僕が20代の頃にお世話になっていたコンサルティングファームには、「積極的に『公私混同』せよ」という語録があった。
ここで言う「公私混同」は、接待タクシーで酔っぱらっていた官僚のようなことを言うのではない。
2008年7月23日の夜、恋人とデートをすれば、仕事は出来ない。仕事をすれば、恋人とは会えない。
子供と遊べば、少なくとも、その瞬間は仕事はできない。
自分はひとりしかいない。どちらを取るのか?
つまり、仕事も私生活もすべて含めて、今この瞬間、自分の人生にとって「最も大切なものは何か?」を判断基準として意思決定をする必要があるということだ。
そして、何かを取るということは、何かを諦めざるを得ない。
ギリギリの選択だろうが、明確な選択だろうが、諦められるものは、それだけの価値だということ。
しかし、問題の「本質」は、自分が何を最も大切にしているのか(諦めてもいいことと、そうでないこと)を気づいていないことがあるということだ。
失ってみて初めて気がつく事が多い。
話しは変わるが、若い時に仕事に打ち込まなければ、打ち込む時はない。
僕はコンサルティングファーム勤務の時、月間最大労働時間が「368時間」だった。
インタースコープの創業期は、月間労働時間が「300時間」を下回ることはなかった。
それだけ仕事に打ち込んだから、今の僕がある。
それだけ仕事に打ち込めば、僕のような人間でも、それなりの結果は残せるということだ。
愚痴を言っている暇があったら、仕事に打ち込むことである。
職業人として大成したいなら・・・。
でも、そうでない人生もある。
すべては、自分で決めることである。