「想い」は削れない。

今週末は「原稿Weekend」だった。

6/5(月)午前中必着で依頼されている、あるビジネス誌の原稿がある。昨日、約10,000字のボリュームのその原稿の「骨子」を考えて、編集長にメールを送った。

2003年だったと思うが、グロービスが編集を担当し、ダイヤモンド社が発行していた「Globis Management Review」というビジネス誌に約13,000字ぐらいの原稿を書いたことがあったので、今回の原稿は、編集長の期待値に応えるには、どのぐらいの難易度で、どのぐらいの集中力と時間が必要か、ある程度、読めていた。しかし、原稿のテーマが自分にとっては初めてのもので、尚かつ、5/22(月)の弊社設立記念レセプションと、6/1(木)に予定しているマネックスの松本さんとの対談形式のセミナーとが重なっていたことで、かなりのプレッシャーを感じていた。幸いなことに、天候にも恵まれてレセプションが無事に終わったことで、だいぶ気が楽になっていた。この後も、まだまだチャレンジはあるが、あとは、とにかく締め切りに間に合うように原稿を書くだけだ。

もうひとつ、今週末に書かなければならない原稿があった。それは、6/1(木)のセミナーで配布する会社概要(パンフレット)に載せる「企業理念」と「代表者挨拶」だ。

「企業理念」も「代表者挨拶」も既にWebサイトに掲載しており、今から原稿を書くわけではないのだが、パンフレットに載せるために「字数」を調整する必要があり、その原稿を書く必要があった。

「企業理念」は特に苦労もなく、デザイナーが指定した字数に調整できたが、理念という「論理体系」ではなく、僕の「想い」を字数を調整して書くのは、それも、約2,700文字の内容を「450字」にまで削減するという作業は、苦痛を伴う。

論理的に説明すればよいものであれば、いわゆる「要約」の手法で済むが、自分の「想い」は削れないのである。

ところで、今日のBlogだが、最初は「清原」の「逆転満塁サヨナラホームラン」のことを書くつもりだった。

松井やイチローの方が、選手としてのパフォーマンスや実績は優れいてると言えると思うが、僕の「心」を揺さぶるのは、松井でもイチローでもなく、清原である理由を書こうと思っていた。田坂さんの言う、「パーソナリティは最高戦略」ということの意味を、清原にも感じるからだ。

彼は、何かと問題も起こすし、数字的には彼以上の選手はたくさんいる。でも、彼の存在感はとても大きいと思う。それは何故か?彼はいつも「本音」で生きており、いつも「ありのままの自分(素の自分)」をさらけ出しているからだと思う。日経新聞で清原の記事を読んでいて、僕は目頭が熱くなった。

さて、話しを「想い」に戻すと、そんなことで原稿を書けないでいたので、自分の気持ちをリセットするために、TBSの「情熱大陸」という番組を見ていた。今日の「情熱大陸」が取り上げていた人は、小西真奈美だった。透明感のある人だと思った。

「情熱大陸」を見ていて、思い出したことがある。それは、グロービスの小林さんのことだ。

彼は自身のBlogで、「昔はアサヒビールのスーパードライのTVCMに出たいとか思っていた(出れるような人になりたいと思っていた)」と書いていた。今は、NHKのプロフェッショナルとかに特集されるようになりたいそうだ。

いわゆる、フツーの人であれば、心の中ではそう思っていても、実際に口にはしないだろうし、ましてや、Blogには書かないだろう。でも、素直にストレートに書いてしまう彼のその行動に、僕はある種の「共感」と「好感」を覚えた。

そう、人間、素直に生きるのが一番なのである。

それが出来ないのは、「羞恥心」や「見栄」や「プライド」があったり、「他人の目を気にしている」からだろう。僕は、そういう「お澄まし」な生き方は、インタースコープを退任すると同時に、もう止めることにした。