第03回 本間毅氏 vol.3 (4)

第03回 本間毅氏 vol.3 (4)

リスクテイカー(挑戦者)でありたい。

ソニーという組織に「順応」しているように見える本間さんであるが、「気がついたら、新しいことを考えて、それを実行するというところに来ていますね、やっぱり」と本人が言っているとおり、彼の本質は「リスクテイカー(挑戦者)」である。

そんな本間さんは、「おまえ、もう1回やらないの?」と今でも言われ続けているらしい。あれほど起業に反対していた「お祖父ちゃん」にさえも、同じことを言われる。

しかし、本間さんの答えはシンプルで、「(会社を経営するということは)もうやったから、経験としてはもういい」そうだ。

但し、やりたいことがあって、それを実現する手段が会社を興すということであれば、そのことは否定しないというが、その場合は、「人の金を集めて上場を目指すというビジネスよりは、確実に儲かるプライベートカンパニーをまずはちゃんとやりたい。社員もいなくてもいいんじゃないかと思う」そうだ。

「懲りた」という気持ちもあるのかもしれないが、本間さんにとっては、未練がましく「今度こそ」というよりも、常に、何か「新しい自分」にチャレンジしていきたいのだろう。

実力さえあれば、心配はない。

最後にひと言、本間さんへのインタビューを通じて、僕が実感したことを書いておきたい。

それは、「何かに挑戦して失敗したとしても、実力さえあれば、何とでもなる」ということ。

本間さんの今までの「生き方」を伺って、僕自身が「勇気と自信」をいただいた。

彼のアメリカでの「挑戦」を応援しつつ、心から感謝を申し上げたい。

文章・写真: 株式会社ドリームビジョン 平石郁生

※次回予告:来週は、シリコンバレーで「3度目の起業」に挑戦中の吉川さんを紹介します。