「風呂の窓から見える青い空」と「子供の頃の記憶」。

連休初日の土曜日から今日まで、子供を連れて福島県郡山市の実家に帰省していた。正月以来、4ヶ月ぶりに会う孫はだいぶ成長していたようで、母は目を細めていた。

日曜日は弟夫妻の家に遊びに行き、従兄弟同士の交流を図った。小学校3年生になった弟の子供は、とても面倒見がよく、僕らの子供と楽しそうに遊んでくれていた。帰り際に彼が寂しそうな表情をしていたのが印象的だった。

ところで、今日の昼前、実家で風呂に入った。風呂の窓からは澄んだ青空が見えた。子供の頃と同じ長閑(のどか)な時間が流れて行くのを感じた。今この瞬間にも世界のどこかでは紛争が起こっているにも関らず、こうして平和に暮らしていることに感謝をしなければと思った。

そして、今年のSTYLE(社会起業家ビジネスプラン・コンテスト)での田坂広志さんのスピーチを思い出した。そのタイトルは、「なぜ、我々は世界を変えたいと願うのか?」というものだ。

「自分自身がとてもちっぽけな存在だと感じる。だから、世界を変えることにより、自分はちっぽけな存在ではないことを証明したいと思う」。

田坂さん自身、若い頃はそんなふうに考えたことがあったそうだ。

ウィンドウズのOSがVISTAに変わらなくても、Googleが「あちら側」を便利にしてくれなくても、我々の生活、少なくとも日本に暮らす大多数の人たちの生活は充分に幸せである。それでも、経済発展を目指し、より大きなGDPを目指すのは、いったい、何のためなのだろうか? 実家の風呂に浸かりながら、ふっとそんな想いにかられた。

話しは変わるが、子供が出来てから、特に、子供が1才半になった頃から、自分の子供の頃のことをよく思い出すようになった。今日も実家の物置にあった古い家具を見ながら、幼少の頃のことを思い出した。

実家の裏庭に建てられているその物置には、僕らの祖父母が使っていたもので、きっと昭和初期に作られたと思われる家具が置いてあった。父が今の家を建てる前、僕が小学校の頃に住んでいた家の頃から使っていた家具だ。

これから、僕らの子供の成長と共に、自分の子供の頃のことを思い出していくような気がする。

「人生は短い」が、これからの人生は、今までとは違った楽しさがあるように思う。

「生涯賃金」:夢と現実を考える。

新卒社員の採用支援を行う「パフ」という会社がある。釘崎さんという方が1997年に設立された会社である。

釘崎さんとは何度かお会いしたことがあるが、とても誠実な方だ。その釘崎さんが経営されているパフのメルマガに、興味深いデータが紹介されていた。

「大企業」と「中小企業」の「賃金格差」について「7・5・3」という表現があるらしい。

大企業と比較した場合、中小企業は、賃金:7割 賞与:5割 退職金:3割 だという。

また、人事院のレポートで民間企業の退職金について「平均3,039万円」という数字があったそうだ。

しかし、これは「官」に都合よく?、統計の母集団の多くは「一部上場企業」であり、もう少し細かくみると、社員1,000名以上の大企業平均で2,840万円、300名以下の中小企業で994万円というのが現実らしい。

このデータを知り、僕は「1度目の起業」をして数年後の1995~1996年頃のことを思い出した。

当時の僕は年齢が32~33才(若かった!!)で、ある大手不動産ディベロッパーの仕事をしていた。

ある時、その会社の方々とゴルフに行く機会があり、細かなことは忘れたが、一緒に行ったうちの一人(マネジャー)の方の年収を聞いて、自分の選択は間違っていたのか?と思ったことがあった。

最近の学生の方々は、そもそも新卒で就職した会社に一生いるつもりはない人が多いせいか、生涯賃金のことなどは考えないのかもしれないが、冷静に考えると、そこには「恐ろしい現実がある」。

僕自身の話しに戻すと、その不動産ディベロッパーの方の話しを聞いたとき、ミュージシャンになろうとか?俳優になろうとか?自分はなんて馬鹿げたことを考えていたのか?と思った。そして、だから優秀な人は「大企業」に就職するんだということに超遅まきながら気がつき、一緒に行った友人の車の助手席で「いったい僕は、この先、どうやっていけばいいのか?」と思ったことを鮮明に覚えている。

でも、それでは(だからと言って、みんなが大企業を目指すのでは)、世の中、おもしろくないし、日本社会の将来は暗いと思う。

今の大企業も昔はベンチャーだったり、中小企業だったりしたわけで、前人の「努力」のもとに今の姿があるわけである。

さて、話しは変わるが、インタースコープの頃に知り合った人たち、そして、ドリームビジョンを創めてからお会いした方々で、置かれている立場や仕事内容は異なるものの、活躍している人に「共通」している要素は何か?と考えてみた。

僕の結論は、テクニカルなこともさることながら、辛い時期や環境で、どれだけ「踏ん張れるか?(逃げ出さないか?)」という胆力があるということではないかと思う。

「現実」を直視しつつも「夢」を持ち続け、その実現のために「努力をし続ける」人を応援したいし、ドリームビジョンは、そういう人たちの集まりにしたい。

そして、そういう「志」のある人たちが、大企業の人たちよりも「高い報酬」と「自由な時間」を得られる会社にしていきたい。

インタースコープの頃、共同創業者の山川さんが言ってたことの意味(本質)が、今になってようやく理解できたような気がしている。

見えてくる「木陰」。

僕のブログに毎回必ずコメントを下さる「坊主頭のりょうへいさん」の最近のコメントは、今の僕の「心境」というか「状況」にピッタリのものが多い。シンクロニシティというか不思議なものを感じている。

その中でも、特に印象に残っているコメントで「見えてくる木陰」というタイトルのものがある。

「自分の人生における木陰を見つけて、魂の休息をするのだと。

命を洗濯して、また日向に出て行くのだと。

両方の温度を計れるように経験を重ねていきます。

今日もありがとうございます」。

確かに、常に「日向」にいたら暑さで死んでしまうし、人生には日の当たる時期もあるし、日の当たらない「準備の時期」もある。

僕自身のことで言えば、インタースコープを立ち上げた頃は、長年やってきた「リサーチ&コンサルティング」の領域にインターネットというドライバーを注入することにより、社会的なインパクトを創出することが出来たわけで、それまでの苦労が実ったという意味で「日向」の時期だったと思う。

では、今はどうかというと、次の「勝負」に向けての「準備」をしている時期であり、日陰というわけではないかもしれないが、日向ではないと思っている。

「自分の人生における木陰を見つけて、魂の休息をするのだと」。

この言葉には、説得力といか、何とも言えないものを感じた。

「命を洗濯して、また日向に出て行くのだと」。

好きなゴルフも「2年半」の努力を経て、ようやく「結果」が出てきた。成長は線形ではなく、蓄積されたものが、ある日、何かの「きっかけ」により、一気に開花するものである。

その日を信じて一日一日を大切にしていこうと思う。

追伸:りょうへいさん 「ありがとう」を言わなければいけないのは僕の方です。毎日ありがとうございます。

「知識」に対する欲求。

ここ数ヶ月、具体的には今年になってから、読みたい本がたくさん出てきた。

以前と較べると、ある特定の領域に対する「知識」を習得したいという欲求が大きくなった。

その理由は、経営者としての仕事のおもしろさに気がついたことと、ドリームビジョンとして目指す方向性が明確になりつつあることにあるように思う。

やはり、何事も世の中の流れに合わせるのではなく(もちろん、それも必要だが)、「自分の中からの変化」が大切だと思う。

「リーダーシップ」と「マネジメント」。

先週号の「週間ダイヤモンド」に「リーダーシップとマネジメント」に関する記事(P54~56)が掲載されていた。僕は「リーダーシップ」はあると思っているが、マネジメント的スキルはまだまだ低い。しかし、潜在能力はあると思っている。

そういう意味で考えると、実践でマネジメントスキルを学ぶには、僕にとってインタースコープは大きすぎる組織であるが、ドリームビジョンはまだ数人の会社であり、試行錯誤しながら学ぶことが出来る。恵まれている環境である。

ところで、先週の土曜日はゴルフに行った。スコアは、47+52=「99」。かろうじて100は切った。

前半(47)は、大叩き(8や9)以外は「パーとボギー」であり、大叩きが無ければ、40代前半のスコアを出せたことになる。手元にスコアカードがないので、後で検証してみようと思うが、パーを取れたホールに共通項があるのではないかと思う。

大叩きをしたホールで記憶にあるのは、グリーン手前のバンカーに入れて1発で出せなかったホールと、右の林に入れてフェアウエイに出すのに苦労をしたホール。前者は技術の問題なので仕方ないが、後者はリカバリーを欲張ったことが敗因であり、メンタルな部分が原因である。以前にも学習しているにも関わらず、これはいただけない。

パーで上がったホールで記憶に残っているのは、ショートホールで2つか3つとミドルホールで1つか2つ。ミドルホールのパーで覚えているのは、ドライバーが「まっすぐ」飛んで、130~140ヤードのセカンドを2オンし、2パット。

一方、土曜日一番のドライバーショット(推定飛距離260~270ヤード)を打ったロングホールは、ボギー。セカンド以降は覚えていないが、おそらく、アプローチのミスだろう。

今日のエントリーを書いていて気がついたことは、自分の中で「どのホールはパーが取れそうか?」ということを考えていなかったということ。きっと、今の僕の技術でパーが取りやすいホール(の特徴)がある筈である。

それ以外は、最初からボギー狙いでいけばプレッシャーもかからないだろう。

因みに、フロント9が「47」だったことで、90で回るにはバック9で「43(僕のハーフベスト)」を出す必要があると考えてしまい、知らず知らずのうちに自分で自分にプレッシャーをかけ、ミスショットを連発した。

良いスコアを出しに行くための条件は、フロント9で「45以下」で回った時と決めておけば、無用な色気は出さずに済む。

ゴルフは「マネジメント」が極めて大切なスポーツだ。

僕が目指しているのは10発に1発の260ヤードショットではなく、「スコア」である。であれば、そういうふうに「マネジメント」をするべきである。

ゴルフは「経営を学ぶ」のに適している。

追伸:2年ぐらい前から、各ホールで使った番手をすべてメモしている。そのデータをようやく使えるようになってきた。インタースコープでCFOとして貢献してくれた飯塚さんに教わったことである。

ギャル革命!!

ソフトブレーン・サービス主催のセミナーで、「ギャル革命」の著者であり、ギャル・マーケティングの第一人者?であり、経営者でもある「藤田志穂さん」の講演を聴いた。

とても勉強になった。

確かに、お世辞にも教養があるとは言えないし、ボキャブラリーが不足しているので、本人の伝えたいことを上手く言葉に出来ていない面は否めないが、でも、彼女は「物事の本質」を理解しているし、組織をマネージすることの意味を理解していると思う。

講演では、こんなことを言っていた。

・周囲がどんなに「上」から注意をしても、本人が「自分で気づかなければ」治らない。
・女の子たちが「やりたい」と言ってくれなければ、彼女たちが興味がなければやれない。
・知らなかったら出来た。(先入観が何も無かった)

また、「おかし」を大切にしていると言っていた。

「お」は「思う」。
「か」は「書く」。
「し」は「しゃべる(人に話す)」。

そして、「感謝の気持ちを忘れない」ことが大切だと言っていた。

講演中も「ありがとうございます」を連発していた。

また、「ギャル」という自分の「コンピタンス」に「フォーカス」していることで「記号性と意味性」が構築される。

そして、僕にブログで書かせる「魅力(人を惹きつけるもの)」を持っている。

自分の「強み」を活かした「USP」が大切だということを再認識させられた。藤田 志穂
ギャル革命

京都のお茶屋さん

2004年の秋だったと思うが、デジタルガレージの林さんと京都に出張に行ったことがある。

仕事が終った後、林さんがよく知っている方が経営されている老舗の「お茶屋さん」に連れて行ってもらった。テレビや雑誌でしか見たことのない舞妓さんや芸子さんと初めて会い、京都の文化に触れた瞬間だった。

そのお茶屋さんの経営者(舞妓さんや芸子さんは『お母さん』と呼ぶ)は、デジタルガレージ共同創業者のジョイ(伊藤穣一氏)のお母さんと旧来の仲らしく、ジョイの話しで盛り上がった。

因みに、映画だったか小説だったかの題材になったお店らしい。

その「お母さん」が言っていたことだが、お客さんを見送る時に、「この方とはまた会える(来てくれる)な」とか「この方はまた来てくれることはないだろうな」ということが、何となく分かるのだそうだ。

その一言がとても印象に残っている。

「科学的」ではない「縁」というものにロマンチックなものを感じた。

何でもロジカルで合理的というものは、味気がないとも言える。