デューデリジェンス

今日は妻が大学院の関係で遅くなるということで、18時半過ぎに会社を出て保育園に向かった。

自宅に着くと、19時半。

保育園で食事を済ませた筈なのに、食いしん坊の我が子は「パン!」と言って食べ物を要求。好物の黒糖パンを1つ半食べた。それだけは足りないようで、昨日の残りのおでんも食べる。相変わらず物凄い食欲だ。

お風呂に入れようとすると「入らない」と言ってダダをこねる。

「まあいいか・・・」と思って今日は諦めた。

ところで、投資育成事業を始めて、まだ、2ヶ月かそこらだが、ありがたいことに、少しずつではあるが、案件の紹介や問い合わせが来ている。

デューデリジェンスを受ける立場だった僕が、今はデューデリを行っている。何とも不思議な気分だ。今日もある会社の役員の方とお会いした。

投資先候補の経営者とお会いしていると、何故だか分からないが、日本アジア投資の新家さんの顔を思い出す(笑)。

ところで、投資育成事業の目的は、言うまでもなく「キャピタルゲイン」を実現することだが、その過程で、自分が「事業主体」側だったら知り合わないだろうと思われる業種の方々と知り合えることは、とても大きなベネフィットだ。

僕の知識やフィールドが広がるのは、将来に向けて、大きな意味を持つ。

2号案件はどんな会社で、いつになるか?

今から楽しみにである。

ネットで生命保険は売れるか?

僕は売れると思う。

今日はネットライフ企画という、生命保険をインターネットで販売しようという「ネット専業の生命保険会社」の設立準備会社の岩瀬さんとお会いした。

日経ビジネスオンライン1周年記念のカンファレンスで講演を聴いて以来、興味を持っていたが、先日、theory というMOOKで彼のプロフィールを知り、より一層、興味を持った。

今月初旬、FACTAという雑誌を出版する企業が主催するセミナーにてその岩瀬さんの講演があると知り、当社スタッフの泉谷と一緒に参加したことは以前のエントリーで書いたとおりだが、今日は岩瀬さんを訪ねてネットライフのオフィスを訪問させていただいた。

まだ、ガランとしたオフィスは、これから始まる壮大な事業の前夜のようで、何の関係もないにも係わらず、勝手にワクワクしてしまった(笑)。

僕は、何かが始まる時の何とも言えない雰囲気がとても好きだ。

ところで、ネットライフのオフィスで、これは偶然とは言えないハプニングがあった。

なんと、弊社の泉谷の元同僚の方が、ネットライフ社で働いていたのだ!!!
間違いなく、何かの縁があるだろう。

さて、同社のオフィスを後にして、3人でランチを食べに出掛けた。

ハーバード・ビジネス・スクールの成績上位「5%」の岩瀬さんに、落ちこぼれも甚だしい僕がアドバイスできることは何もないと思うが、その僕に、あれこれと質問をし、僕の話に真剣に耳を傾けてくれていた。

ネットライフでは、インターネットで「生命保険」を売ろうとしているわけだが、僕が創業に携わったウェブクルーが「自動車保険」の見積もり比較サイトの運営で成長し、マザーズに上場するまでのことなど、その頃(インターネットが今ほど社会に浸透していなかった時代だった)の話しが、少しでも参考になったのであれば嬉しい。

また、僕がその頃に係わっていた人々が、岩瀬さんがボストンコンサルティンググループ時代の先輩だったり、その後に転じたベンチャーキャピタルの人々だったりして、月並みながら、世の中は狭いと感じた。

彼が創業に参画した会社であれば間違いなく成功すると思うが、僕も心から応援したいと思う。

彼には、マネックスの松本さんに通ずる「透明感」を感じる。

岩瀬さん、頑張って下さい!!!

自分はいない方がいい。

インフルエンザに負けず劣らず?ノロウイルスの猛威は相当なものらしい。僕ら家族の掛かり付けのお医者さんがそう言っていた。

ところで、そのノロウイルスのお陰で、僕は新規のお客さんのアポを2件とも他のスタッフに任せて欠席した。

以前の僕だったら間違いなく無理をしてでも行っていたと思うし、実際に無理をすれば行けないことはなかった。でも、ちょっと考えるところがあり、当社のスタッフに任せることにした。

その判断には、Y-CUBE社長の安田さんや副社長の中川さんの影響がある。経営者の仕事とは何か?ということに関してだ。

今までの僕は、ある意味で自分の存在意義を誤解していたり、自分の価値や役割を勘違いしていたところがあるように思う。

今回の件で言えば、アポイントを取るところまでが僕の仕事であり、そこから先はその分野の実務を担当している当社のスタッフの仕事であり、当然のことだが、彼らの方がそのことに通じているのである。

それを、俺が行かなければ・・・という、よく言えば責任感が、彼らの活躍の場を邪魔してしまい、スタッフの成長を阻害してしまうということがあるということだ。

当社のスタッフにしてみれば、僕がいない方が伸び伸びと仕事が出来るだろう。

さて、そんなことを考えていた僕にとって、とても参考になるコラムがあった。

ボストンコンサルティンググループ日本代表の御立さんのコラムだ。

彼がそのコラムで論じている組織の在り方は、僕がイメージしているものと非常に近い。とても勉強になった。

彼は、ジャズが好きなのだろう。企業という組織の在り方を、ブルーノートの成功物語に例えて、とても分かり易く解説してくれていた。

海外からのクリスマスカード。

先週から子供に始まり妻が具合が悪くなり、嫌な予感はしていたが、遂に昨晩、僕も激しい嘔吐に見舞われた。いわゆる「ノロウイルス」のようだ。

今日の午前中、掛かり付けの病院で点滴を打ってもらい、だいぶ良くなった。

そんなことで、昨晩は当社の監査役の堀水との会食、今日はALBERT山川さんとのランチ、夜は株主でもある親友の佐藤裕氏との会食が予定されていたが、すべてキャンセルした。残念だし申し訳ないが仕方ない。

年齢のせいもあり、健康(体調管理)には今までに以上に気をつけなければと思う。

ところで、海外からクリスマスカードが届いた。

1通は、ロサンゼルスから。もう1通は、ボストンからだ。

時代はWeb2.0ではあるが、やはり、物理的な手紙は嬉しいものがある。特に、Airmail となると格別である。

僕の感覚が古いせいかもしれないが、こういうアナログ(手間のかかる)な付き合いを大切にしていきたいと思う。

経営も同じだと思う。効率化を推進する中にも、手紙やハガキのような温もりを大切にしたい。

東京ミッドタウン/Tokyo Midtown 1st Christmas

昼前に家を出て、13時半ぐらいに、ドライブから帰ってきた。

数日前から子供の具合が悪くなったが、今日は、熱があって寝てしまうというわけでもなく、かといって元気にしているわけでもなく、とにかくダダをこねているので、子供自身も煮詰まってしまっているのだろうと思い、「クルマに乗って、どこかにいく?」と聞いたところ、「行く」という返事が返ってきたので、都内を適当にドライブした後、ファミレスに寄り、僕らの昼食を食べて帰ってきた。

彼はクルマが大好きで、駐車場を出ると少し機嫌が良くなり、口数も増えた。でも、いつものことで、程なく眠ってしまった。

そういえば、妻はミッドタウンには行ったことがないだろうと思い、ミッドタウンに向かった。

僕自身、外苑東通り側は何度か通ったことがあるが、反対側には行ったことがなかったので、赤坂方面から庭園の様子を眺めて、一旦、外苑東通りに出た後、リッツカールトンと中庭の間を走る道をぐるっと回ってみた。

外苑東通り側と赤坂側との「高低差」と高層ビルと庭園の「高低差」が相俟って、壮大な赴きを呈していた。六本木ヒルズがモダンだとすれば、ミッドタウンは重厚な感じがした。

考えてみると、インタースコープとインフォプラントが合併して出来たヤフーバリューインサイトは、ミッドタウンに入っている。

わずか7年前、中目黒の42坪強のオフィスでスタートした会社が、今や東京で最も注目を集めていると言っても過言ではないビルに入っている。何とも感慨深いものがある。

創業メンバーでもある妻にそのことを話したら、「立派な会社になったんだね」と言って笑っていた。

さて、家に帰ってしばらくすると、今度は激しい下痢が始まった。

吐き気が治まりだいぶ良くなったと思っていたが、これは、完全に何かのウイルスだろう。さすがに元気がない。

僕も昨夜から喉が痛くなり、鼻水が出るようになった。

とにかく、妻の修士論文が無事に終わって欲しい。それまでは、僕も気が気でない。

東京ミッドタウンの1st Christmas のイルミネーションを観に行く時間はあるだろうか?

追伸:東京ミッドタウンの開業日は、僕の誕生日と同じである。

「知識」と「実践」の大きな隔たり。

今日は、いつものメンバーでのゴルフ且つ「今シーズン最終ラウンド」のはずだったが、子供の具合が良くならず、キャンセルとなった。

せっかくなので、他の3人で行ってもらえればと思ったのだが、温かいお気遣いを頂戴し、それこそ、せっかくなので調整し直して「4人」で行こう、ということになりキャンセルした。

さて、今年も残すところ、あと2週間。とても良い機会なので、今年一年を振り返ってみようと思う。

今年は、自分自身の腹を括り直すことから始まった。

以前にも書いたが、2006年3月にドリームビジョンを設立し、最初の数ヶ月は意気揚々とやってきたが、だんだんと現預金残高が減ってくるにつれ、僕自身の心に「本当にうまく行くのか・・・」という疑問が生まれてきて、去年の夏から秋にかけては精神的にとても辛い時期を過ごした。

「3度目の起業」とかカッコいいことを言っていても、それは、実際にはとてもハードルの高い挑戦であり、そう簡単ではないことを身を以て実感した。

では、なぜ、その「弱気な精神状態」から脱却できたのか?

それは、自分でもよく覚えていないところもあるが、色々検討し、実際に動いてきた結果、「これで行くしかない」というものを「見出した」からだと思う。

より正確に言えば、その選択肢はある時点からあったのだが、それを「採用する」ことを決めたということであり、それを採用することが活路を拓くことに繋がると、自分自身が「納得」したからだ。

「腑に落ちる」という言葉があるが、人間は「知識」として知っていても、それを「納得(腑に落ちる)」できない限り、何かに向かって進んだり、意志決定をすることは出来ないということだろう。事実として、半信半疑でやっていることでうまく行くことはない。

さて、僕自身は腹を括ったつもりでいたが、それでも、なかなか思うようには行かなかった。

ひとつは、売上が思うように上がらなかったこと。もうひとつは、将来的に目指す方向性を「具体的」に落とし込めなかったこと。三つ目は、社内の「一体感」を醸成できなかったこと。

そのいずれも、もちろん、責任は僕にある。

では、どうやって、それらを解決してきたか?

僕なりに四苦八苦、試行錯誤しながらやってきたことは・・・、

まずは、自分自身の頭でとことん考えること。

自分の考えを言葉を尽くして説明すること。

自分が正しいと信じたことは、一時的に軋轢が生まれたとしても、それを推進することを躊躇しないこと(嫌われることを善しとすること)。

社内のスタッフとより多くの「会話」をし、相手を理解すること。

相手の「良いところ」を探し出し、そのことだけに目を向けること。

自分が出来ないこと、出来たとしても下手で時間がかかることを、自分よりもスピーディに優れた仕事をするスタッフがいるのであれば、躊躇せず、任せること。

夢物語ではなく、現実的に「数値」を使って考えること。

・・・などだろうか。

売上に関しては、まだまだ満足のいくレベルには程遠いが、下期からはだいぶ数字があがるようになった。

それよりも大きな収穫だったことは、どういうフォーメーションで仕事をすれば効率的に業務を運営できるか、つまり、オペレーションシステムが格段にレベルアップしてきたことだ。来期に向けて、期待できる。

そして、ドリームビジョンの「将来像」に関しては、僕自身が改めて腹を括り直し、今の「経営資源」でできることから着手しようと考えを変えたことにより、実際に最初の一歩を踏み出すことができた。

いつも言っている「Given Means」である。

しかし、今回の「Given Means」は、今までのそれとは大きく異なっていると思っている。

それは、自分たちが「目指す将来像=Given Goals」を設定した上で、今の自分たちが持っている「経営資源=Given Means」で何を始めるべきかを考えて、実際にボール(選んだ選択肢)を蹴ったという意味である。

数年後に振り返った時、今年の決断が功を奏したと思えるよう、頑張ろう。

また、もうひとつ学んだことがある。

それは、「知識」と「実践」の間には大きな隔たりがあるということだ。

「Given Means」と「Given Goals」の関係は、ある論文を読んだ時点で知識としては理解していたし、ゲストとして呼ばれたMBAの講義等で話しをしてきたが、実際に自分の行動に取り込むまでには「約3年」の時間を要した。

「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」。

リクルートの社是は素晴らしい。

追伸:マクロミルの柴田さん(リクルート出身)が「僕たちもそうですけど、(リクルートが凄いと思うのは)みんなリクルートが大好きなんですよね」と言っていた。リクルートに何かあったら、マクロミルの仕事を差し置いてでも何かをしそうな雰囲気さえ漂っていた(笑)。そういう会社を創れたら素晴らしいと思う。

「企業理念」と「経営理念」。

子供の具合が良くならず、昨夜は何度も起こされた。僕はまだいいとして、妻はかなり体力的に参っている。

そんなこともあり、午前中は自宅で仕事をしていた。

昼前に自宅を出て、銀行に寄り振込みを済ませた後、汐留で開催されたセミナーに参加した。本当は最後まで聴講したかったのだが、途中で切り上げた。

そのセミナーは、EC研究会等を運営する団体が主催しているものだが、最初の講演者は、その経営スタイルと事業内容のユニークさで有名なWeb2.0企業でもある「面白法人KAYAC」代表取締役社長の柳澤大輔氏だった。

彼の話しで「面白」兼「共感」したのは、会社にとって最も大切なことは「理念」であるという点。

彼はKAYACの「経営理念」をとても丁寧に説明してくれた。

KAYACの「経営理念」は「つくる人を増やす」こと。とてもシンプルで分かりやすい。

事業内容も人事考課も、企業としてのKAYACの行動のすべてが、この理念に基づいて判断されている。

彼の話しを聴きながら、自社のことについて考えた。そして、「企業理念」と「経営理念」の違いを考えた。

何故なら、何かを考えるためには、言葉の定義を明確にする必要があるからだ。

世の中の辞書なりウィキペディアなりでの定義はさておき、僕は「企業理念」は、その企業が「存在する理由」つまり「何のために存在しているのか?=その組織の目的」を定めたもので、「経営理念」は、その目的を達成するために、どのような考え方で組織を運営していくのか?という「方針」を、より「普遍的(長期に渡って変わらない)な観点」で定めたものと「定義」している。

その観点に則り、ドリームビジョンでは「企業理念」を、「生き方、ビジネス、社会のあり方において、知恵と意志と感謝の心をもってイノベーションを実現し、『広く社会に対して勇気と自信と感動をもたらす事業=新しい社会的価値』を創造する」と定めている。

平たく且つKAYAC風に言えば、「挑戦する人を創る」と言い換えてもいい。

広く社会に「勇気と自信と感動」をもたらすためには、「挑戦する人」が必要だからだ。

では、「経営理念」は何か?現時点では明文化していない。

でも、僕の中で大切にしていること、社内で折に触れて言っていることは、「主体性と多様性」を大切にすること、「社会性と収益性」を高度な次元で両立させること、そして、常に「可能性」に目を向けて、「挑戦をし続ける」ことだ。

多種多様な才能が集まり、広く社会に対して「勇気と自信と感動をもたらす」事業を生み出していける組織を創ることが、僕にとっての「3度目の起業」の「目的」である。

ところで、今日はとても嬉しいことがあった。

なんと、KAYACの柳澤さんが、インタースコープのことを知っていてくれた(笑)!!

それだけ、評価されていた会社だということだと思っている。

前にも書いたが、そのインタースコープを超える会社を創ることが、僕にとっての「挑戦」でもある。