「約束」を守れる企業。

僕が個人株主(超マイナーシェア)として支援させていただいている「ライブレボリューション」の増永さんが、新しい本を出版された。本日から書店に並んでいるそうである。

その本のテーマは、「宇宙一愛される経営」。

僕には、とてもそんなテーマで本を書く勇気はないが、増永さんは本気でそのことに取り組んでいる。彼は、僕より10才以上も若いが、その彼から学ぶことは多い。

僕も、まだ、その本を読んではいないが、有料の「書籍」という形以外に、PDFという形で「無料」での配布も行っており、昨晩、眠い目を擦りながら、パラパラと中身を拝見してみた。

その中に、とてもセンセーショナルなことが書いてあった。

ある総合商社のグループ面接の時らしいが、「今までに最も印象に残った面接はどこか?」という趣旨の質問に対し、6人中5人が、なんと「ライブレボリューション」と答えたという。

その商社の採用担当は、相当に驚いたことと思う。

その当時、ライブレボリューションの社員数は、30人。その会社に「9,000人」が応募したという。いったい、どうすればそんなことが出来るのか?

その秘密が、増永さんが書いた本に書いてあるのだろう。僕も株主のひとりとして、読んでみようと思う。PDFではなく、アマゾンで「有料」の書籍を購入して(笑)。

ところで、リクルート出身の安田さんという方が経営されている「Y-CUBE」という会社が発行しているメルマガに、とても共感できることが書いてあった。

それは、日本が誇るべき「京都」の景観規制に関することだった。

詳細は省かせていただくが、京都市では、京都が誇る「歴史と伝統とその景観」を次代に継承するために、建物の色や高さ、設置する看板の色使い等に関して、独自のレギュレーション(規制)を設けている。

それに対して、経済的利益が損なわれるのではないか?等の批判があるらしいが、ネオンサインに惹かれて京都に来る人たちと、悠久の時間を経て現在に至っている「歴史と伝統とその景観」に魅せられて京都を訪れる人たちでは、後者の方が「リピート顧客」としての価値(Lifetime Value)が高いだろうというのが、Y-CUBEの主張である。たしかにそうだと思う。

それこそ、「Economics based Value Deaign(価値設計に基づく経済)」であり、別の言い方をすれば、「顧客が期待していること(顧客との約束)に応える」ということだと思う。

ところで、「ライブレボリューション」の話しとY-CUBEが提起する「京都」の話しには、ある共通項があるように思う。

それは、「文化(カルチャー)」というものが、最大の「差別的優位性」だということである。

アウトプットとして生み出される商品やサービスは真似することができるが、「企業文化(社風・カルチャー)」は、決して真似ることはできない。

アップルの独自性や優位性も、リクルートの競争力も、両社から「生み出される」製品・商品・サービスも、両社の「カルチャー」に、その源流があると思う。

いくら莫大なお金を持っていたとしても、アップルやリクルートと同じことはできないだろう。

僕が20代の頃にお世話になっていたODSという会社の創業者の山口さんは、「創業者はいつか必ずこの世を去るが、【社風(カルチャー)】は次世代に継承できる。その意味で、【社風(カルチャー)】は、極めて大きな【経営資源】である」と仰っていたが、まさしくその通りだと思う。

僕が「理念」や「カルチャー」に拘るのは、そのためである。

「ドリームビジョン」を「ライブレボリューション」に負けない会社にしたい。