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ビジネスとしての旅館業2


儲かる旅館、儲からない旅館                      


著者プロフィール:
某大学商学部商学科 中退。豪クイーンズランド州某州立大学School of Business Major in Hotel Management 卒業。在学中、同国内のホテルにて勤務。
その後、家業であるホテルに入社(専務取締役)。同社にてレストラン、大規模小売店の新事業を手掛ける。さらに、老舗旅館をスクラップ&ビルドし、リニューアル。2007年、不動産会社・事業用資産活用コンサルティングを主とした新会社を設立。
現在、某国内ビジネススクールに在籍中。

儲からない理由は何?

ズバリ、旅館は「2名1室利用」では儲かりません。では、施設を良くしてサービスを上げ、単価を上げれば良いのではないかと言われる方も多いと思います。大変皮肉なことですが、宿泊単価を上げて、2名1室に絞った場合、逆に館内での消費単価は下落し、結果として忙しいばかりで運営効率も下がり総消費単価(売上)も上がらない状況になります。館内で高級なワインを売ろうとか、珍しい地酒を売ろうと頑張ったところでたかが知れています。しかも宿泊単価が上がれば上がるほど求められるサービスレベルがあがり、従業員は疲弊していきます。ではモチベーションの高い若い社員を集めて・・・、と言われるかもしれませんが、観光地は基本的に過疎地です。(過疎地だからこそ自然が残されていますが)そのような場所で若い労働力を求めるのはあまりに非現実的です。

「強羅花壇」、「あさば」、「二期倶楽部」、「あせび野」等、実際に流行っている旅館があるじゃないか!と間違っても思ってはいけません。たしかに宿泊単価も高いし、オーナーであることに非常に高い満足も得られるでしょう。若い社員も集まるかもしれません。しかし日本には数千と宿泊施設があります。その中の100軒程度が成功しているからと言って「癒しの宿」=「流行る」=「儲かる」というには論理的に無理があることはお分かり頂けると思います。



注)上記はイメージ画像です。

儲かる理由は何?

しかしながら健闘されている旅館も多々あります。良く聞く話ですが、12室以下の旅館で販売チャネルを絞り、リピーターが多い宿です。もちろん売上も低い分、大きな借金もせずに家族で運営していることが多く見られます。いわゆるペンションが和風高級化されているパターンでしょうか。この様な旅館群は”コダワリ”という表現と非常に相性が良く、低コスト(身内家業)であることもサポートし、消費者に強気で訴求できます。

十数年前、退職されたご夫婦によるペンション開業がブームになっていた頃を思い出します。自分で客室を清掃し、チェックインも行い、夕食・朝食を準備し、挙句の果てには夜の酒まで付き合うという、一人数役をこなすスーパーマンであることが要求されました。体力と気力が続く限り儲かりますね。余程の世話好きか、儲からなくてはやっていられない仕事です。

「いやいや、うちの旅館は50室くらいあるけど、借金もちゃんと返済しているし、結構儲かってるよ。古参の社員が頑張ってくれているからね。俺は邪魔者扱いだ。」という経営者の方もいらっしゃいます。これこそ、我々が研究を重ねた「儲かるビジネスとしての旅館像」です。


注)上記はイメージ画像です。

旅館業に参入するメリット

では、実際に「儲かるビジネスとしての旅館」を作ることはできるのでしょうか?答えはYESです。もちろん簡単ではありません。やはりどこの業界にも素晴らしい経営者の方々がいらっしゃいます。私自身も骨身を削って試行錯誤をして参りましたが、その方々から頂いたヒントを基に試案を続けた結論として、参入するメリットはあると思います。

旅館業に参入すると考えたとき

第一に、なぜ参入するのかを熟考しましょう。その理由に応じて宿泊産業の中のどの業態に参入するかを考えます。シティホテル・ビジネスホテル・旅館・ペンション・民宿など、それぞれに応じた法規制もあり、容易に想像できると思いますが、設備投資額も雲泥の差があります。各業態の中でさらに細分化されたターゲットマーケティングがあり、まったく違った戦略を取ります。

大変申し訳ございませんが、私の商売上これ以上詳しくは申し上げることができません。代わりと言っては何ですが、私が新会社で準備している旅館業コンサルティング内容について簡単にお話しさせていただきます。

前述のとおり、旅館業は設備集約と人材集約の両面性を持っているハイリスク・ローリターンのビジネスです。最近テレビで「旅館再生」という謳い文句でデザイナーズ旅館なるものが流行っていますが、旅館のあらゆる戦略変更を行ってきた我々から見ればNOと言わざるを得ません。旅館は流行りのカフェではありません。テレビで放映されたところで、集客効果は長くて半年です。良いものを作ればお客様に喜ばれるのは当然です。しかし我々は自腹で商売をして、莫大な借金を返済しなければいけませんので、ただ単純に喜ばれるものを作れば済む話ではありません。

余談ですが、破綻した旅館を再生するのと、収益性の低い旅館を復活させるのとでは次元が違います。破綻させれば借金はチャラに近くなります。しかしながら、この手法は我々から言わせればフェアではありません。実際に株式会社産業再生機構の旅館再生スキームにより、私が尊敬する栃木県の名旅館がこのフェアではない競争に晒されて民事再生を申請するにまで至りました。同業者の方でも腑に落ちないと思われている方も多いでしょう。

我々の手法は、伝統を守るという意味ではなく、何が儲かって何が儲からないかを合理的に判断し、適切なマーケティングと人材配置と徹底的なコスト削減を行います。その過程で、弊社のパートナーを活用して社員のモチベーションUPも行います。

※当企業へ詳しいお話をご要望される場合、または、当企業のコンサルティング内容の詳細をお知りになりたい場合は、株式会社ドリームビジョンのお問い合せフォームより、お気軽にご連絡ください。




起業とは!?中小企業の現実


起業を目指されている方々へ

私は大学の曖昧な経営学を本で読んで、講義で話を聞くという授業スタイルに飽き飽きしていました。そして大学を中退してオーストラリアの大学に編入しました。そこではビジネスのケースもある程度扱い、学部レベルにしては実践的教育を行っていました。毎日勉強と仕事に明け暮れ、素晴らしい時間を過ごしました。そして、大学を卒業して日本に帰ってきた頃の私はバリバリの実践理論派で、常に理論的視点から実践的なビジネスを分析するクセをつけていました。

「自分ならデキる」と思うようになったのです。努力と知識があれば何とかなる。夢を叶えたい、何とかして産業界の先輩方に認められたいと必死に新事業に打ち込みました。5年間は私生活を顧みず、若さとプライドだけで邁進していました。

やはり現実は甘くなく、残念ながらほとんどが失敗に終わり、副産物として大借金と人間不信におちいりました。倒産の危機もありました。しかし、今から考えれば30代前半にしてここまでの経験を出来ただけでも良かったのだと今では考える様にしています。皆さんには、私のような失敗をしてほしくない。少々耳障りかもしれませんが、これだけは何度も言わせていただきたいのです。本当に(起業)商売は甘くありません。

商売は理屈じゃない

私は現在MBAコースに在籍中ですが、学内外問わず、起業を希望されている方が多いことに驚きました。起業を目指すのは素晴らしい事です。しかし成功できる確率は極めて低い。いや、成功せずとも、何とか食べていける状況になるのでさえ、確率は低いのではないでしょうか。その低い確率に自分の財産と人生を投入するべきか否か。起業は知識ではありません。ましてや理論など通用するわけがありません。ROE?マーケットシェア?そのような英語やカタカナは全く必要ありません。単刀直入に「数ヶ月後にどれだけ現金が儲かっているの」という判断基準だけが非常に重要なのです。

特にVC(ベンチャーキャピタル)から借金(出資?)をしている場合には更に努力が必要です。当然ですがVCはボランティアではありませんし、その背後には投資家がいます。起業家に求めているのは、結果としてマネーです。VCは起業家の夢に投資しているのではありません。理屈やビジネスプランに投資しているのでもありません。何ヶ月後に幾らのキャッシュが入るかという予測に投資しているのです。本来、担保も取らずに他人に出資してくれるなんて通常考えられません。当然、金融機関の融資より高いリターン(利子)を求められるでしょう。

素晴らしい技術や才能に恵まれている研究者の方にも当てはまります。要するに、将来大化けする(大儲けできる)新技術へは投資する方も多いと思います。やはり理屈ではありません。カネの匂いです。




※上記クリック拡大参照





※上記クリック拡大参照


起業して成功した人々

起業して成功できる人は「野生の感」がある方です。私は何人もそういう方にお会いしてきました。その方々の中には、いわゆる”学歴”はお持ちでなく、高校すら卒業していない方もいらっしゃいます。もちろん著名ベンチャー企業の社長の中には、高学歴の方もいらっしゃいます。しかし、そのような方々は高学歴だから成功したわけではないのは明らかです。私がお会いした方々を簡単に表現すると、「理屈っぽくない」、「人の話を聞かない」、そして強い信念とパーソナリティーを持ち、カネの匂いを嗅ぎわける天才です。数年後の数百億の夢を語りながら明日の1万円を決して無駄にしない商売人です。そのような方々の成功体験を聞いても勉強にはなりますが、昔の自分では雲をつかむような話だなと思ってしまうことが多々ありました。

しかし、一つだけ嬉しいことがあります。それは、私が失敗を繰り返してきたことで、その方々のお話が少しずつ分かるようになりました。そして、その様な自分に親近感を持ってくれたことが何よりも有難いのです。バリバリの実践理論派で新規事業開発ゴッコをしている頃は相手にもされなかったのが、「お前は懲りないね~」と言われながら何とか這い上がろうとしている自分を助けはしてくれませんが、話は聞いてくれます。希望は捨てるものではないですね。

起業する:不屈のチャレンジ精神

起業は至って簡単です。印鑑と数十万円あれば、半月で会社は設立できます。では、成功者になるには・・・。残念ながら私にはわかりません。しかし、失敗してきた私にも少しだけ分かってきたことがあります。最後のまとめとして話し半分で聞いて頂ければ幸いです。 昔から言われている言葉ですが、「失敗は成功の素」になると思います。取り返しの付かない大失敗でなければ、どんどんチャレンジするべきだと思います。不屈の根性を磨いてください。そして、ある程度は勉強もしたほうが良いです。もちろん、勉強や理論で成功する確率を上げることはできませんが、ボロ負けする確率を減らすことは出来ます。そして、実際に経営者になれば、カッコいいカタカナビジネス用語の何が役に立って、何が役に立たないかが良く分かると思います。
そしてこのことは異論が多いかも知れませんが、敢えて言わせていただきます。本気で起業する時には、親兄弟、親戚とは縁を切るつもりで挑んでください。ましてや絶対に連帯保証人の印鑑など押させてはいけません。友人と起業するという甘い考えも捨ててください。起業した瞬間にあなたは孤独と戦うことになります。周りの方が大切であればあるほど、孤独に徹するべきです。

以上のように、過去の失敗からのトラウマから抜け出せないのか、私は起業には相当な慎重派です。「起業したい・・・」という方には、第一声は「やめとけ」とアドバイスします。しかし根っからの経営者肌なのでしょうか、ただの懲りないバカなのでしょうか、私自身は新しい会社を設立して自然とビジネスチャンスを狙っています。まあ、こんな人間もいるのだと頭の片隅に置いて頂ければ非常に有難く思います。皆さんには私のような紆余曲折の無い、順風満帆な経営が出来るよう、心から願っております。

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