★ミツバチに学ぶ「調和」の大切さ

今日のタイトルは、数日前の日経新聞に載っていたハートフォード生命保険会長のグレゴリー・ボイコ氏のコラムのタイトルである。

彼は長年、趣味で「養蜂」を楽しんでいるらしいが、ハチの巣ではすべてのハチが役割を担い、巣全体の利益のために貢献するという。

具体的には、女王バチや働きバチはもちろん、年老いて飛べなくなったハチも、巣の清掃や幼虫の世話など、重要な責任を負っている。全員が力を合わせ大量のミツを集め、広範囲に渡り受粉を行う。

このコラムを読んで、僕は子供の頃を思い出した。

僕の家族は、俗に言う「大家族」で、三世代が同居していた。

父の両親(祖父母)、両親、父の妹(叔母)がふたり、そして、僕たち3人兄弟。

最も多い時は、9人が一つ屋根の下で暮らしていた。

話しは何年も飛ぶが、両親(産みの両親)が亡くなり、祖父母も亡くなったある時、今の母がこんなことを言���た。

「お祖父さんがいなくなって、庭の草は生え放題。今更ながら、お祖父さんは大した仕事をしていたことが分かったよ」。

僕たちの母親(産みの母親)は、教師をしており、ずっと働いていた。

それが可能だったのは、祖父母がいたからだ。

夕食はいつも、祖母が作っていたし、家に帰れば、祖母が作ってくれたおやつがあった。

親父の妹ふたり(僕たちにとっては叔母)には、色々な遊びや勉強を教わったりした。ベンチャーズも、叔母から教わった。

古い話しなので、30代以下の方には??だろうが、一時期、日本中で流行ったテレビドラマの「寺内貫太郎一家」のような家族だった。

あのドラマ同様に、とても温かい家庭だった。

そして、僕が生まれ育った土地(&時代)には、そのような家族がたくさんあった。その後、僕たち世代は「新人類」と呼ばれたりしたが・・・。

因みに、僕の大好きな映画「ゴッドファーザー」では、初代ドンが「家族を大切にしない奴(男)は大成しない」と言いきっていた。

家族はもちろん、会社も同じだろう。

会社は「利益」をあげることを「目的」とした集団であることに疑いの余地はないが、それ以外の「何かを共有しているか?(できるか?)」否かが、その組織の「強さ」と「幸せ度」を決めるように思う。

尚、グレゴリー・ボイコ氏(おそらくアメリカ人)は、「ミツバチの羽音を耳にし、『日本で学んだ調和の大切さ』を改めて思い起こす日々を迎えている」と締め括っている。