アジアで一番若い国「東ティモール」。

東ティモール」というアジアで一番若い国をご存知だろうか?

人口わずか100万人(だったと思う)の極めて小さな国である。この小さな国の失われ行く小さな命を救おうというプロジェクトが発足した。

プロデューサーは、アイベックス(現DG&IBEX)というプロモーション会社の創業者であり、現在は「バリューマーケティング研究所」を経営されている辻井さん

僕がインタースコープを経営している頃、株主(デジタルガレージ)の絡みで知り合って以来のお付き合いである。

東ティモールという国は長い間、ポルトガルの植民地だったが、その時代、ポルトガルは社会インフラ整備の投資に積極的でなかったらしい。

その後、インドネシア領になるが、2002年に主権国家として独立したという経緯と聞いている。

その「東ティモール」であるが、上下水道が整備されておらず、極めて劣悪な「衛生環境」で、5歳未満の子供の5人に1人が下痢を患っており、1,000人中130人が命を落としているという。

現在、ユニセフが頑張ってこの国の支援をしているらしいが、いかんせん、人もお金も足りず、思うような支援ができていない。

そこで、辻井さんの発案により、トイレに縁(ゆかり)のある「ネピア」に手を挙げてもらい、「ネピア」のトイレットペーパーやティシューペーパーを買っていただいた売上の一部をユニセフ経由で「東ティモール」に寄付し、計1,000個のトイレをプレゼントしようというのが、このプロジェクトである。

久しぶりに辻井さんとお会いした際に見せて頂いたパンフレットに映っている子供達の笑顔を見て、僕は心を揺り動かされてしまった。

一日の生活費が「1ドル」以下の生活を送っている彼らの目は、とても輝いており、幸せそうな表情をしている。

世界第2位の経済大国である日本では、NEET問題や言葉を失ってしまう秋葉原のような事件が起きている。

「東ティモール」に「1,000個のトイレ」を寄贈するにも「お金」は必要であり、僕もお金はたくさん欲しいが、お金があれば幸せかというと、そうではないことを、皮肉にも「日本」と「東ティモール」の現状が物語っている。

穿った見方をすれば、ネピアのブランドイメージ向上のための施策でしょ!?となるが、でも、売上の一部を「寄付」する、それも、それなりの金額をとなると、社内を説得するのはそう簡単ではない。

「挑戦心」が無ければできないことである。