経営者への果てしない道

「あいつバカじゃないの?」
「あいつイイ気になってんじゃないの? あんなにデカデカと自分の写真を出しちゃって・・・」
などという批判があっても不思議ではない(おそらくあるだろう)ことは「覚悟」した上で、僕はこのBlog を始めた。明確な「目的」と「理由」があって。

「覚悟」という言葉に関して僕の脳裏に深く刻まれているのは、僕の12~13年来の友人でもあり、起業家仲間でもあるラソナの岡村氏(仲間内では彼のことをポンと呼ぶ)から言われた、ある何気ないメッセージである。

通常、メッセージと言うと意識的なものを指すが、彼の何気ない一言は十二分に、僕にとっては記憶に残る価値を持っていた。

それは何かというと、僕がインタースコープのことで悩んでいた時、ドリームビジョン構想の件で悩んでいた時に言われた一言である。

「平石さん、それ(インタースコープを退任すること。ドリームビジョンを始めること)には、相当な『覚悟』が要りますよ」。

彼のその予言(?)どおり、僕がインタースコープを退任し、ドリームビジョンを始めようと意思決定をしてからは、様々な問題や懸案事項が生まれている。様々な批判を含めて。

僕にとって、インタースコープの共同創業者である山川さんは、非常に優秀なエンジニアであり、経営者である。彼は、その性格と適性とにより、すべての物事を「合理的(論理的というよりは合理的と言った方が適しているように思う)」に判断する人であり、その緻密さには脱帽せざるを得ないほど、事前に想定される様々なリスクを挙げることができる。でも、いざ自分自身の行動となると、これがかなり直情的であり、その矛盾が彼の人間味でもある(笑)。彼を慕う人がいる理由は、そこにあるんだと思う。特に、母性本能をくすぐるらしく、女性社員から慕われる傾向にある。それほど、ハンサムではないにも関わらず(失礼!!)。

その彼から、様々なことで指摘を受けたり、アドバイスを受けて来たし、今も貴重なアドバイスをしてくれる。そういう意味では、彼にはとても感謝をしている。

インタースコープを一緒に経営していた時は、お互いにそうだったと思うが、相手の存在を感じるとことがあり、経営的な問題が発生しても、クリティカルな状況に立たされても、ある意味、安心感のようなものを抱いていたが、ドリームビジョンに関しては、そういうものが一切ない。これは、僕にとって、非常に大きなインパクトだ。

僕はある意味、誤解を恐れずに言えば、起業家としてはそれなりの自信があるし、そこそこの才能も持っていると思っている。しかし、「経営者」という観点に立った場合、偽らざる心境として、自己申告としては及第点に満たないだろうと思っている。

それは、僕自身にとってのみならず、ドリームビジョンという会社全体にとって、他の役員や株主、そして、何よりもスタートアップメンバーとして参加してくれた安田くんや山田くんにとって、大きなリスクとなる。ドリームビジョンのユーザーの方々にとっても。つまり、非常に大きな責任があるということである。

最近の僕は、そういうことを常に考えるようになった。

経営者への道は、まだまだ果てしなく遠い。

追伸:近いうちに、ドリームビジョンの役員との出会いを、このBlog で書こうと思う。