久しぶり・・・でもないゴルフ。

今月は毎日ブログを更新しようと思って書いてきたが、テーマを温める(プチ充電)期間が必要だと感じ、先週からペースダウンした。

やはり、何事も「充電・準備・醸成」といったことが必要で、それがあることで、内面から沸き上がってくるものがあることを実感した。

ところで、先週の土曜日は、ウェブクルー創業者の渡辺さん、楽天リサーチ社長兼楽天役員の森さん、ビズシーク創業者で元楽天の小澤さんと僕というメンバーでのゴルフだった。

「48+51=99」という平凡なスコアだったが、慣れない高麗グリーンで、セカンドはウェッジでの距離でないとナイスショットしてもボールが止らずこぼれてしまい、尚かつ、パットはタッチが分からなかったこと、そして、バックティーからだったことを考えると僕にとっては悪くない出来だろう。

行き帰りの車中で渡辺さんと色々な話しをした。渡辺さんと一緒にラウンドするのは、おそらく2年ぶり、ゆっくりと話しをするのは、1年3ヶ月ぶりだった。

渡辺さんとは90年代の後半からお互いに切磋琢磨し、共にビジネスでの成功を目指し頑張ってきた間柄であるが、彼は2004年にウェブクルーを上場させ、その後、色々な経緯があり、2005年12月に退任した。

ウェブクルーを設立する前は、岐阜の春日井にあった自宅のマンションで妹さんと一緒にペガジャパンという、自社開発の擬似キャッシュを使ったオンラインモールを経営していた。サーバがダウンするとモール出店者に迷惑がかかるため、サーバには「お守り」が巻き付け、仕事場であるマンションに寝泊まりしていた。正月も休まず働いていた。

ウェブクルーの渡辺さんとインタースコープの僕という立場になった後、久しぶりに食事をしたことがあった。ウェブクルーにコミットするため(上場を目指すため)、ペガジャパンを清算し、そのお金を妹さんとふたりで分けたという話しをしてくれた時、彼は思わず声を詰まらせて泣いた。僕には、渡辺さんの気持ちが痛いほどよく分かった。本当に一生懸命に頑張ってきたのだ。その苦労が報われて、本当によかったと思う。僕もとても嬉しく思っている。

その一方、僕はある種の寂しさを感じている。渡辺さんには、また、新しい事業を立ち上げて欲しいと思っている。切磋琢磨し頑張ってきた仲間がビジネスの世界から去って行ってしまったことが残念なのだろう。

僕は、自分の感情が何に起因するものなのか分からず、ヒルズ族になった渡辺さんへの嫉妬なのか?それとも、渡辺さんの価値観を受け入れられないのか?それが一体何なのか?を考えた。

その結論は、ライバルというわけではないが(ビジネスが異なる)、お互いの存在を意識し、負けないように頑張るという相手がいなくなってしまったことの寂しさというか、作用と反作用ではないが、力を入れる対象がいなくなってしまったことの不安定さであり、貧乏性な僕は、人間は気力・知力・体力が続く限りは働いているべきだという考えがあることに起因しているということではないかと思う。

一方、渡辺さんが言っていたことの意味も理解できる。彼は生活のために働く必要はなくなったわけで、となると、物凄く儲かるか、とにかくおもしろいか、社会的意義があるか、自分を惹き付けるものがなく中途半端な事業であればやる意味がない(やる気がしない)というのは、何となくではあるが、分かるような気がした。でも、次のビジネスの構想も持っているようで、是非、具現化して欲しいと思う。

そんなことを考えながらゴルフをした翌日(昨日)は、赤ちゃん本舗に子供用の「滑り台」を買いに行き、リビングの模様替えをした。ソファーを動かしたり、リビングを掃除したり、掃除機をかけたりしているのを見て、我が子は大はしゃぎしていた。

模様替えが完了した後は、近所のスーパーに買い物に行った。いつもであれば昼寝をしている時間もはしゃいでいたせいか、車に乗ってしばらくすると、彼は眠ってしまった。起こすのは可哀想なので、僕らふたりが車中に残り、妻が買い物が終わるのを待っていた。子供の寝息を聞きながら、家族というものの意味を考えた。こういう何気ない瞬間にこそ、幸せを感じるのだろう。