第08回 津田 全泰氏 vol.1 (2)
2016-05-14インターネットとの出会い。
津田さんは群馬県出身。宝石屋さんを営むご両親の次男として生まれた。
慶応大学の付属高校に進学した彼は、高校生の時から親元を離れ、1人暮らしを始める。
高校時代は、特にこれといって打ち込むものもなく、本人曰く、「普通に遊んで暮らしていた」そうだが、そのせいもあってか、大学進学後は、「何かに打ち込まなくては」という想いがあったそうだ。
その津田さんを魅了したのが、インターネットだった。
ご存知の方も多いと思うが、SFCは、「日本のインターネットの父」といわれる「村井純」教授の存在でも有名であり、今もそうだと思うが、当時の大学としては、日本で最も進んだインターネット環境だった。
「ログインすれば、どの端末でも自分の環境で使えて、メールアドレスも全員に付与され、レポートもメールで提出、サークルの連絡はすべてメーリングリストという形でした。技術系のところは分かりませんが、当時の日本の中では、文科系のところでは、本当に最先端だったと思います」。
彼が進学した「総合政策学部」は、ひとつの学問領域にフォーカスしているわけではなく、色々な領域を幅広く学ぶことにより、プロデューサー型の人材を育成することを目的に設立されたそうで、特に、何か興味のある学問領域を明確に持っていたわけではない津田さんにとっては、とても共感できる学部だった。