分自身にも向けられることになる。

「情けは人のためならず」というが、自分の人生だけでなく、他人の人生も含めて考えることにより、自分の「興味関心」の「源泉」が分かってきたりする。

自分と向き合っているつもりが、まだまだ、その深さが浅いのだろう。

「人生には、立ち止まって考えることが必要な時期がある」。

ある方が仰っていた言葉の意味が、少しだけ、分かってきたような気がする。

以前の状態に戻るより、新しい感覚。

右膝のじん帯断裂という大ケガからの復帰を目指すスケートの「高橋大輔」選手を追った番組を見た。

ケガをする前の状態に戻ろうとするのではなく、「新しい感覚をつかみたい」というひと言が心に留まった。

「進化する」とは、そういうことなのだろう。

年齢も違うし、出来ることも、興味も違ってきているわけで、僕も、これからの人生では、今までの自分とは違う役割(=自分)を担いたいと思う。

「繁栄」は、時として人間を「スポイル」する。

最近の日本社会は活力がないとよく言われるが、それは、裏を返せば、今まで「繁栄を謳歌」してきたからのようにも思える。

「高度経済成長期」を経て「バブル経済」と「その破綻」を経験し、失われた10年なり15年などと言われているが、昨秋以来の世界同時金融・経済危機に陥るまで、それなりの豊かさを享受(そして今も)してきており、また、非効率な社会システムの問題もあり、「これ以上、頑張っても意味が無い」というような心理状態に陥っているのではないだろうか。

一時期、一人当たりGDPが世界第2位にまでなったものの、現在は19~20位ぐらいに甘んじているらしく、産油国を入れると、それは更に40位ぐらいまで落ち込むという。

GDPの推移でみると、1989年(バブル経済のピーク)の「422億円」が、現在は「504億円」と、緩やかな伸びに留まっているが、この間に、ルクセンブルグ等の欧州の小国はGDPを大きく伸ばしており、それが「一人当たりGDP」の順位を下げる結果となった。

「自助の精神」を促し、持続的な社会的・経済的イノベーションを行っていくには、「保護政策」は適していないのは言���までもないだろう。

個人的には、30日未満の一般労働派遣の禁止や、製造業に対する派遣採用の規制等は、どう考えても「現実を知らない」としか思えない。

政治家は、物事には、トレードオフがあることを知らないのか?

そんなことをしても、雇用は「外に逃げる」だけで、国内の雇用増には繋がらないだろう。

民主党の政策運営に注目したい。