「キャリアを換金する人」とそうでない人。

グアムから帰って初日の今日は、朝から慌ただしい一日だった。

妻のリフレッシュが主目的だった旅行のはずが、結局は彼女の具合が悪くなり、今朝は近所の医者に行った。咳がひどく、今も辛そうにしている。

ところで、今日の午後、ある事業再生会社のパートナーの方とお会いした。

その方との話しの中で、とても印象に残った「一言」があった。

それは、「履歴書を見ると、その人が『(自分の)キャリアを換金している人』か、そうでない人(お金の多寡ではなく、自分の目標に向かって修練を続けている人)かはすぐ分かる」という言葉だった。

株の世界で言えば、長い目で「投資」をするのか? 短期的に「利食い」をするのか? の違いに似ているように思う。

彼にとっては何気なく放った言葉かもしれないが、僕の今日一日で出会った「言葉」の中では、一二を争うほど印象に残る言葉だった。

ところで、今日は旅行帰りの初日で慌ただしくなることは目に見えていたので参加しようかどうか躊躇したのだが、絶対に参加する(参加できるように仕事をマネージする)という強い「意志」のもと、事前に申し込みをしていた田坂広志さんの講演会に参加した。

会場に向かうエレベーターの前で、田坂さんが代表を務めるソフィアバンク副代表の藤沢久美さんと何年かぶりにお会いし、数分間ではあったが、久しぶりに会話をすることができた。一粒で二度おいしかった(笑)。

ところで、田坂さんの話しは、相変わらず、期待を裏切らない内容だった。

田坂さんの話しから学ぶことはたくさんあったが、その中でも僕にとって大きな学びだったのは、「自分にとっての真実を語る」「自分が信じたことを貫く」ということだ。

どこかの本で読んだことを話しても説得力はないし、知識ではなく、その人の「生き方」を通じて培われた「知恵」でないと価値が無いということだろう。

そして、もうひとつ、田坂さんの話しで印象に残ったことは、「重みのある言葉を語るには、その人の力量が問われる」ということだ。

同じことを言っても、説得力が異なるのは、そういうことだろう。

「自分の言葉で語れるもの」。

これからも、その姿勢を大切にしていこうと思う。

そう思えた(そういう想いに自信を持てた)ことが、何よりの収穫である。

田坂さんに感謝である。

初めてのグアム。

台風が日本に接近(上陸)している間、幸いにも晴天に恵まれているグアムで過ごし、昨日のフライトで無事に日本に帰ってきた。

グアムの空港からホテルまで送ってくれた現地の旅行会社の運転手さんが言うには、僕らが到着する前日までとても天気が悪かったらしい。また、グアムを出発する日は朝から物凄い雨で、天候に恵まれた旅行だった。

ところで、今日のエントリーを書き始める前に、新潟県中越沖地震で被災された方々に、心からお悔やみとお見舞いを申し上げたい。

さて、初日はホテルにチェックインした後、ホテルの中を散策し、その後、街中に出掛けた。日本からベビーフードを持って行ってはいたが、子供用の飲み物や食べ物などを買うためだ。

僕らが泊まったホテルはグアムの繁華街のほぼ中央に位置しているが、妻の提案で、何かという時に子供に食べさせるもの等をすぐに買いに行けることを重要視しての選択だった。結果として、とても便利だった。

また、これは笑い話だが、部屋にはちゃんとインターネット接続用のイーサーネットケーブルがあった。僕らの泊まったホテルはそこそこのホテルであり、無いはずはないな・・・と思い、改めて見てみると、テーブルの照明の下に用意してあった。

最近、出張で泊まったホテルの場合、必ず、インターネット接続用のケーブルという説明書きの小さなスタンドのようなものがあったので、それを探していたのだが、リゾートホテルのせいか、そのようなものはなく、僕の「固定観念」により、見過ごしていた。でも、妻からは、さすがに休暇に来てまで毎日ネット接続は止めてくれ(子供の面倒を看てくれ)ということで、部屋では一度もネットには接続しなかった。

グアム到着の翌日は、朝食を済ませた後、子供用の浮き輪とライフジャケットを持って、海とプールで遊んだ。というよりうも、子供を遊ばせた。最初は少し怖がっていたが、徐々に慣れてきて、翌日はひとりで泳ぎにならない泳ぎをしており、子供の柔軟性というか学習能力というか環境適応力に目を見張った。

学習能力という意味では、僕らが教えたということもあるが、人の集まる場所に行くと、Hello, Hello と手を振って人々を笑わせていた。また、その場を立ち去るときは、See you. Bye Bye. と言っていた。社交性があるのは、僕に似たのだろうか?(笑)

3日目(帰国前日)は、海やプールで遊ぶ前に、レンタカーを借りてドライブに出掛けた。

グアムは南北に約48キロ、東西は約14~20キロの島だ。

僕らの泊まったホテルは、グアムのメインのビーチ(西側)の真ん中にあり、そこから西海岸沿いを南に下り、最南端を通って東側の海岸沿いを北上し、途中でグアム島を横断して帰ってきた。全部で80~90キロぐらいだろうか。10時半過ぎに出て、途中で何箇所か観光スポットに立ち寄り、ホテルに戻ったのは、15:00頃だった。

ドライブの途中で立ち寄ったヨットハーバーに併設されているレストランでは、グアム基地に勤務していると思われる若いアメリカ兵士達が昼食を食べながら談笑していた。

彼らの姿を見ながら、ある映画を思い出したと同時に、ある意味、今の日本の平和が保たれている背景には彼らの存在があるし、その一方、沖縄での米兵の問題もあり、なんとも複雑な心境に駆られた。以前の僕だったら、同じシーンに遭遇しても、そういうことには思いをはせなかっただろう。

「ブラッド・ダイヤモンド(紛争ダイヤモンド)」という映画のことは以前にも僕のブログで紹介したが、その映画の監督が言っていた「世界は相互に関連しあっている(地球の裏側の出来事に誰も無関心ではいられない)」という言葉を思い出した。

また、走っているクルマにも発見があった。

まず、韓国メーカー「HUNDAI」のクルマがそこそこ走っていることが目にとまった。確実にシェアを伸ばしているようだ。

また、日産車では、MURANO の姿をよく見かけた。

HUNDAI のことで思い出したことがある。グアム滞在中にプールサイドで見かけたカップルの女性の方が、「月刊 朝鮮」という雑誌を読んでいたことが目に留まった。不勉強な僕は、アメリカと北朝鮮に国交があるのかどうかを知らないが、北朝鮮の経済状況を考えると、民間人がグアムに来れるとは思えないので、韓国の人なのだろうか?

また、それ以外では、中国語を話す人が多いことも印象に残った。以前にサイパンに行った時は、韓国語を話す人は多かったが、中国語を話す人はそれほどでもなかったと思う。「BRICs」ではないが、経済力という意味での新興国が、文字通り、経済力を高めていることを実感した。

因みに、グアムの人口は、14万5千人だそうで、5年前は13万人だったらしい。今も増え続けているという(行きのクルマの運転手による)。

僕が、「その人たちはどこから来ているのか?」と質問すると、「中国、フィリピン、ロシア、アメリカ本土」という答えが返ってきた。

さて、ドライブに話しを戻すと、最南端のあたりには、マゼランが初めて上陸したという記念碑が建っていた。一時期、スペインの統治下にあったらしい。

僕は正直に言って、グアムに来るまではグアムのことをバカにしていたが、歴史的な側面もかなりあり、また、島の雰囲気も含めて、かなり気に入った。時差は1時間しかないし、飛行時間も短いし、旅費も安いし、ハワイと違って「珊瑚礁」の島なので砂浜もきれい(砂が白い)だし、費用対効果を考えると、僕にとってはハワイに行くよりもずっといいと思った。とにかく、近いのと時差がないのが個人的には魅力的だ。自然の美しさという意味では、サイパンの方がもっと素晴らしいけど・・・。

さて、もうひとつ、今回の旅行で学んだことは、子供がいると、同じ子供連れの旅行者と仲良くなれるということだ。同じホテルに滞在していたある親子とはとても仲良くなり、彼らの子供(1歳半)と僕らの子供は仲良く遊んでいた。

また、子供ということでは、子供がいると、どうしても慌しくなり(じっとしていないし、機嫌が良くなったり、悪くなったり、くるくると状況が変わる)、ついつい「忘れ物」等をしてしまい、時間のロスが発生することを知った。そういうことも織り込んだ上で計画を立てる必要がある。

今回の旅では、普段の生活では気がつかないことをたくさん学ぶことが出来たが、最後にもうひとつだけ、グアム滞在中に思い出した(学んだ)ことを紹介したい。

今から20年近く前のことだが、当時の勤務先で上司だった林さんという人とニューヨークに出張し、そのまま現地で休暇を取って、サンフランシスコに行った時のことだ。

昔のことなので正確には覚えていないが、林さんがサンフランシスコに着いて暫くした頃、「サンフランシスコの住宅にはエアコンが付いてないな・・・(室外機の有無で分かる)」と言っていた。その前にいたニューヨークは、夏は摂氏で40度を越えることもあり、ほぼ間違いなく、すべての住宅にエアコンがついているが、当時のサンフランシスコでは、エアコンがある家がまばらだったのだろう。僕もその辺の記憶は曖昧である。いずれにしても、林さんは、その差異に目を留めていたということだ。

同じところに旅しても、同じことを経験しても、そこから学べることは、その人によって大きく異なるということだ。

当時の僕は、そんな「観察力」は微塵もなかった。

白髪が増え、髪の毛も薄くなり、体力も衰えてきてはいるが、その分、多少は利口になったと思う。

まだまだ、ゴルフも出来るし(尚且つ、20代30代の頃よりも格段に上達している。これは結構、自慢!!/笑)、こうして子供と一緒に旅行に行けることに感謝したい(している)。

無事にグアムに到着!!

子供連れでの「初めての海外旅行」に、グアムを選ぶ人は多いのかもしれない。約3時間半のフライトで旅行料金も手頃であり、満2才前(子供料金は無料)の海外旅行としては良い条件が揃っている。

さて、グアムでの滞在先ホテルはとても快適であるが、ひとつだけ、不便なことがある。

それは、部屋にイーサネットの差込口が無いということだ。いわゆる電話のコード、つまり、ナローバンドのコードであればネット接続用の差込口が用意されているが、僕が持ってきたイーサーネットケーブルは差し込めない。

それで仕方なく、宿泊客用のラウンジに行き、WiFiネットワーク経由でのネット接続を試みた。

接続可能なネットワークを確認してみると、どれもセキュリティが確保されていないという表示が出たので、一瞬、ビビッてしまい、接続するのを止めたのだが、どうしても諦めがつかず、もう一度、確認してみると、セキュリティが確保されていないという意味は、「暗号化」されていないので、送信中のデータが読み取られるリスクがあるということだった。

それであればアクセスしようと思い、このエントリーを書いている。

実は先程、会社のスタッフにメールを送ったのだが、その時は、ラウンジのPCから、ウェブメールで送信した。それも、「英語」で。

何故なら、そのPCには「日本語のOS」がインストールされておらず、日本語の表示はできるが、日本語を「書く」ことは出来ないからだ。

その後に、もう一度、自分のPCで、フリーのWiFiネットワークを確認し、接続したというわけだ。

ところで、グアムは、サイパンととてもよく似ている。

でも、サイパン以上に「人工的」な雰囲気だ。

僕流に表現すると、映画の「Back to the Future」のような感覚で、自然と人口の造形物が調和していないのである。

続きは、また。

人生はすべて「マーフィーの法則」?

今日(7/13)から来週の月曜日まで、3泊4日@グアム、子供を連れての初めての海外旅行に行く。

僕は趣味と実益を兼ねて、毎月1~2回ほどゴルフに行きリフレッシュしているが、妻は子育てと大学院の両立でハードスケジュールの毎日を送っており、たまには息抜きが必要ということで、子供の旅費が要らず(2才未満は飛行機代が無料)、それなりに大きくなってきたこのタイミングで、近場のグアム(3時間半のフライト)に行くことにした。

さすがに、2才にならない子供を連れて行くということで、入念な下調べをし、GW前から予約をしていたのだが、日頃の疲れが出たのか、妻が本日夕方から発熱し、咳が出て、おまけにひどい下痢に見舞われている。

こういうのを、マーフィーの法則というのだろう。

なんとか3人とも元気で行って来たいものである。

なぜ、不条理なことが次々に起こるのか?

今日のエントリーのタイトルは、今朝の日経新聞の一面にあった件(くだり)である。

理由は、様々あるだろう。

でも、その根底に流れるのは、豊かになった日本社会において、「価値を生み出す」ことを蔑ろにし、「利益を貪ろう」とする姿勢ではないかと思う。

「楽をして、お金を稼ぐ」という姿勢かもしれない。

それらは、僕自身の中にもあることなので、自戒の念を新たにしたいと思う。

そんなことを考えている時に、元ミスミ社長で、現在はエムアウトという「起業専業企業」を経営している田口さんの「田口 弘 語録」なるメッセージを読んだ。

先日、とあることでエムアウトの取締役とお会いする機会があり、先程、同社のウェブサイトを拝見していて発見した。

田口さんとは、僕がインタースコープを経営している頃、何度かお会いしたことがあるが、とても穏やかな方だった。

その「田口弘語録」に、こんなことが書いてあった。

「近頃は他人の荷物を背負わされるのは損だと考える風潮があるが、他人の荷物を何も背負ってやらない人はその組織での存在理由がないということになる。他人の荷物を沢山背負ってやる人がなくてはならない人であり、多くの人から信頼される人だと思う」。

政治家や官僚、経営者に限らず、専業主婦であっても、子供であっても、アルバイトであっても、同じことが当てはまると思う。

とても貴重なメッセージを頂いた気がする。

自分の「生き方」や「働き方」を考える上での「指針」としたい。

「決断力」。

昨日のエントリーに対する「坊主頭のりょうへいさん」のコメントは、「決心」というタイトルだった。考えさせられる「言葉」である。

因みに、「決心」と「決断」では、どう違うのだろう?

そう思って辞書をひいてみた。

「決心」 : ある物事をしようと心をきめること
「決断」 : きっぱりと心を決めること

「強さ」の違いがあるのだろうか?

どちらにしても、自分の「心」を決めることには間違いないだろうが、「断」という字が入っていることで、「決断」というのは、何かを「決める」に際して、そのことに「邪魔」あるいは「不必要」なものを「断つ」という概念が含まれているのだと思う。

「決断」の使われ方に、「雑念を振り払い『決断』する」という事例が載っていたのは、そういう意味だろう。

「リスク」を取る、という意味合いもあるように思う。

そういえば、今朝、出掛けにちらっとめくった「相田みつを」の本に、こんなことが書いてあった。

「男が勝負をする時は、捨て身じゃなければいけない。損得などを考えず、そこに何も求めない」。

つまり、「負けることを覚悟しなければ、勝てない」という意味だと思う。

何とも深い言葉である。

今朝の日経一面に掲載されていた「YENの国際化」にしても、要は「決断」が出来なかったということだ。

「YENの国際化」や「強いYEN」にはメリットがあるが、そのことによるデメリットもあるわけで、メリットを取るために「デメリットを甘受する(覚悟する)」ことが出来なかったということだろう。

政治家であれば、そのデメリットを国民に説明すると「票」を失うとか、その政策を受け入れるとデメリットを受けることになる省庁があるとか、そういうことだ。因みに、僕は「強いYEN」の歓迎派である。

何事もトレードオフはあるわけで、結局は「何を良しとするのか?」が大切ということだ。

個人でも企業でも政府でも国家でも、「理念」が大切な所以である。

常に、「自問自答」していこうと思う。

「坊主頭のりょうへいさん」に「感謝」。

「進退」を賭ける。

参院選を間近に控えて、政局が慌ただしさを増している。間違いなく、日本は大きな転機にいるだろう。

僕のブログを読んで下さっている皆さんもご存知のとおり、民主党の小沢さんは、今回の参院選で野党が過半数を取れなければ、党首のみならず、政界を引退する覚悟だとという。

新聞紙上等で書かれているとおり、安倍首相なり自民党を揺さぶるという狙いがあるのだろうが、それだけで、自身の進退を賭けるということは出来ないだろう。

僕はもちろん、小沢さんのことはマスコミでの報道以上には知らないが、ご自身の政治生命と日本の政局を考えた時、小沢さんにとって、ここが最後の勝機と判断されているのだろう。

話しは少し異なるが、数日前の日経新聞にサイバーエージェントの藤田さんの記事が書いてあり、そこで、一時期、同社の副社長として藤田さんを支えた現インタースパイアの早川さんのコメントにも、同じようなものを感じた。

早川さんのコメントは、藤田さんの凄いところは、「常に退路を断って事に臨んでいた(る)」というものだ。

「言うは易し、行うは難し」である。

日本国民のひとり=当事者として、今回の参院選の行方を注意深く見つめたいと思う。