WEB2.0時代の恩恵。

昨日のエントリー(「中学校」での講義)には、多くの方から貴重なコメントを頂いた。とてもありがたいと思っている。

僕の中では、ビジネスとは関係のない「中学校での講義」というエントリーにコメントを頂けるとは考えてもいなかった。むしろ、興味を持ってもらうことは難しいと思っていた。

しかし、実際に多くの方からコメントを頂いたということは、僕と同じような問題意識を持っている人は少なくない、ということなのだろう。

その中で、「なお」という方から頂いたコメントが印象に残っている。

彼女(おそらく)は学生で、「自分の好きなことを仕事にすべきか、趣味は趣味、仕事は仕事と割り切るべきか?」「自分のしたいことがみえてこないです。将来が不安でたまりません」とコメントしていた。

実は僕も、学生時代や20代前半の頃、自分の人生をどのようにデザインしていけばよいか?がまったく描けず、将来に対する不安と焦燥感を抱えていた。なのでその方の気持ちは痛いほど分かる。

でも、結果的に、こうして生きて来れたし、人生は拓けたと思っている。

また、僕がインタースコープを経営している時、インターンとして働いてくれていた三好さんという学生(当時)から、同じような質問をされたことがある。

僕は彼に、「自分のやりたいことが分からない人はいない。自分のやりたいことや好きなことで生きて行けるかどうか(生計を立てられるかどうか)が分からない(自信がない)んだよ。何でもいいから、自分が好きなことにコミットすること!!」というアドバイスをした。同じことを、別のインターンにも言ったことがある。

要するに、僕自身が学生時代や20代の頃、自分のやりたいことで生きて行けるかどうか?が分からず、というか、自信が持てず、最初の「一歩」を踏み出せずにいたわけで、そのことを彼らに伝えただけのことである。

なので、コメントをくれた「なお」さんも、失敗することを恐れず、最初の一歩を踏み出してみれば、自然と自分らしい人生が拓けてくるのではないかと思う。頑張って下さい。

もうひとり、印象的なコメントをくれた人がいる。

「フク」という方で、僕が「企業(経営者)の姿勢」と書いたことで、あるコラムを思い出したという。

紹介されたコラムを読んでみたら、百年コンサルティングの鈴木貴博さんという方の書いたもので、僕の知っている人だった。彼がネットイヤーにいた頃に、1~2度、お会いしたことがある。

そのコラムで書かれていることは、彼がBCG(ボストン・コンサルティング・グループ)時代に受けた新人研修でのことだが、ひと言で言えば、「人種差別」のことである。

当時のBCGには、アフリカ系アメリカ人(黒人)のパートナーがひとりもおらず、そのことをBCGのCEOは「恥ずかしいことだと思っている」と言ったらしい。そして、その方がCEO時代に、BCGは大きく成長し、欧米の事務所ではアフリカ系アメリカ人の幹部社員も珍しくなくなったそうである。

「フク」という方がコメントをくれた理由は、僕が「育児休暇や子育て支援といったことへの企業(経営者)の姿勢にも表れているように思う」と書いたことにあったようだ。

いずれにしても、僕が書いたブログを多くの方が読んでくれて、こうして、意見交換ができるというのは、とても素晴らしいことだと思っている。

WEB2.0時代の恩恵を、上手ずに享受していきたいと思う。