お子さんの分はどうしますか?

話しがグアムのことに戻って恐縮だが、成田から自宅に帰るときのことで気になったことがある。

「リムジンバス」のことだ。

今年の3月に上海から帰ってきた際、既に「成田エクスプレス」の終電が出た後だったので、仕方なく、とても久しぶりにリムジンバスに乗ったが、僕は殆どリムジンバスに乗ったことはない。

今回は、ちょうど良い時刻の成田エクスプレスがなかったので、これも仕方なく、リムジンバスに乗ることにした。

チケットを買う際に、「お子さんの分はどうしますか?(大人の半額)」と聞かれたので、「通路を挟んで3席を確保したい」と言ったところ、「自由席」だという答えが返ってきた。

仕方なく、大人ふたりと子供一人分のチケットを買い、リムジンバス乗り場で待っていると、既に大勢の人が乗っている状態のバスがやってきた。

僕は一瞬、理解に苦しんだが、要するに、最初に「南ウイング」でお客さんを乗せてから、僕らが待っていた「北ウイング」に来たのである。

上海から帰ってきた際に乗ったリムジンバスは、北ウイングの乗り場から出発したので、僕はてっきりそういうものだと思っていた。

妻が言うには、最初は「大人ふたり」分のチケットを買おうとしたところ、「お子さんの分はどうしますか?」と聞かれたので、大人の半額を出して子供用のチケットも買ったという経緯があった。

要するに、大人ふたりの場合、子供は「膝の上」という意味なのだろう。

しかし、既にほぼ「満席」に近い状態だったバスは、僕ら夫婦も同じ列には座ることができず、当然のことながら、子供をひとりで別の席に座らせることもできず、交互に「子供の膝の上」に抱えて、2時間をかけて東京に帰ってきた。子供用のチケットは無用の長物と化した。

そうと知っていれば、渋谷や恵比寿に止まらない成田エクスプレスであっても、それに乗って帰ってきた。東京駅からタクシーで帰ってきてもたかが知れている。

僕らの「読み」が甘かったということではあるが、「1才10ヶ月」の子供を連れているのであれば、同じ列の座席に座りたいと思うということは、相手の立場を考えれば、分かるのではないかと思う。

マニュアルには書いていなくとも、お客さんのことを考える「心」があれば。

むしろ、マニュアル化できることでは顧客満足は得られないし、マニュアル化できない領域にこそ、付加価値が潜んでいると思う。

ドリームビジョンは、全員が「心あるサービス」を提供できる会社にしたい。

まずは、自分から。