SONYの遺伝子。

先日、とあることで、SONYを定年退職された方々が中心となって設立された「株式会社CEAFOM」の郡山さん(社長)と松本さん(常務)にご挨拶に伺った。

そこで松本さんから伺った話しを紹介したい。

「僕らは盛田さんに育てられたので、そういうところがあるんですが、森田さんは、ドンキホーテのように大きな風車に向かって行くんですね。それも、大きな風車であればあるほど・・・。そして、実際に何とかしてしまうんですよね」。

僕は松本さんのお話を伺って、SONY出身の方々の中に脈々と、井深さん、盛田さんの遺伝子が受け継がれているのを感じた。

親しくさせて頂いている前刀さんや蛭田さんなど、SONY OBの方々の「前向きさ」やいくつになっても「年齢を感じさせない」ところなど、それが、井深さん、盛田さんという「創業者」の遺伝子であることがよく分かった。

そして、前刀さんがよく言う話しだが、「井深さんや盛田さん、本田宗一郎さんなど、昭和の偉大な創業経営者と、最近のネットベンチャーの創業経営者とでは、比較にならない」ということを、改めて感じた。

前刀さんが常にスケールの大きなことを考え、実際にその実現に向かって進んでいるのも、彼が持って生まれた資質は当然として、やはり、SONYの遺伝子が大きく影響しているのだろう。

「創業者」の持つ影響力と責任は大きい。

ドリームビジョンは「マジメ過ぎる」!?

今日は、授業の一環として今週一週間、法政大学からインターンに来ていた2人からのプレゼンテーションがあった。

9/8(月)カットオーバー予定の「挑戦する生き方」をテーマとしたメディアと、そもそもドリームビジョン自体に対する提案がプレゼンのテーマである。

それぞれ自分の持ち味を活かした、とても素晴らしい提案だった。

詳細は割愛するが、ふたりの提案に共通していたことは、ドリームビジョンは「マジメ過ぎる」ということ。

まあ、僕の性格が反映されているんだろうけど、人生を懸けて何かに挑戦するにしても、悲壮感が漂っていては周囲が緊張してしまう。

「目から鱗」って感じでした(笑)。

あまりシリアスになるのは止めて、もっとファンキーに行こうっと!!

「挑戦」自体を楽しんでやっていかないとね。

>インターン生のふたり、Thank you very much !!!

集中力。

暑かった今年の夏も、お盆を過ぎたあたりから急に涼しくなり、既に秋の気配が漂い始めた。

来週には9月になり、気がつけば10月になるだろう。そうなれば、今年も残すところ3ヶ月。1年は短い。

時間の経つのが年々速くなっていく気がするが、考えてみると今年1月の頃の記憶がない。はるか昔のことのように感じられる。

そういう意味では「時間の密度」が濃くなったような気もする。

体力は確実に衰え、以前のような働き方は出来なくなったが、その一方、「集中力」は向上しているかもしれない。

新しい「お金の仕組み」。

自宅に帰ったら、環境と社会貢献と志にフォーカスしたビジネス情報誌「オルタナ」から、第三者割当増資の案内が届いていた。

僕は数ヶ月前から「オルタナ」の定期購読者であるが、「読者=受益者=その雑誌を必要としている人(ユーザー)」に「株主」になってもらおうということらしい。

ある意味、健全な発想だと思う。

最近は「レストランファンド」や「日本酒ファンド」等、その商品の顧客が「投資家」になるという試みが行われている。

実は、ドリームビジョンでも、そのようなことに取り組もうと思っている。

社会の構造が大きく変わろうとしている今日、ベンチャー企業の登竜門である新興市場は低迷したままで、法制度の問題もあり、ベンチャーキャピタルは、シード期/アーリーステージのベンチャー企業にますます投資し難くなっている。

短期の結果だけを求められれば、成果が出るまでに「時間のかかる」投資は出来なくなるのは当然である。

「挑戦する生き方」を支援し、それを具現化するためのアプローチのひとつとして、新しい「お金の仕組み」を創っていきたいと思う。

思ったことがすべて実現するとは限らないが、思ったことしか実現しない。

昨日の「諦めない理由」にも通ずることだが、ライフネット生命の出口さんが仰っていた「思ったことがすべて実現するとは限らないが、思ったことしか実現しない」ということも、そのとおりだと思う。

僕のブログのサイドバーに書いてある「夢しか実現しない」というひと言に対して、仰って下さったことである。

たしかに、思ったことがすべて実現するわけではないし、統計的には、むしろ、実現しないことの方が多いと思うが、「実現しよう」と思って行動に移さない限り、実現することはない。

ライブレボリューションの増永さんの言う、「すべては夢を持つことから始まる」にも通ずる。

今の日本は「夢」を持ちにくい社会なのかもしれない。

だからこそ、人生を懸けて何かに「挑戦する生き方」とその「素晴らしさ」を訴えるメディアを立ち上げようと思っている。

★諦めない理由。

先週の金曜日。久しぶりに「福島正伸さん」の講演を聴きに出掛けた。

場所は、大前研一氏が経営するアタッカーズ・ビジネス・スクール(ABS)。ABSは初めてだったが、福島さんの講演を聴くのは、3度目か4度目だったと思う。

彼の話しは、いつ聴いても、何度聴いても、とても勇気づけられ、新たな発見がある。

僕は福島さんの話を聴いて、物事を成就させるには、物事が成功する(うまくいく)ための理由や条件よりも、自分がやろうとしていることに対して「諦めない理由」があるかどうか?の方が重要だということを学んだ。

また、市場性や収益性は「最後」に考えるべきことであり、最も大切にすべきことは、それが「自分が好きなことかどうか?」、そして、自分が手掛ける事業は、自分の「人生観」や「生き方」にリンクしていることが重要だということを学んだ。

何故なら、市場性や収益性は環境要因により変化するし、起業や事業というものは、統計的にみれば上手くいかないことの方が圧倒的に多く、必ず困難にぶち当たるわけであり、難しい局面に立たされた時、それを乗り越えられるか?

つまり、そこに「諦めない理由があるかどうか?」の方が重要だということ。

今までの僕の生き方を振り返ってみて、そのことが腑に落ちた気がした。

ところで、この夏、正確に言えば「6月」、僕はある大きな決断をした。

そのことは既にこのブログに書いたとおりだが、具体的に言うと、「挑戦する生き方」をテーマとしたメディ���を立ち上げることにした。

そして、それに伴い、事業内容や社内の体制も大きく見直すことにした(既に色々なことを大きく見直した)。

「挑戦する生き方」をテーマとしたメディアを立ち上げるに際しては、メディアビジネスに精通した人や僕を良く知る人に「どうすれば上手くいくか?」と相談に行ったが、メディアビジネスを知る人であればあるほど、それは「難しい」という意見やコメントを頂戴した。

でも、それはメディアビジネスに限ったことではない。

投資育成事業を「質・量」共に拡大しようと思っているが、それに関しても「難しい」という意見を頂くことが多い。

でも、僕はやろうと思っている。

僕は今までの人生において、自分の実力以上のことに挑戦し、挫けそうになる度に、色々な人から「勇気と自信」をもらい、助けていただき、そして、幸運に恵まれてきたと思っている。

そして、そういう「生き方」しか出来ないと思っている。

尚且つ、僕を応援してくれている株主の皆さんや一緒に働いてくれている仲間の努力に報いるためにも、商業的に成功させる責任がある。

自分の生き方を貫き、支援者の期待にも応えるのは簡単ではないが、それ以外に僕には「選択肢がない」。

優秀な人は「選択肢が多すぎて決断できない」と福島さんが言っていたが、そういうことなのかもしれない。

追伸:福島さんから聴いた話し。

大阪だったか名古屋だったか忘れたが、ある行政からの依頼で、福島さんが「創業」に関するセミナー(シリーズもの)を運営していたことがあったそうだ。

ある時、担当者から「同じ人ばかりが受講している」ので、色々な人に受講してもらえるようにできませんか?という相談を受けたという。

調べてみると、たしかにそのとおりなのだが、そこにおもしろい事実があった。

それは、福島さんのセミナーを何回も何回も受講している人ほど「創業率」が高かったということ。

それを聞いて、行政の担当者は納得し、そのセミナーはそのまま続けられたそうである。

「社長失格」。

元ハイパーネット社長の板倉さんの著書のタイトルでもある。僕も随分前に読んだことがある。

人の上に立つのは、とても難しい。

相手を理解することも、自分の考えを理解してもらうことも、そう簡単ではないし、そのプロセスで相手を傷つけることもあるし、自分が傷つくこともある。

でも、逃げずに、相手とも自分とも正面から向き合い、泥臭い現実と対峙することでしか難局を乗り越えることはできないし、それらを乗り越えることでしか成長はできない。

それが嫌なら、経営者を辞めた方がいい。

何事もすべては自分に原因がある。