晋呉は「心が強い」。

時間帯からして中継録画だったと思うが、男子プロゴルフのブリジストンオープンは、物凄い結末だった。

18番ホールで、片山晋呉がバーディパットを沈めた時は、画面を見ているこちらも力が入った。圧巻の一言である。

ところで、その片山晋呉のことを、同じプロゴルファーの鈴木亨が、「晋呉は『心』が強い。真似は出来ないなぁ」と言っていたことを思い出した。

あるトーナメントで片山晋呉と優勝争いをして、最終日に負けた試合を振り返っての言葉だった。

たしかに、片山晋呉という人は、精神的にとてもタフな人だと思う。それは、天性のもので、努力をしても身に着けることはできないし、真似のできることではないと思う。

素人の僕には実際のところは分からないが、昨日の大会で惜しくも2位に甘んじた深堀圭一郎と比較して、片山晋呉の技術が抜きん出ているということではなく、最後の最後、ここはという時の「心の強さ」が違うような気がする。

深堀圭一郎の方が、優しいというか、柔和な顔をしているように思う。鈴木亨もそうだ。

これは、プロスポーツの世界に限らず、どんな世界にも当てはまるような気がする。

経営者においても然りである。

僕は、どんなに努力をしても、片山晋呉選手のような「心」は持てないだろう。

でも、それはそれなりに「道」があると思っている。自分の良さを生かした経営をしたい。

追伸:深堀圭一郎ファンでありながら、片山晋呉選手のコーチに習っている僕としては、とても複雑な心境でテレビを観ていた。ところで、片山晋呉選手がデビューした頃は、「やんちゃで生意気な若者が出てきたな」という感じだったが、今や人間的な円熟味さえ感じさせる。ある道を究めた人だけが見せるものなのだろう。